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2018年08月10日

天候不順で運賃高騰?

天候不順のあおりで、トラック運賃も大幅に上昇しています。


西日本豪雨の被害でJR貨物が運休、トラックに輸送を振り替える荷主が増えたの・・・というのが主因です。ただでさえ人手不足に悩む物流業界ですが、企業間物流が集中する盆休み前を迎えたほか、猛暑で飲料などの荷動きも活発になり、「トラック不足」の深刻化が大問題となっています。


運転手不足や燃料高も重なった事で、運賃は当面高水準で推移しそう。


複数の運送会社や荷主への聞き取り調査の資料によると、東京から福岡への輸送で契約するチャーター料金は10トン車で片道25万〜30万円程度。これは今春より4割上昇している結果です。関西や中部と九州間の上昇幅も軒並み2割以上に達しています。


「需給バランスが崩れている。初めて契約する荷主は通常の2倍程度の運賃を払わないと、トラックを確保できないケースがある」と苦い表情の関西拠点の運送業者は話しています。実際の表情は見ていませんけど。


JR貨物は西日本豪雨の被害で、関西と九州を結ぶ山陽線の一部運休が10月まで続く見込みです。関東―九州などの長距離路線はこれまで、トラックから鉄道などへ輸送手段を切り替える「モーダルシフト」が進んでいたわけですが、貨物鉄道の運休で状況が一変。トラック輸送の需要が急増するのは理解できます。


豪雨被害が大きい中国地方など被災地向けの復興資材の輸送も活発ですよね。悪い事ではないのですが、全国から岡山県向けの7月の平均運賃は5万8897円(帰り荷、片道)と前月比11%上昇を見せています。


被災地では鉄道運休で車の交通量が増え、渋滞でトラックの輸送効率が下がりました。食品物流を手掛けるムロオ(広島県呉市)の山下俊一郎社長は「被災前より貨物量は多いが、トラックが水没などで被害を受けた運送業者もいる」と懸念しています。自分の地域にも、ムロオさんの拠点はありますが、西の被害はメディアで取り上げられないところにも大きく出ています。


もちろん九州・中国方面以外の区間でも運賃は上昇傾向です。8月上旬はもともと盆休みを控えた企業間物流が活発になる時期ですし、この記録的な猛暑が重なり、飲料や家電の荷動きも伸びてきたところにあります。


「飲料メーカーから追加輸送の依頼が殺到している」との話も良く聞きますが、普段ならうれしい受注ですが、受けたくても受けられない受注という苦しい状況が続いています。


業界関係者によると東京―大阪間のチャーター料金は10トン車で片道7万5000〜8万5000円程度ですが、急な依頼では1万〜2万円高い契約もあります。全日本トラック協会と日本貨物運送協同組合連合会がまとめた輸送仲介システム「WebKIT」の7月の成約運賃指数(2010年4月=100)は123。7月としては10年の調査開始以来の最高値となっています。


いろいろな事が今まで通りでない今期。冬は冬で何が起こるのか?



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