下痢の原因になってしまう腸管運動の異常とは?
下痢の原因には、腸管運動に関するものがあります。 腸の働きは、排泄に大きく影響を与えるものなので、腸の蠕動運動に異常があったりすると、下痢が起こりやすくなるのです。 この腸管運動による下痢は、大きく2種類に分けられます。
【腸管運動の高まりによる下痢】
腸の蠕動運動があまり活発になってしまうと、下痢になります。 これは、蠕動運動が速すぎて、内容物の水分を十分吸収しないうちに排出してしまうためです。そのような状態になると、水分を多量に含んだ水様便や軟便となってしまいます。
また、蠕動運動が活発になった状態が排便後も続いてしまうと、腹痛や腹部の不快感にもつながります。 このような活発な腸管運動による下痢は、「過敏性腸症候群」として知られています。 これは、日本人の約10〜15%にみられる症状であり、多くの人が悩まされています。
原因としては、ストレスによる腸内の悪玉菌の増加があります。 ストレスを感じると、人間の体はミネラルを消費しますが、ミネラルの不足は、腸内の善玉菌を減らし、悪玉菌を増殖させてしまいます。 すると、腸が悪玉菌を異物として排除しようとするため、腸管運動が激しくなり、下痢が引き起こされるのです。
【腸管運動の低下による下痢】
これは、蠕動運動が活発になるのとは逆に、遅くなってしまうことで下痢になるパターンです。 蠕動運動の低下で、腸に内容物が長くとどまる状態になると、腸内で細菌が増殖することになります。すると、内容物からの水分吸収が阻害されるので、水様便が多くなってしまうのです。
この腸管運動の低下は、糖尿病の合併症である、自律神経障害が原因となります。 自律神経には消化管の働きを調整する役割がありますが、高血糖の状態が長く続くと、これを妨げてしまうのです。
そして、動きの鈍くなった腸の中には内容物が溜まり、悪玉菌を始めとした腸内細菌が増えていきます。
こうした理由から、自律神経障害を患っている人は、下痢になることが多いのです。 また、糖尿病の人は、血糖値を適正に保つために、食生活に注意しなければなりません。
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