2016年05月22日
忘れることのない、最初の感動は今も続いています
Tom Waits:Martha
始めて聞いたのはいつの頃でしょう。
そう。それは家を出て一人暮らしを始め、その場所で初めて出来た友人に教えられたアーティストとアルバム。
それがトム・ウェイツの「クロージングタイム」。
当時はまだLPレコードの時代で、アルバムに針を落とし”ザザッ”と最初のノイズが聞こえてきました。
その途端、今までの幼さが許される時代はもう終わったんだよと、大人の世界へようこそと、扉を開けられた気がした音楽が始まったのです。
一帯なんて歌ってるんだろうと、必死で耳を凝らし歌詞を聞き取ろうとしていたときに、光の玉が転がってはねているようなピアノのイントロが聞こえてきました。
始まった曲は「Martha」。
Operator, number, please・・・
この出だしから歌の最期まで、もうなんて歌っているのかきちんとわからなくても十分なくらい、すっと胸の中に入ってきました。
アルバムのバイオグラフィを確認したところ、トム・ウェイツがこのアルバム製作したのはまだ20代。
そんな若さで、40年以上前に分かれた恋人に、まだ愛してるんだよって電話をかける年老いた男の歌を作るなんて、どんな男なんだって驚いてこの曲ばかり聴いていたのを覚えています。
そしてこのアルバムに感動してしまったことで、幼い時代はもう卒業したんだと思い知らされた自分には、エンディングの歌詞がとても印象的で、いまでも最初に聞いたときの事を覚えています。
And I remember quiet evenings
trembling close to you...
君のそばで震えていた静かな夜を思い出すよ。
きっと、これからも聞くことのある曲とアルバムです。
そして、聞くたびに最初の感動を思い出させてくれると思います。
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