2008年12月08日
産後の精神病:マタニティーブルーとは?
産後の精神病:マタニティーブルーとは?
人間、男女ともに受胎の時は、快楽を伴うものだ。
しかし、女性は出産という大仕事が待っている。
普通なら、新しい子供が生まれて、悲しいことなどはない。
世の中は不思議なもので、産後に”うつ”などの精神異常が、
軽いものを含めると結構起きているのだ。
(1)マタニティーブルーズ:
非常に一般的に起こりやすく、軽症も含めると、
全産婦の50〜80%に起こるといわれている。
症状は情緒不安定、睡眠障害、集中困難などである。
これらの症状は出産後すぐに始まり、
通常は産後2週間までに自然に治ることが多い。
支持療法、自信を持たせることか有効な援助となる。
もし、症状が2週間を超えて続く場合には、
他の精神障害や肉体的合併症を考慮すべきである。
(2)産後うつ病:
マタニティーブルーズよりも深刻で臨床的に重大な障害で、
有病率は8〜15%である。
症状の出現は、出産直後あるいはマタニティーブル一ズに続いて早期、
または2〜4ケ月をピークとして産後1年以内の、どの時期にも起こりうる。
診断の決め手となるのは2週間を超える”うつ”、
および自律神経徴候である。
例えば、ふさいだ気分、食欲低下、睡眠障害、罪悪感、疲労、
集中困難、自殺企図などである。
子供を害する感情が入り込む場合と、入り込まない場合がある。
患者は適切な育児ができず、しばしば抗うつ薬が必要となる。
入院治療が必要な場合も多い。
(3)産後精神病:
産後精神障害のなかで最も重症なものは、
1000の出産につき1〜2の割合で起こり、
産後数時間から数日で悪化する。
症状は激しい不安、興奮、不穏状態、不眠症および、
しばしば分裂、錯乱が見られる。
子供についての妄想、自己や子供を傷つける幻覚も起こりうる。
この状況では自殺、児殺害の危険性があるため積極的な治療が必要である。
向精神薬による治療、あるいは他の精神療法とともに、
ほとんどの場合に精神科への入院が要である。
(4)産後不安障害:
強迫神経障害を含み、最近、認められつつある障害である。
この障害は産後うつ病の亜型か、
または独立した産後精神障害と考えられている。
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