滲出性下痢の原因って?症状の違いで対処が異なる!
下痢の原因のひとつに、滲出性下痢というものがあります。 これは、腸の粘膜に障害が起こり、腸管壁の透過性が上がることが原因です。それにより、便の水分が増えてしまうのです。 この滲出性下痢には、どのような特徴があるのでしょうか。
【滲出性の下痢とは】
炎症などで腸粘膜がダメージを受けた場合、その透過性は高まります。つまり、腸から液体が滲み出やすくなるということです。 こうなると、血液や粘液を始め、タンパク質や他の細胞が含む水分なども、腸の粘膜から滲み出てきます。すると、腸の内容物の水分が増え、結果として、水分を多量に含んだ水様便が排出されるというわけです。
腸から水分が滲み出ている状態では、内容物からの吸収も困難なので、便の水分はどんどん増えることになります。 また、滲出性下痢でみられる浸出液には、血液の成分が多く含まれるという特徴があります。 それは、炎症によって血液の循環に障害が起こるためです。
血管が障害を受けてしまうので、血液が血管外へ漏れてしまい、それが浸出液の主な成分となります。 そうした浸出液が含まれるため、滲出性の下痢の場合、血便や粘血便になることも多いのです。
【滲出性の下痢の種類】
滲出性下痢には、急性と慢性の2種類があり、それぞれ原因が異なります。 急性の場合は、サルモネラ菌やノロウイルスといった感染性腸炎や、虚血性腸炎が原因となります。
一方、慢性の場合は、潰瘍性大腸炎やクローン病が主な原因です。 どちらの下痢でもトイレの回数は増えますが、特に急性の場合は多く、1日に10回以上もトイレに行くことがあります。 すると、大量の水分が体外へ流れ出てしまうため、脱水症状になる危険があります。
そのため、急性の下痢では水分補給が必須となります。 慢性の場合は、じわじわと症状が進行する場合が多く、炎症に気づかないという恐れがあります。
特にクローン病は、一度治まったり再発したりを繰り返すため、油断して放置してしまうことが多いです。 また、慢性炎症が続くと他の臓器にも悪影響があるので、下痢だけでなく、糖尿病などの生活習慣病に発展する可能性もあります。 慢性の下痢は、急性ほど激しい症状にはなりませんが、だからこそ、より注意が必要なのです。
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