2008年08月11日
難治性うつ病は遷延性うつ病ともよばれる
難治性うつ病は遷延性うつ病ともよばれる。
難治性うつ病の診断は、国際的な精神疾患分類による、
診断基準が示されていないため、難治性うつ病の診断には、
診断医により、ある程度の幅があるであろう。
しかし、一般的には、作用機序の異なる抗うつ薬を、
最低2種類(単剤あるいは併用)、極量を1か月以上投与しても
症状に改善のみられない場合を難治性うつ病としている。
ただし、薬物抵抗性で電気けいれん療法を10回行っても改善に乏しい例を、
難治性うつ病とすべきだと主張する精神科医もいる。
難治性うつ病の診断に際しては、
甲状腺機能低下症、膠原病などの
身体疾患、ステロイドなどの薬物による病状修飾、
人格障害の合併、
家族による支持機能の障害、職場環境への不適応に由来する、
慢性ストレスなどの要因を慎重に検討する必要がある。
新たな治療を開始する前に、これまでの治療歴を再検討すると同時に、
上記のような身体的合併症や社会心理的背景の精査が必要だ。
難治うつ病と確定診断したら、薬物療法、
電気ショック、認知行動療法を行う。
うつ病の遷延化の要因についての患者自らも吟味し、
その結果抽出された因子に対して、適切な治療法を選択して、
試みることを説明しておくことは大切だ。
希死念慮に注意しながら本人と家族に対して、
うつ病急性期とは異なった行動療法的なリハビリプログラムの
実践が必要であることを説明しておく。
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