金融政策とは、世の中に出回るお金の量を調節する政策です。
景気はいいときもあれば、悪いときもあり、波があります。
その波をできるだけ小さくして、景気を安定させるために、日本銀行がおこないます。
金融政策の1つに、公開市場操作があります。
国債(こくさい)の売買によって、通貨量を調節する政策です。
「はぁ・・?」
と思ったことでしょう。
「そもそも、国債って何だ?」
「それを、どことどこが売買する?」
「それがどうして、通貨量を調節できるんだ!」
次々と、疑問がわき起こってきたことでしょう。
何も思わなかった人は、公開市場操作という言葉ぐらいは、頭に入れておきましょう。
しくみが気になって、夜も眠れないという勉強熱心な人は、この先も読んでください。
まず、国債とは、国が発行する借用書だと思ってください。
お金を借りていることを証明する紙です。
景気がいいときというのは、世の中にお金が出回っています。
あまりたくさん出回るのもよくないので、日本銀行は国債を民間の銀行に売ります。
当然、その代金を民間銀行は払います。
日銀が国債によって、世の中のお金を回収しているようなものです。
民間銀行は手持ちのお金が少なくなるので、企業に貸すことは難しくなります。
となると、企業の生産活動もパッとしなくなり、景気を抑えることができるのです。
この逆が、4コマまんがに描いた不景気の状態です。
民間銀行が持っている国債を、日本銀行が買います。
代金を民間銀行に払います。
世の中に、お金を放出したようなものです。
民間銀行は手元に資金が増えるので、企業にドンドンジャンジャン貸すことができます。
すると、生産活動が活発になり、景気回復!
こうやって、日本銀行と民間銀行の間で国債を売買して、世の中に出回るお金の量を調節しているのです。
ややこしいところなので、高得点を狙いたい人だけ、しくみを覚えておきましょう。
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