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2012年10月18日

日本がアメリカに占領されて、 非常に酷い目にあった7年間がある


明日に向けてじわじわと命を蝕む低線量
・内部被曝の恐怖(肥田舜太郎さん談)下

2012年10月15日 明日に向けて



じわじわと命を蝕む低線量
・内部被曝の恐怖(下)

2012年10月8日  肥田舜太郎

その後、アメリカに行って、向こうの
「ぶらぶら病」の患者を何人もみました。

広島と同じです。

原因は軍隊のときに、核実験に動員されて、
爆発があるときは壕に隠れていて、
爆発してから何分たったらこの部隊、
次はこの部隊と射撃などを行った。
その後、除隊してしばらくしたら同じ病気が出てきた。
気の利いたお医者さんが、
みんなが核実験に動員されたことを知って、
それに何か関連があると考えだした。
でもアメリカ政府はあまりそれを研究するなと言ったのです。

日本の場合は、
9月20日に兵隊を連れてマッカーサーが来た。

今日から自分が日本の国民に指示を出す。
すべて自分の命令でおまえたちは生きろ。
それに違反したら厳罰に処するという。

そういう中で、最後にこういうことを言った。

原爆を受けて広島、長崎では
たくさんの市民が死んで、
今も体が悪いという人がいるだろう。

しかしその内容はすべて
アメリカの軍隊の機密である。

絶対にそれを話してはいけない。

被害を受けた人間は、どういう症状があるか、

親にも言ってはいけない。

それに反したら厳罰に処する。

進駐軍は怖いので、実際に誰も何も言わなくなった。

日本の医者、医学者、大学教授に、
広島、長崎で原爆を受けた人間が、
診察を受ける。
そのときに診てはいいが、
カルテに詳しく書いてはいけない。
分からないことを論文に書いて、
研究をしてはいけない。

だから医者はみんな、患者がきても、
広島で被爆したと言いかけると、

「それは言わんでください」という。

「それを聞いたことがわかると、
私は進駐軍にやられるので言わんでください」と言った。

その状態が7年間も続いた。

このことを日本人は知らない。
これがアメリカの占領の実態なのです。

そういうことをしゃべるのはみんなやられた。

日本がアメリカに占領されて、
非常に酷い目にあった7年間があることを
みなさんはまったく知らずに過ごしている。

7年たってアメリカが帰った後に、
日本政府は国民に相談もなく安保条約を結んだ。
それで米軍が沖縄などを使っている。
その費用は全部日本人が払っているのです。
宿舎にはみな風呂が4つも5つもある。

戦争に負けて、67年もそんなサービスをしなければいけない国が
どこにありますか。
そういう政府があって、安保条約のために日本政府は
アメリカに国土を提供し、税金で贅沢な暮らしをさせている。
アメリカには何兆円というお金をポンと出す。
1兆円あれば日本中の足りない保育園や幼稚園が全部建つのに。
年寄りも行くところがない。

1兆というお金はどれほどでしょうか。
1日100万円使ったら何年かかるか。
源頼朝が鎌倉時代を作ってからこれまでよりももっとかかる。
そんなものをアメリカに出すのが安保だ。
それが岸首相のときに作られた。
国民はそれをやめろと闘って負けてしまった。
あのときに勝てばこんなことはなかった。

みなさんはいま生きていて、
昔の年寄りから比べればいいと思っているかもしれない。
しかしたくさんの若者は勤めるところがない。
沖縄の若者は絶望の中にいる。
そこにあのオスプレイという恐ろしい飛行機が来る。

止めろといても、人々は勝手に子どもを作る。
人間の代わりは幾らでもある。
だから日本の政治家は、
「アメリカのことを聞いておけば俺の大臣の椅子は大丈夫だ」
と思っている。
日本の政府には、
日本人を生きている人間として尊重する気がない。
日本の政府はだいだいそういう頭です。
相手側の人間を殺すだけではない、兵隊もたくさん殺した。

私は戦地から戻ってきた兵隊をたくさん治した。
そうすると治ってから自分が送りこまれた隊に帰っていく。
戦争末期はそこに部隊がいるかわからないのに、
それでも兵士は元の部隊に帰れと送られる。
自分の戦場まで帰る。
そんなことをしても平気なんだ、政府の連中は。
そういう国だった。
その国に育ったみなさんは、
自分の命に目覚めた人権を持った人になったでしょうか。

残念ながらそうではない。
みなさんの多くは命を大事にしていない。
病気になって初めて病院に行く。
そこに命がけで勉強して、命を救ってくれる医者はいるのか。
そんなものはいない。
命に責任を持つ気持ちなんかない。
それが学校で教える医療なのです。
目の前にいる人を助けるために
懸命にやれという医療を習ってない。
教科書に書いてあることをやるだけだ。
私はその医療界で働いてきてよく知っている。

でも実際にそうした医療をやったら、みな30代、40代で死ぬ。
だから特殊な人に当たらない限り、
そういう医療しか受けられない。
その一番の原因は、生まれたときから
たったひとつしかない命の主人公は自分であり、
その命のことは自分が守るしかないないのに
それを軽んじてきたことです。
なぜ病気になったのかを考えれば、
生活の中に必ず原因があったはずだけれども、
それを考えないできたのです。

福島の事故があって、
みなさんはもうたくさんの放射能を体にいれています。
みんなカタカナで書く「ヒバクシャ」なのです。
一人もそれを逃れた人はいない。
放射能は入った以上、量は少なくても、体に有害なのです。

政府とアメリカは無害だとさかんに宣伝しをしている。
チェルノブイリのときもこれをやった。
福島では、これから起こることが
世界にも人々にもわからないように、
外国の連中がたくさん入っている。
「心配ない、おかしいことがあっても生活習慣のせいだ」
とそういうことをやっている。

福島のことは、世界の人々にとって
これからの大きな課題なのです。

真実が知られることを恐れている。

逆にみなさんは、向こうが隠すのだから、
それを必死に勉強する必要がある。

それが分かると原発も核兵器ももう持てなくなる。
その争いの中で、福島の人は
これからどうやって生きるかで悩んでいる。

講演に呼ばれた専門家の中で、
どう生きるかを言える人は私以外にいない。
多くの先生が言うのは
「遠くに行け、汚れたものを食うな」ということだけだ。
ではできない人はどうするのか、
それには答えない。
それを言えるのは僕だけだ。

その答えは放射線の害は、
出るものを止めなければいけないということです。
元を断つ。
それからアメリカが持ってきている核兵器は
全部持って帰ってもらう。
丸腰の何ももたない国であればいい。
アメリカに帰ってもらうことと、
放射線の出る元を止めることを同時にやる。

あとは自分の命を自分で守る。
「身体に悪いから、こういうことをしてはいけないよ」
ということをしないで、どんなに辛くても健康生活を守る。
放射線を使って人間を殺そうとする嫌な世の中で、

自分の命は自分で守る。

医者を頼らない。
薬を頼らない。
薬なんて効くものなんかない。
なんとかの薬を飲むよりも、
病気にならないように工夫をして、
長生きをしてきた年寄りの真似をするのです。

まず大事なのは早寝早起き。
太陽が出て起きて、太陽が沈んで寝る。
それで免疫が作られるようになった。
私たちは太陽の恩恵で生きている。
だから朝早く起きて、暗くなったら寝るのが大事なのです。

そういう意味で僕は、自分で自分の健康を守る話をしています。
そうすると何をしていいか分からなかったかお母さんたちが
どうしたらいいかが見えてきて自信が出ます。
最近は若いきれいなお母さんが僕の手を触って、
「先生の元気をもらいます」といって帰る。

その人は、ここにくるまでは心が真っ暗だった。
でも明るい顔になって帰っていく。
そうやって励ますことしかできないけれど、
それができたのは、被爆者の団体に入って、
「放射線に負けないで長生きしろ、
落としたやつがびっくりするほど、
みんなで長生きしようじゃないか」と
みんなで必死になってきたからです。

そのために、長生きした人にどうしたらいいかを聞いた。
それで出てきたのは早寝早起き、
そして食いすぎないということです。
僕は小さいときからご馳走が好きではありませんでした。
素食が口にあった。
ばあさんの作ってくれた野菜の煮つけなどを食べていた。
それが良かったようです。

こういう話をすると、
必ず聞かれるのは何を食べたらよいかということですが、
人間がたべてきたものは何をたべてもよろしい。
悪いのは食べ方です。
食事は人間にとっての休息の時間です。
みんなが働いているときに勝手に休めない。
みんなで食べるのが休息の時間だ。
だから休むのが健康のために一番いい食べ方だ。
そのとき、普段あわない家族が顔をあわせるものだから、
けんかをはじめる。
これが一番、健康に悪い。
食べるときはニコニコ笑って、
一緒に飯を食うのがいいのです。

そろそろ時間が来ました。
まとめは一つしかありません。
今の状況を見ていると、
これから50年は放射能が無くならないと思う。
でもこれからみなさんの家に、みなさんのひ孫、やしゃごが、
きれいな空気や水があると思って生まれてくる。
この子たちに、少しでもきれいにして、
この世の中を渡すのがあなたがたの任務だ。

原爆をあびた経験をもちながらなぜ日本は
53基もの原発を作ったのか。
日本人はみんな愚かだと世界では言っている。
みなさんもその愚か者の一人です。
だから今日、僕の話を聞いてしまったのだから、
この国をきれいにするために働くことを約束してください。
そのことをよく考えてください。
今日、私の話を聞いてしまったのは災難だと思って、
明日から余生をそのために使ってください。

終わり


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