2008年10月27日
不眠症なら、お読み下さい!
不眠症なら、お読み下さい!
不眠は外来診療でも、大変多くの患者が訴える症状である。
不眠を訴える人は若者から老人まで、年齢層も幅広い。
例えば、ハルシオンのように、
1回には2週間分しか処方できない睡眠薬の場合は、
面倒がらずに、2週毎に薬を貰いに病院に来る人も多い。。
不眠の原因は実に様々だ。
効果の弱い睡眠薬は、ドラッグストアーでも、
買えるようになった。
本当は不眠の根本原因を見つけて、
根本的治療をするべきである。
しかし、現実的には、昼間のうたた寝、
大きな道路からの騒音など、避けられないものもある。
このブログでは、不眠のポイントだけを書いてみた。
1)睡眠障害、または覚醒障害は4群に大別される。
a)不眠症候群
b)過眠症候群
c)睡眠・覚醒スケジュール障害
d)睡眠時異常現象(パラソムニアともいう)
2)不眠症とは、習慣的な睡眠時間と比べて、
著しく睡眠時間が著しく短かいため、
心身の不調を伴う状態である。
一般成人の20から30%、あるいは1/3が、
不眠症であるとさえいわれている。
3)不眠には形式で分類すると、下記の4つがあり、
睡眠薬も、個々の形式に合わせて、処方する。
a)入眠障害(寝付きが悪い)
b)中途覚醒(寝付きはよいが、夜中に目が覚め、再入眠できない)
c)早朝覚醒(寝付きはよいが、未明に目が覚め、再入眠できない)
d)熟睡障害(熟眠感がなく、睡眠が浅い)
中途覚醒や早朝覚醒は、うつ病によくみられる睡眠障害で、
その場合にはうつ病を疑ってみる必要がある。
上記の不眠症の形式の違いによって睡眠薬を使い分ける。
4)不眠症の原因としては、
非器質性または機能性のものが最も多い。
他の原因としては下記のものも忘れてはいけない。
a)双極障害の内の、うつ病や統合失調症などの、
精神疾患によるもの
b)薬物性のもの
c)睡眠時呼吸障害を伴うもの
d)睡眠時ミオクローヌス、
むずむず脚症候群を伴うもの
5)高齢者の不眠症は多いが、
この背景には睡眠・覚醒サイクルの生理的老化がある。
また、せん妄に伴った不眠も多い。
6)睡眠薬は、ベンソジアゼピン系薬が主に使用される。
睡眠薬は、血中の生物学的半減期をもとに、
下記のように分類される。
a)超短時間型
b)短時間型
c)中間型
d)長時間型
これらを睡眠障害の形式により使い分ける。
不眠のタイプによっては2種類を、
組み合わせて使う場合もある。
7)睡眠薬は、一般的には安全性は高い。
しかし、人によっては、もちこし効果、筋弛緩作用、
薬物依存、記銘力障害などの副作用がある。
一般に、高齢者は副作用が出やすいし、
転倒事故防止のため特に筋弛緩作用の強い
薬物は使わない方がよい。
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