2020年08月26日
8月26日のFX自動売買ソフト M と W
【ランボルギーニ、何が変わった?】
ハイエンドの自動車ブランドがSUVを作るなんて! という純粋主義者の声が聞こえたのは21世紀がはじまってすぐの頃だったはず。
2002年、ポルシェ・カイエンのデビュー。思えばあれが今日の高級クロスオーバーSUV隆盛の出発点だった。現在ではSUVをラインナップしないブランドを数える方が手っ取り早いほどだ。
オフローダーとして登場したLM002とは異なり、日常使いも視野に入れたスーパーSUVとして開発された「ウルス」。今年7月には通算1万台目をラインオフしているヒット作。 前田恵介ロールス・ロイス、マセラティ、ベントレー、アストン マーティンがSUVをリリースし、最近ではフェラーリまでもがSUVを開発中と噂されている。そんな高級SUVの中でも、意外性を孕んでいたのがランボルギーニだろう。
2017年12月にスーパーSUVという肩書と共にデビューしたウルスは、今では1億総SUV時代を象徴する存在となっている。
ウルスはスーパーカーブランドとして初のSUVという話題性だけでなく、販売も好調だ。
通年販売した最初の年となる2019年に4962台がデリバリーされ、つい先ごろデビューから2年で1万台に到達している。ちなみに2019年のランボルギーニ全体の生産台数は8205台なので、約60%をウルスが占めている。
またランボルギーニの生産台数はここ10年ほど増加し続けており、2017年から2019では2倍以上に膨れ上がっている。ウルスの存在がブランドの規模や可能性を大きく変えたのである。
ウルスが変えた“あらゆるもの”とは?物理的な意味でも精神的な意味でも、ウルスの登場によりランボルギーニは変化を遂げている。
ウルスの生産をはじめるにあたり、サンタガータにあるアウトモビリ・ランボルギーニは8万平米だったファクトリーの面積を倍の16万平米に増やしている。
ウルスの内装。刺激的な造形のシフトセレクターの左には走行モードのスイッチがあり、NEVE(雪道)、TERRA(オフロード)、SABBIA(砂漠)も選択できる。 前田恵介また非日常性を売りにする2ドアのスーパーカー専業だった同社が、毎日乗れる4〜5人乗りのクルマを作り出したことによる変化もある。
ウルスのオーナーの80%が初めてランボルギーニを購入する人物であり、さらに驚くべきはそのうちの10%が女性という点だろう。
長らくランボルギーニは熱心なクルマ好きオトコの究極の夢だった。だがウルスはスーパーカー世界の扉を大きく開け放ち、ランボルギーニを駆る愉悦を広めたのである。
販売される地域性にも変化が起こっている。
以前からランボルギーニのスーパーカーは4駆が多かったが、だからと言って雪の日に乗って出かけたくなるようなクルマではなかった。だがウルスは4駆であることは当然として、SUVらしいロードクリアランスもちゃんと確保されている。
このため我が国を例にとれば、東北地方の玄関口となる宮城県仙台市にも、ウルスのデビューに合わせて正規ディーラー、ランボルギーニ仙台がオープンしている。
ちなみにDBXを引っ提げたアストン マーティンも仙台にディーラーをオープン予定と伝えられている。
SUVをラインナップすることで販売地域が拡大され、ブランドの可能性も広がる。SUVはハイエンドブランドの足元固めに不可欠なカードでもあるのだ。
それは本当にスーパーSUVなのか?現代の自動車は骨格やエンジンをはじめとする様々なコンポーネンツが共用化されており、ウルスも例外ではない。
よく知られているように、ウルスが採用するMLB EVOと呼ばれるプラットフォームはフォルクスワーゲン・グループ内のブランドで共用されている。ポルシェ・カイエンやベントレー・ベンテイガ、アウディQ7といったモデルはウルスの兄弟車なのである。
650ps/86.7kg-mものパワーで最高速度305km/hを実現するウルス。その走りは「体当たりしてくる雄牛」と筆者(吉田拓生)。 前田恵介そんな出自を考えると、ウルスは本当にランボルギーニとして成立しているのだろうかという疑問が湧いても不思議ではない。
だが心配は無用だ。これまで街中、サーキット、箱根、ロングドライブと4回ほどドライブした経験から言えば、ウルスは他に似ないスーパーな1台になっている。
プラットフォームやエアサス、そしてV8ターボ・エンジンのベースは他と共用だ。
しかし鋭くエッジが立ったスタイリングはランボルギーニそのものだし、インテリアは外観以上に現代ランボの色が濃い。スポーティな前後シートも攻撃的なインパネも、SUVとしては完全にやり過ぎなくらいに思える。だからこそスーパーSUVなのである。
ウルスの走りを支配しているのは650psというSUV界でベントレーとトップを争ってきた最高出力である。
車重は2.3トンと軽くないが、その重さをパワーで捻りつぶす。
ランボルギーニは颯爽と走る駿馬ではなく、体当たりしてくる雄牛。そんなブランドの性格を、ウルスは再確認させてくれるのである。
2021年モデルは、ADASも強化へ非日常のスーパーカーに対し、“日常のクルマ”というと少し緊張感がなく聞こえるかもしれないが、実際は逆だ。
スーパーカーは、スペックやスタイルさえ成立していれば、クオリティや快適性、ドライバビリティ等々、全ての問題は不問に処すことができた。
ウルスのトランク。こうして見ると大型SUVそのものの実用性を有することがよく分かる。日本導入前は、ユーザーが倍増することに備え、正規ディーラーの増床やリフトの増設が急ピッチで進められた。 前田恵介しかし日常のクルマとなれば、例えば定期点検でも迅速な対応が必要になってくる。このためランボルギーニの正規ディーラーは西は福岡から、最も新しい仙台まで9つの拠点が用意されているのである。
またサービスファクトリーに関しても、床面積の拡大やリフトの数を増やすなど、ウルスの日本導入をきっかけとした新たな態勢作りが隅々まで行き届いている。
ウルスに関する最新のニュースと言えば、2トーンのボディが新鮮なデザイン・オプション「パール・カプセル」である。
ウルスにはカラーリングをはじめとする様々なカスタマイズプランが用意されている。だがチェントロースティーレ(デザイン部門)がプロデュースしたパール・カプセルは、ウルスからさらなる魅力を引き出すことに成功している。
またパール・カプセルのオプションとともに、MY2021のウルスは先進運転支援システム(ADAS)もアップグレードが施されるという。
普段使いできるランボルギーニというだけでなく、現代車が備える基本性能もひと通り網羅していなければ、スーパーSUVを名乗れないのである。
by AUTOCAR JAPAN
text:Takuo Yoshida(吉田拓生)
さて、わたしが
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ハイエンドの自動車ブランドがSUVを作るなんて! という純粋主義者の声が聞こえたのは21世紀がはじまってすぐの頃だったはず。
2002年、ポルシェ・カイエンのデビュー。思えばあれが今日の高級クロスオーバーSUV隆盛の出発点だった。現在ではSUVをラインナップしないブランドを数える方が手っ取り早いほどだ。
オフローダーとして登場したLM002とは異なり、日常使いも視野に入れたスーパーSUVとして開発された「ウルス」。今年7月には通算1万台目をラインオフしているヒット作。 前田恵介ロールス・ロイス、マセラティ、ベントレー、アストン マーティンがSUVをリリースし、最近ではフェラーリまでもがSUVを開発中と噂されている。そんな高級SUVの中でも、意外性を孕んでいたのがランボルギーニだろう。
2017年12月にスーパーSUVという肩書と共にデビューしたウルスは、今では1億総SUV時代を象徴する存在となっている。
ウルスはスーパーカーブランドとして初のSUVという話題性だけでなく、販売も好調だ。
通年販売した最初の年となる2019年に4962台がデリバリーされ、つい先ごろデビューから2年で1万台に到達している。ちなみに2019年のランボルギーニ全体の生産台数は8205台なので、約60%をウルスが占めている。
またランボルギーニの生産台数はここ10年ほど増加し続けており、2017年から2019では2倍以上に膨れ上がっている。ウルスの存在がブランドの規模や可能性を大きく変えたのである。
ウルスが変えた“あらゆるもの”とは?物理的な意味でも精神的な意味でも、ウルスの登場によりランボルギーニは変化を遂げている。
ウルスの生産をはじめるにあたり、サンタガータにあるアウトモビリ・ランボルギーニは8万平米だったファクトリーの面積を倍の16万平米に増やしている。
ウルスの内装。刺激的な造形のシフトセレクターの左には走行モードのスイッチがあり、NEVE(雪道)、TERRA(オフロード)、SABBIA(砂漠)も選択できる。 前田恵介また非日常性を売りにする2ドアのスーパーカー専業だった同社が、毎日乗れる4〜5人乗りのクルマを作り出したことによる変化もある。
ウルスのオーナーの80%が初めてランボルギーニを購入する人物であり、さらに驚くべきはそのうちの10%が女性という点だろう。
長らくランボルギーニは熱心なクルマ好きオトコの究極の夢だった。だがウルスはスーパーカー世界の扉を大きく開け放ち、ランボルギーニを駆る愉悦を広めたのである。
販売される地域性にも変化が起こっている。
以前からランボルギーニのスーパーカーは4駆が多かったが、だからと言って雪の日に乗って出かけたくなるようなクルマではなかった。だがウルスは4駆であることは当然として、SUVらしいロードクリアランスもちゃんと確保されている。
このため我が国を例にとれば、東北地方の玄関口となる宮城県仙台市にも、ウルスのデビューに合わせて正規ディーラー、ランボルギーニ仙台がオープンしている。
ちなみにDBXを引っ提げたアストン マーティンも仙台にディーラーをオープン予定と伝えられている。
SUVをラインナップすることで販売地域が拡大され、ブランドの可能性も広がる。SUVはハイエンドブランドの足元固めに不可欠なカードでもあるのだ。
それは本当にスーパーSUVなのか?現代の自動車は骨格やエンジンをはじめとする様々なコンポーネンツが共用化されており、ウルスも例外ではない。
よく知られているように、ウルスが採用するMLB EVOと呼ばれるプラットフォームはフォルクスワーゲン・グループ内のブランドで共用されている。ポルシェ・カイエンやベントレー・ベンテイガ、アウディQ7といったモデルはウルスの兄弟車なのである。
650ps/86.7kg-mものパワーで最高速度305km/hを実現するウルス。その走りは「体当たりしてくる雄牛」と筆者(吉田拓生)。 前田恵介そんな出自を考えると、ウルスは本当にランボルギーニとして成立しているのだろうかという疑問が湧いても不思議ではない。
だが心配は無用だ。これまで街中、サーキット、箱根、ロングドライブと4回ほどドライブした経験から言えば、ウルスは他に似ないスーパーな1台になっている。
プラットフォームやエアサス、そしてV8ターボ・エンジンのベースは他と共用だ。
しかし鋭くエッジが立ったスタイリングはランボルギーニそのものだし、インテリアは外観以上に現代ランボの色が濃い。スポーティな前後シートも攻撃的なインパネも、SUVとしては完全にやり過ぎなくらいに思える。だからこそスーパーSUVなのである。
ウルスの走りを支配しているのは650psというSUV界でベントレーとトップを争ってきた最高出力である。
車重は2.3トンと軽くないが、その重さをパワーで捻りつぶす。
ランボルギーニは颯爽と走る駿馬ではなく、体当たりしてくる雄牛。そんなブランドの性格を、ウルスは再確認させてくれるのである。
2021年モデルは、ADASも強化へ非日常のスーパーカーに対し、“日常のクルマ”というと少し緊張感がなく聞こえるかもしれないが、実際は逆だ。
スーパーカーは、スペックやスタイルさえ成立していれば、クオリティや快適性、ドライバビリティ等々、全ての問題は不問に処すことができた。
ウルスのトランク。こうして見ると大型SUVそのものの実用性を有することがよく分かる。日本導入前は、ユーザーが倍増することに備え、正規ディーラーの増床やリフトの増設が急ピッチで進められた。 前田恵介しかし日常のクルマとなれば、例えば定期点検でも迅速な対応が必要になってくる。このためランボルギーニの正規ディーラーは西は福岡から、最も新しい仙台まで9つの拠点が用意されているのである。
またサービスファクトリーに関しても、床面積の拡大やリフトの数を増やすなど、ウルスの日本導入をきっかけとした新たな態勢作りが隅々まで行き届いている。
ウルスに関する最新のニュースと言えば、2トーンのボディが新鮮なデザイン・オプション「パール・カプセル」である。
ウルスにはカラーリングをはじめとする様々なカスタマイズプランが用意されている。だがチェントロースティーレ(デザイン部門)がプロデュースしたパール・カプセルは、ウルスからさらなる魅力を引き出すことに成功している。
またパール・カプセルのオプションとともに、MY2021のウルスは先進運転支援システム(ADAS)もアップグレードが施されるという。
普段使いできるランボルギーニというだけでなく、現代車が備える基本性能もひと通り網羅していなければ、スーパーSUVを名乗れないのである。
by AUTOCAR JAPAN
text:Takuo Yoshida(吉田拓生)
さて、わたしが
利用している2つの無料 EAは、作者の違いから無料利用申請するLINE@が違います。
利用申請するときは間違えないようにしてください。
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