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2018年02月02日
版画を刷ろう
版画には4種類あります。
(1)凸版:彫り残した部分にインクをつけて版画とします。木版画や紙、ゴムの版画に向いています。
(2)凹版:彫刻刀で彫った部分にインクを付けて版画とします。この版画はドライポイントやエッチングで使われます。
(3)孔版:版につくった穴からインクを押し出して版とします。シルクスクリーンやステンシルで用いられます。
(4)平版:水と油が混ざらないことを利用して、油の部分にインクを付けて版にします。
石版のリトグラフなどで用いる技法です。
こうした版画の版をつくるには彫刻刀を使います。彫刻刀には主に次の4種類を使います。
(1)三角刀
(2)丸刀
(3)平刀
(4)切り出し
です。
三角刀や切り出しは細い線を彫るのによく使われます。丸刀は太くて柔らかな感じに彫ることができます。平刀はぼかすような表現に向いています。
版画には輪郭を残すようにして周りを彫っていく陽刻と、輪郭を彫って周りを残す陰刻があります。陽刻は明るい感じになり、陰刻は暗い感じになりやすいです。
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(1)凸版:彫り残した部分にインクをつけて版画とします。木版画や紙、ゴムの版画に向いています。
(2)凹版:彫刻刀で彫った部分にインクを付けて版画とします。この版画はドライポイントやエッチングで使われます。
(3)孔版:版につくった穴からインクを押し出して版とします。シルクスクリーンやステンシルで用いられます。
(4)平版:水と油が混ざらないことを利用して、油の部分にインクを付けて版にします。
石版のリトグラフなどで用いる技法です。
こうした版画の版をつくるには彫刻刀を使います。彫刻刀には主に次の4種類を使います。
(1)三角刀
(2)丸刀
(3)平刀
(4)切り出し
です。
三角刀や切り出しは細い線を彫るのによく使われます。丸刀は太くて柔らかな感じに彫ることができます。平刀はぼかすような表現に向いています。
版画には輪郭を残すようにして周りを彫っていく陽刻と、輪郭を彫って周りを残す陰刻があります。陽刻は明るい感じになり、陰刻は暗い感じになりやすいです。
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タグ:版画
2017年08月08日
色についてのポイント3つ
色の単元についてまず知っておきたい3つのポイントについてまとめます。テストによく出題される部分ですので、内容とともに理解していきましょう。
(1)有彩色と無彩色
有彩色とは色みのある色のことです。それに対して無彩色は色みがありません。
例)赤や青などは色みがあり有彩色の仲間ですが、黒、白、灰色は色みがありませんから無彩色です。
(例題)次の色を有彩色と無彩色に分けよう。
@茶色 A白 ➂灰色 C黄色 D黒 E紫色 F緑色
答え 有彩色:@、C、E、F
無彩色:A、➂、D
(2)色の三要素
色には、色相、明度、彩度の3つの要素があります。これを色の三要素といいます。色相は色合いを、明度は色の明るさを、彩度は色の鮮やかさを表します。無彩色は色相と彩度はなく、明度だけで表されます。
例)色相とは赤やあおみどりなどの有彩色の色みのことをいいます。
明度は白が最も高いです。
彩度は赤の純色がもっとも高いです。
(例題)次の説明は、色相、彩度、明度のうちのどれについての説明ですか。
@有彩色の色みの似ているものは環にならべることができます。
A白黒写真をみると、この要素は白が最も高く、黒が最も低くなります。
➂みどりは赤にくらべるとこの色の鮮やかさの度合いが低いです。
答え 色相:@(色相環のこと) 彩度:➂(赤は彩度が最も高い) 明度:A(白黒写真は全て無彩色なので、白い部分は明度が高いといえます)
(3)その色を混ぜて作ることができないものには3色あり、それを色の三原色といいます。ただしそれは絵の具(色料)と光の場合では色が違います。
例)色料の三原色:マゼンタ(あかむらさき)、シアン(みどりみの青)、イエロー(黄)→3つ混ぜると黒になる。
光の三原色:赤、緑、青→3つ混ぜると白になる。
(例題1)次の絵の具の三原色のうちから選んで、次の色を作るには何色と何色を混ぜるといいですか。
@むらさき
Aみどり
➂黒
答え @マゼンタ(あかむらさき)とシアン(みどりみの青)
Aシアン(みどりみの青)とイエロー(き)
➂イエロー(き)とマゼンタ(あかむらさき)とシアン(みどりみの青)
(例題2)次の光の三原色のうちから選んで、次の色を作るには何色と何色を混ぜるといいですか。
@白
Aシアン
➂き
答え @赤と緑と青 A青と緑 ➂ 赤と緑
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(1)有彩色と無彩色
有彩色とは色みのある色のことです。それに対して無彩色は色みがありません。
例)赤や青などは色みがあり有彩色の仲間ですが、黒、白、灰色は色みがありませんから無彩色です。
(例題)次の色を有彩色と無彩色に分けよう。
@茶色 A白 ➂灰色 C黄色 D黒 E紫色 F緑色
答え 有彩色:@、C、E、F
無彩色:A、➂、D
(2)色の三要素
色には、色相、明度、彩度の3つの要素があります。これを色の三要素といいます。色相は色合いを、明度は色の明るさを、彩度は色の鮮やかさを表します。無彩色は色相と彩度はなく、明度だけで表されます。
例)色相とは赤やあおみどりなどの有彩色の色みのことをいいます。
明度は白が最も高いです。
彩度は赤の純色がもっとも高いです。
(例題)次の説明は、色相、彩度、明度のうちのどれについての説明ですか。
@有彩色の色みの似ているものは環にならべることができます。
A白黒写真をみると、この要素は白が最も高く、黒が最も低くなります。
➂みどりは赤にくらべるとこの色の鮮やかさの度合いが低いです。
答え 色相:@(色相環のこと) 彩度:➂(赤は彩度が最も高い) 明度:A(白黒写真は全て無彩色なので、白い部分は明度が高いといえます)
(3)その色を混ぜて作ることができないものには3色あり、それを色の三原色といいます。ただしそれは絵の具(色料)と光の場合では色が違います。
例)色料の三原色:マゼンタ(あかむらさき)、シアン(みどりみの青)、イエロー(黄)→3つ混ぜると黒になる。
光の三原色:赤、緑、青→3つ混ぜると白になる。
(例題1)次の絵の具の三原色のうちから選んで、次の色を作るには何色と何色を混ぜるといいですか。
@むらさき
Aみどり
➂黒
答え @マゼンタ(あかむらさき)とシアン(みどりみの青)
Aシアン(みどりみの青)とイエロー(き)
➂イエロー(き)とマゼンタ(あかむらさき)とシアン(みどりみの青)
(例題2)次の光の三原色のうちから選んで、次の色を作るには何色と何色を混ぜるといいですか。
@白
Aシアン
➂き
答え @赤と緑と青 A青と緑 ➂ 赤と緑
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2017年08月04日
色の練習問題(その3)
色の基本についてリクエストにお答えしてさらに練習問題を作りました。ご利用ください。
問1.つぎの問いに答えよう。
(1)の中で色みのある色をまとめて何といいますか。
(2)無彩色の代表的な色を3つあげよう。
(3)色の3要素を3つともあげよう。
答え(1)有彩色 (2)白、黒、灰色 (3)彩度、色相、明度
問2.次の問いに答えよう。色の次の要素について説明した文です。それぞれ何の要素に関するものですか。
(1)色の鮮やかさ
(2)色あいのこと
(3)色の明るさ
答え(1)彩度 (2)色相 (3)明度
問3.次の問いに答えよう。
(1)色の中で最も彩度の高い色を答えよう。
(2)色の中で最も明度の高い色を答えよう。
(3)色の中で最も明度の低い色をあげよう。
答え(1)赤色 (2)白(色)(3)黒(色)
問4.次の文の( )に適当な語句を入れよう。
( @ )色に灰色が混ざった色を( A )色といいます。( B )色に白が混ざると明清色、純色に黒が混ざると( C )色といいます。
( D )彩色を( E )が似ているものを並べていくと、一回りして元の色になります。これを色相環といいます。色相環の中でちょうど( F )側にある色同士を補色といいます。
答え @純 A濁 B純 C暗清 D有 E色み F反対
問5.次の問いに答えよう。
(1)色を混ぜてもできない色があります。それを三原色といいます。絵の具などの色料の場合には、黄(イエロー)、赤紫(マゼンタ)、緑みの青(シアン)が色料の三原色になります。これらを混ぜていくと明度が低くなります。このことを何といいますか。
(2)これに対して色光の場合には、赤(レッド)、青(ブルー)、緑(グリーン)を色光の三原色といいます。これらを混合すると白い光になり、混合で明度が高くなります。これを何といいますか。
(1)減法混色(2)加法混色
問1.つぎの問いに答えよう。
(1)の中で色みのある色をまとめて何といいますか。
(2)無彩色の代表的な色を3つあげよう。
(3)色の3要素を3つともあげよう。
答え(1)有彩色 (2)白、黒、灰色 (3)彩度、色相、明度
問2.次の問いに答えよう。色の次の要素について説明した文です。それぞれ何の要素に関するものですか。
(1)色の鮮やかさ
(2)色あいのこと
(3)色の明るさ
答え(1)彩度 (2)色相 (3)明度
問3.次の問いに答えよう。
(1)色の中で最も彩度の高い色を答えよう。
(2)色の中で最も明度の高い色を答えよう。
(3)色の中で最も明度の低い色をあげよう。
答え(1)赤色 (2)白(色)(3)黒(色)
問4.次の文の( )に適当な語句を入れよう。
( @ )色に灰色が混ざった色を( A )色といいます。( B )色に白が混ざると明清色、純色に黒が混ざると( C )色といいます。
( D )彩色を( E )が似ているものを並べていくと、一回りして元の色になります。これを色相環といいます。色相環の中でちょうど( F )側にある色同士を補色といいます。
答え @純 A濁 B純 C暗清 D有 E色み F反対
問5.次の問いに答えよう。
(1)色を混ぜてもできない色があります。それを三原色といいます。絵の具などの色料の場合には、黄(イエロー)、赤紫(マゼンタ)、緑みの青(シアン)が色料の三原色になります。これらを混ぜていくと明度が低くなります。このことを何といいますか。
(2)これに対して色光の場合には、赤(レッド)、青(ブルー)、緑(グリーン)を色光の三原色といいます。これらを混合すると白い光になり、混合で明度が高くなります。これを何といいますか。
(1)減法混色(2)加法混色
2017年01月31日
粘土の像をつくるには
粘土で「手」、「頭」、「人物」、などの像をつくることがあります。その作り方の概要を伝えます。
粘土で様々な像を作るには、粘土の重さに耐えるために心棒を芯にします。心棒は針金を巻いて作ったり、木材を使ったりします。台にこれらの心棒をしっかり固定します。
いずれにしても心棒には粘土が付きやすいように、しゅろの縄でぐるぐると巻いておきます。
針金の心棒の場合には、出来上がりを予想して大まかな形に針金を曲げておくことで、
形をつくりやすくなります。木材の場合にはそんなに細かく形にこだわる必要はありません。
粘土の肉付けは全体の形をみてまず大まかに付けてみます。その際に全体のバランスを大事にします。そして少しずつ細かなところについて仕上げていけます。
その際にも全体の大きなかたまりを絶えず中心におきながら細部を仕上げます。その像の動きや生き生きした感じを大事にします。
問題を解いてしっかり理解していきましょう。
問1.次の粘土の像を作る(1)〜(5)の手順について順番に並べよう。
(1)心棒にしゅろ縄を巻いて粘土を付きやすくする。
(2)心棒として針金や木材を台に据え付ける。
(3)対象をよくみてスケッチをする。
(4)いきいきした様子を生かしつつ細部に粘土をつけていく。
(5)大まかに全体を見ながら粘土をつける。
答え (3)→(2)→(1)→(5)→(4)
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粘土で様々な像を作るには、粘土の重さに耐えるために心棒を芯にします。心棒は針金を巻いて作ったり、木材を使ったりします。台にこれらの心棒をしっかり固定します。
いずれにしても心棒には粘土が付きやすいように、しゅろの縄でぐるぐると巻いておきます。
針金の心棒の場合には、出来上がりを予想して大まかな形に針金を曲げておくことで、
形をつくりやすくなります。木材の場合にはそんなに細かく形にこだわる必要はありません。
粘土の肉付けは全体の形をみてまず大まかに付けてみます。その際に全体のバランスを大事にします。そして少しずつ細かなところについて仕上げていけます。
その際にも全体の大きなかたまりを絶えず中心におきながら細部を仕上げます。その像の動きや生き生きした感じを大事にします。
問題を解いてしっかり理解していきましょう。
問1.次の粘土の像を作る(1)〜(5)の手順について順番に並べよう。
(1)心棒にしゅろ縄を巻いて粘土を付きやすくする。
(2)心棒として針金や木材を台に据え付ける。
(3)対象をよくみてスケッチをする。
(4)いきいきした様子を生かしつつ細部に粘土をつけていく。
(5)大まかに全体を見ながら粘土をつける。
答え (3)→(2)→(1)→(5)→(4)
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2016年12月18日
アニメーションについて
アニメーションはテレビや映画でおなじみの表現です。どんなふうにつくるか知っていますか?「えっと、どうするんだっけ。」じつは基本的にはひとつひとつの少しずつ一部を変えた絵を連続的につぎつぎに見せていく手法です。
人間の目は、前の絵をながめていると、その絵が残像といって目に焼き付いています。その時点では次の絵が出てきますから、前の絵とつながって連続しているかのように見えます。「へ〜絵、そうなんだ。じゃあ、その絵って全部、準備しないといけないんだ。30分間のアニメなら、何枚も絵をかかないと…。」そうなんです。じつはアニメーションの一番の作業はこの動きを表す絵をどのように効率よく描くかということにあります。
ですから普通は、背景やつぎのコマでも動かない部分のところは、前のものを使うことがあります。セル画といって、透明な樹脂製のものに描いて、動く部分だけ変えて、撮影するといった手法が使われます。「それで、少し楽ができるわけか。」そうですね。
でも長編の映画用のアニメや、動きをより滑らかにしたい場合には手間をかけて、より多くの絵を描くことになります。膨大な時間と労力が要ります。
そこで、最近はコンピュータ―を使い、平面の2次元だけでなく、よりリアルに見える3次元のグラフィックの技術も用いて、繰り返したり、細かいところを描いたり、色を変えたりすることがより容易にできるようになってきました。それでも結局はそうやって描くとしても、そのコンピュータの操作は、その技術をもった人が行っています。
それではいくつか古典的なアニメーションをいくつか見ていきましょう。
いちばん簡単なものは、ぱらぱらまんがで知られるものです。フリップブックともいいます。上で説明した、動きを表す絵を何枚も重ねてぱらぱらと連続してめくるものです。アニメーションのもっとも基本といえるものです。上で説明したように人間の目の残像を利用していることに変わりはありません。したがってこれから示すどの手法もこの方法を応用したものといえます。
フェナキストスコープは、動きを表したいくつもの絵を回転させて、その絵と絵のあいだにあるスリットを通じて絵を鏡に映しながら、見つめると絵が動いて見えるというものです。
ソーマトロープは、絵を描いた板の表裏に動きを表す絵をそれぞれ描きます。その板の両端にひもを通し、表裏がくるくる裏返るように回転させると絵が動いて見えるものです。
ゾートロープは、回転する円筒形の内側に絵を描きます。たくさんの動きを表す絵をいくつもあるスリットのあいだに描きます。そのスリットのすき間からのぞくと絵が動いて見えるものです。
こま撮りアニメーションは、絵を描いてカメラで撮影する手法と、物を少しずつ動かしながらカメラで撮影する方法があります。物の動きは、そうして撮影したものを大きく動かすと速く見えます。逆に細かく動かすとゆっくり動いて見えます。
アニメーションを作ろうと思ったときには、まずその計画にあたる絵コンテを作成します。20コマでできるアニメーションならば、1,5,10,15,20コマあたりをまず描いておき、そのあとにその間のコマを連続した動きになるように描くとうまくいきます。
こうしたアニメーションを描く際には、道具を必要とします。
アニメーションを描く際にははっきりした線を描くペン(Gペンなど)とインクを使うことが多いです。紙に描いた原画をはっきりしたペンで描き直し、それをさらに透明なアクリル板に写し取る手法がよく用いられます。そこへ、描いた裏側から指定された色をのせます。
そうしてできたものをセル画といいます。それをカメラで撮影していきます。最近はここから先の撮影されたコマはデジタル化されて、連続的に映し出せるようになっています。ここで何度も映像をみてコマの出来を確認して、手直しする場合もあります。
連続した絵を何枚も描く際には、トレーシングペーパーを用いて描くと楽です。そうすることで同じ絵の部分を固定して同じように描くことができます。
最初からコンピュータ―を使って描くこともあります。その場合にはペンタブレット(オペンタブ)といわれる道具や、コンピュータのモニタに直接描画したり色の指定ができる道具やソフトもあります。こうしてできた絵を保存していきます。そうして動きをあらわすように、何枚も描くことになります。ここから後の手順は上と同じです。
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人間の目は、前の絵をながめていると、その絵が残像といって目に焼き付いています。その時点では次の絵が出てきますから、前の絵とつながって連続しているかのように見えます。「へ〜絵、そうなんだ。じゃあ、その絵って全部、準備しないといけないんだ。30分間のアニメなら、何枚も絵をかかないと…。」そうなんです。じつはアニメーションの一番の作業はこの動きを表す絵をどのように効率よく描くかということにあります。
ですから普通は、背景やつぎのコマでも動かない部分のところは、前のものを使うことがあります。セル画といって、透明な樹脂製のものに描いて、動く部分だけ変えて、撮影するといった手法が使われます。「それで、少し楽ができるわけか。」そうですね。
でも長編の映画用のアニメや、動きをより滑らかにしたい場合には手間をかけて、より多くの絵を描くことになります。膨大な時間と労力が要ります。
そこで、最近はコンピュータ―を使い、平面の2次元だけでなく、よりリアルに見える3次元のグラフィックの技術も用いて、繰り返したり、細かいところを描いたり、色を変えたりすることがより容易にできるようになってきました。それでも結局はそうやって描くとしても、そのコンピュータの操作は、その技術をもった人が行っています。
それではいくつか古典的なアニメーションをいくつか見ていきましょう。
いちばん簡単なものは、ぱらぱらまんがで知られるものです。フリップブックともいいます。上で説明した、動きを表す絵を何枚も重ねてぱらぱらと連続してめくるものです。アニメーションのもっとも基本といえるものです。上で説明したように人間の目の残像を利用していることに変わりはありません。したがってこれから示すどの手法もこの方法を応用したものといえます。
フェナキストスコープは、動きを表したいくつもの絵を回転させて、その絵と絵のあいだにあるスリットを通じて絵を鏡に映しながら、見つめると絵が動いて見えるというものです。
ソーマトロープは、絵を描いた板の表裏に動きを表す絵をそれぞれ描きます。その板の両端にひもを通し、表裏がくるくる裏返るように回転させると絵が動いて見えるものです。
ゾートロープは、回転する円筒形の内側に絵を描きます。たくさんの動きを表す絵をいくつもあるスリットのあいだに描きます。そのスリットのすき間からのぞくと絵が動いて見えるものです。
こま撮りアニメーションは、絵を描いてカメラで撮影する手法と、物を少しずつ動かしながらカメラで撮影する方法があります。物の動きは、そうして撮影したものを大きく動かすと速く見えます。逆に細かく動かすとゆっくり動いて見えます。
アニメーションを作ろうと思ったときには、まずその計画にあたる絵コンテを作成します。20コマでできるアニメーションならば、1,5,10,15,20コマあたりをまず描いておき、そのあとにその間のコマを連続した動きになるように描くとうまくいきます。
こうしたアニメーションを描く際には、道具を必要とします。
アニメーションを描く際にははっきりした線を描くペン(Gペンなど)とインクを使うことが多いです。紙に描いた原画をはっきりしたペンで描き直し、それをさらに透明なアクリル板に写し取る手法がよく用いられます。そこへ、描いた裏側から指定された色をのせます。
そうしてできたものをセル画といいます。それをカメラで撮影していきます。最近はここから先の撮影されたコマはデジタル化されて、連続的に映し出せるようになっています。ここで何度も映像をみてコマの出来を確認して、手直しする場合もあります。
連続した絵を何枚も描く際には、トレーシングペーパーを用いて描くと楽です。そうすることで同じ絵の部分を固定して同じように描くことができます。
最初からコンピュータ―を使って描くこともあります。その場合にはペンタブレット(オペンタブ)といわれる道具や、コンピュータのモニタに直接描画したり色の指定ができる道具やソフトもあります。こうしてできた絵を保存していきます。そうして動きをあらわすように、何枚も描くことになります。ここから後の手順は上と同じです。
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