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2019年09月16日

「頼みのツナ」も不漁・・・ヤバい

軟らかく淡いピンクの身で、回転寿しやツナ缶に使うビンナガマグロが不漁です!


まさか、ツナ缶の原料って「鶏肉」だと思っていませんよね。いや、シーチキンというネーミングのせいでしょうかね。影響力でかいですね。


国内最大級の水揚げ基地、焼津漁港(静岡県焼津市)の1〜8月の水揚げ量は前年同期の約半分・・・。卸値は同3割高い状態。ツナ缶最大手と言えば、はごろもフーズですが10月から「シーチキン」の一部を1〜2割値上げするなど影響は缶詰にまで及んでいます。

シーチキン ファンシー(140g)【シーチキン】


感想(2件)


缶詰向けの魚介類は値上がりが目立つわけですが、マグロの中でもビンナガは値段と供給が比較的安定していることから、回転寿しの赤身やネギトロなどに広く使われています。


1958年、はごろもフーズの「シーチキン」が誕生し、当時から原料に使われているのもビンナガです。80年代にはカツオとキハダマグロも原料に加わり、今は3魚種で製造しています。


そこまで気にしてない?一応業界の人っぽく深いところも伝えさせて頂きます。


そのビンナガが今年は不漁なんです。はごろもは夏に和歌山県から東北にかけて太平洋を黒潮にのって北上する魚を調達するのですが、水温の変化や天候不順で漁の回数が減少しました。


結果、焼津漁港の卸値は5年で5割上昇!豊洲市場の卸値も前年同期比で1〜2割高い背景がこうした事なんです。


と言うわけで、はごろもフーズは10月1日出荷分から「シーチキンファンシー」などビンナガ関連5品目を11〜20%値上げし、140グラム入りの「シーチキンファンシー」の参考小売価格(税別)は400円から460円に上昇。


昨年の秋、ツナ缶はビンナガより安価なキハダ原料の高騰によって「シーチキンL」などが値上がりしたばかり。ツナ缶は60年以上、魚介系の缶詰の売り上げ1位だったのですが、値上げなどの影響でシェアが縮小している事は数字に表れています。


実は、昨年サバ缶に首位を奪われています・・・。


ちなみに、そのサバ缶も原料の価格は上昇しています。イカやサンマ、赤貝といった缶詰の原料は総じて不漁。水産缶詰においていい話は何もない!収益を支える「頼みのツナ」はどこにあるんだ??


缶詰会社の苦悩は続きそうですね。





タグ:はごろも
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