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2019年01月10日
誰だって、Fundsともう一歩先へ進める。ソーシャルレンディングの世界へようこそ。
◇Funds(ファンズ)とは何か?
今までの暮らしの中で「したこと」と「していないこと」を振り返ると圧倒的に後者に軍配があがることが多くなります。しかしこれは当然の帰結で、人が何か行動にうつしている時というのは、他の何かすべての行動をサボっていることの裏返しになるからです。
時間は有限です。結局、人はしたいことすべてはできないし、何かをはじめる時には何かを諦める必要があるという話。頑張って熟慮した末ただひとつを選択することは、他の大事な何かを多く失っていることもままあることであり、その蓄積が多くなってくると、いつしか取り返しのつかない事態を招くなんてこともよく見かけます。だからと言ってすべてを選択して、ちょっとずつ前進するという方法も現実的ではありません。それは私の部屋の片隅に積まれている積読本がすべてを物語っていることからも明らかです。
しかしFundsは違いました。時間の無い現代人の味方です。下記の図からもわかるように、ひとつの口座で様々なテーマへの貸付ができます。Fundsを通じることによって私たちは「何かを諦めることなく」投資を行うことができるのです。また1円から投資に参加できるだけでなく、出金手数料も無料なため、Fundsは、はじめてソーシャルレンディングに投資をする方々にとって大変敷居が低くなっています。
ところで、機会があればクラウドポート代表取締役の藤田雄一郎氏にしたい質問があります。それは「今回Fundsをリリースするにあたりどこまで最初から考えていたのですか?」という、よくある質問です。「すべて想定内です」と回答があるのも可愛げが無く、なんだか嫌な感じですが、逆に「昨今のソーシャルレンディングを取り巻く諸事情や状況を勘案して臨機応変に対応し、Fundsのモデルとなったサービスに新要素を加えたり削ったりして何とか今回のリリースに漕ぎつけました」と謙虚に優等生な回答をされるのも何だか掴みどころがない感じで、このあやふやな状態が果たして正確かと言われれば疑問が残ります。でも、2年7カ月前から構想があったということを呟かれていたので、相当先を見越していることは間違いなさそうです。
ではFundsとはどんなサービスなのでしょうか。それを確かめる確かな方法は藤田氏から直接説明を受ける(※説明会参加者募集中)こともひとつの考え方だと思いますが、まずは個人投資家自身が実際に体験してみることを私はお勧めします。かつて『誰も予想しなかった人物が誰も想像しなかった偉業を成し遂げることがある(アラン・チューリング)』という言葉を残した方がいました。いつの時代も偉業というのは、個人の想像を遥かに超えて行きます。手を動かしてみたら、頭で考えていたのとぜんぜん違ったりもしますし、やってみなきゃわからないこともあります。やって駄目ならやり直すくらいの軽いフットワークが今の21世紀の時代には丁度いいのではないでしょうか。大切なことは、興味を持ったのならわからないから立ち止まるのではなくて、わからなくても一歩でも二歩でも前に進む勇気が必要だと私ふまんだらけは思います。なお、下記にFundsのアフィリエイトリンクを添付しておきました。ご興味のある方宜しくお願いします。
いつもの通り前置き長くなり申し訳ありません。ここからが本題の「Funds(ファンズ)とは何か」ですが、代表的な仕組みは全部で2種類あります。まずは、投資家がFundsのプラットフォームの取扱者であるクラウドポートを通じて企業が組成したファンドに出資をする。それを組成企業が自社の関連会社に貸付を実行し、その関連会社より貸付された最終資金需要者(借り手)から返済で得られる利子収入を投資家へ還元する金融商品であり、これの仕組みを「ローン型」と呼称します(下記イメージ図参照)。
次に、投資家がFundsのプラットフォームの取扱者であるクラウドポートを通じて企業が組成したファンドに出資をする。それを組成企業が最終資金需要者(借り手)となる不動産会社に貸付を実行し、その不動産会社が行う不動産事業によって得られた収益の一部を投資家へ還元する金融商品であり、この仕組みを「不動産型」と呼称します(下記イメージ図参照)。
◇Fundsと既存のソーシャルレンディングの違いについて
Fundsが採用する「不動産型」の仕組みは、「OwnersBook」などにも代表されるように、既存のソーシャルレンディング業者でも採用されているロジックです。特筆すべきは、もう一方の「ローン型」です。Fundsが採用するローン型の特徴として、既存のソーシャルレンディングと比較して大きく異なるポイントは、投資家にとって投資リスクが文字どおり半減する仕組みを採用している点が挙げられます。従前のソーシャルレンディングでは、最終資金需要者(借り手)の返済が滞る事態が発生すると、投資をした投資家へ利子(分配金)の支払いが停止されるのと同時に、投資元本も返還が凍結(期限の利益喪失)されます。そのため返済が困難になった際の補償として、万が一の場合に備えて不動産担保などを設定しています。分配金及び元金の返済が期日通りに履行されない時には、不動産の担保権を実行することにより得たお金で投資家へ配分することになります。しかし、運が悪いと分配されたお金が投資元本に満たない場合があります。そうなった場合、投資家は不足分を最終資金需要者(借り手)へ支払いを求めることができるかということですが、できない場合を「ノンリコースローン」、できる場合を「リコースローン」と呼んでいます。ちなみに既存のソーシャルレンディング業者が採用していることが多いのは前者であり、Fundsは後者を採用しています。要するに、Fundsでは、最終資金需要者(借り手)の返済の進捗に関わらず、組成企業の関連会社は、組成企業を通じて投資家へ必ず投資金を返済する義務を負っているということになります。この点が既存のソーシャルレンディング業者との一番の違いです。
◇利益相反が起きにくい仕組みが導入されている
募集プラットフォームの取扱い運営者(クラウドポート)とファンド組成企業(アイフル等)をわけることにより、匿名組合契約を隠れ蓑にした利益相反行為防止の仕組みが導入されています。行政処分を受けた「みんなのクレジット」や「ラッキーバンク」では、募集プラットフォームの取扱い運営者とファンド組成企業が「ほぼ同一」であり身内でもあったことから公正で公平な審査はできず、貸付審査はお手盛りで結果的に不動産担保も過大評価し、過剰貸付をした結果、投資家に甚大な損失を発生させました。
「募集業務」と「運用業務」を独立させることは、こうした不正をけん制するためにも重要です。当然クラウドポートは、Fundsというプラットフォームを開放することにより、それを利用する営業者の審査と定期的なモニタリング審査を行います。この背景には、ソーシャルレンディング業者最大手であった「maneoマーケット」が、「Green Infra Lending社(以下「GIL社」という)」を営業者とするファンドの取得勧誘において、GIL社が調達した資金をGIL社の親会社であるJCサービス社の関連会社を経由してJCサービスに貸付、JCサービス社が太陽光発電等に投資を行っているソーシャルレンディング業者がいました。しかし実際には、出資対象事業に支出しているか証券取引等監視委員会が検証したところ、maneoマーケットで取得勧誘を行った際に提示されていた資金使途とは異なる出資対象事業の事業等へ支出していることが発覚します。maneoマーケットがJCサービス社の実態を把握を怠っていたために結果として、ファンドの取得勧誘に関し、虚偽の表示をしたことにより、証券等取引監視委員会より行政処分の勧告が発出され、多くの投資家の信頼を裏切ることになりました。そのためクラウドポートは、Fundsを通じて取得勧誘を行ったファンドの資金使途が実際の資金使途と同一となっているかの確認をすることは、この業界で生き残るためには、「最低限」やらなければいけない至上命題となっていますが、その体制がFundsには既に整っています(下記イメージ図参照)。
◇業界のリード役として今後のFundsに期待すること
一般的に規模が大きい銀行では、自社では捌ききれないなどの理由から、外部の専門家(不動産鑑定士など)へ「担保評価」を外注する場合があります。実際ソーシャルレンディング業者であるOwnersBookは、募集案件の担保評価の算出をアウトソーシングしています。OwnersBook自身が不動産コーポレートファンディングを生業としており、社内に優秀な不動産鑑定士を抱えながら、なぜ、アウトソーシングするのか不思議に思った方もいると思います。それを理解するには、まず金融機関が融資する際の仕組みを理解することが大切です。
一般的に金融機関には「融資担当」と「審査担当」の2つの側面を持つ担当者が存在しています。前者は融資に積極的に取り組む一方で、後者は融資に対して保守的なスタンスを取る役割を担っています。例えば「この物件にそこまでの価値が本当にあるの?」と審査担当が指摘することもあれば、「ちょっと厳しく見積もりすぎじゃないの?」と融資担当が反撃する場合もあります。互いのメンツがありますからお互い真剣です。そこで外部の専門家へ依頼して社内稟議を通しやすくするように「客観的な第三者による意見」を求めることがあります。担保評価した外部の専門家(不動産鑑定士)が融資担当と審査担当の間を橋渡しする役目(両者へ算定の根拠を説明する義務を負う)を担います。誤解を恐れずに言えば、担保評価をした不動産鑑定士には、両者のサンドバックになってもらいます。すったもんだした結果、担保評価金額の傾向的には保守的な評価へと収斂していきます。
これまでの金融機関で行われていたこのような審査方法では、どうしても時間が必要になります。金融機関が取り扱う「アパートローン」は金利が高い一方で、これまでの金融機関の経験の蓄積により審査基準が明確で、パッケージ化されているため審査が迅速に進みます。しかし、不動産投資に限らず、設備投資や運転資金などの一般事業のための「事業性融資」は個々の会社の実情によるオーダーメイドであるため審査が長くなります。一方で、金利が低く、融資期間が長めにとれるなどのメリットもあります。
ソーシャルレンディングのメリットのひとつとして、資金使途を問わないで迅速に貸付を実行できる圧倒的な審査スピードにあります。しかし、昨今頻発するソーシャルレンディング業者による「遅延」や「投資元本の棄損」の原因は、これまで話してきたような、従前の金融機関では当然行われていた「審査の仕組み」がまったく機能していないために生じている「人災」だと私は考えています。
現在のソーシャルレンディング事業者が募集をしている不動産案件において、明示されている担保物件の評価の記載方法を見ると、売却予定価格・収益還元評価額・業者ヒアリング・販売予定価格など、各社で異なる基準が記載されています。これを見て違和感を感じた方もいると思います。つまり、ソーシャルレンディング業者が担保価値としてみなす価格は、どれもが融資担当者の立場を代替えした提示価格です。
一方で、審査担当者の立場から求める担保評価の算出方法は大別して次の3つになります。
@原価法による「積算価格」
A取引事例法による「比準価格」
B収益還元法による「収益価格」
通常は上記3つを考慮して担保価値を判断します。そして中でも金融機関が最も重視するのは、原価法による「積算価格」です。ここでは、難しいことは省きますが、一般の方でも簡易的に判断する計算式があります。
【土地】土地の価格=路線価×地積
【建物】建物の価格=再調達価格×延床面積×残存数/法定耐用年数
要するに、融資担当者は投資対象物件に対して「利回り」や「キャッシュフロー」の側面からアプローチする反面、審査担当者は「積算価格」の側面からアプローチを試みています。これはどちらの方法が正しいかという性格のものではありません。しかし、前者を採用している場合は、最終資金需要者(借り手)の要望が色濃く反映された担保評価になるということになります。これでは投資家の側面から見た場合、中立的な運用がされているとは思えません。
Fundsの不動産型において、最終資金需要者(借り手)とファンド組成企業が何らかの同族関係であるのであれば、彼らに「審査担当者」としての担保評価の審査を任せることには反対です。この職責を担うのはクラウドポート側かまったくの第三者による評価を期待しています。
つまり「募集担当」のクラウドポート側には「審査担当者」としての役割を、「運用担当」の組成企業側には「融資担当者」としての役割を担うように要望したいと思います。一番悪手なのは、組成企業側だけにその両者を合わせ持たせて欲しくないということです。本来立場が異なる正反対の役割をひとつの部門に担わせるのは利益相反を助長させるリスクが潜在的にあります。そのため現状のクラウドポートによる現状のモニタリングの仕組みだけでは不十分と考えています。
今後Fundsが軌道に乗り、規模が拡大してくると、これまでのニッチな市場を飛び越えて、既存の金融機関と競争する日が必ず訪れることになると思います。その際、今の延長線上で行けば競合する分野は「事業性融資(プロパーローン)」が濃厚な感じを受けています。私のフィーリングですが。仮にそれまでの間に、審査担当と融資担当の仕組みを導入して厳正な担保評価ができている体制が構築できれば、既存の金融機関にマウントを取ると思います。
◇終わりに
ここまでFundsについてもっと詳細に書こうと考えました。しかし著名なブロガーさん方が魅力的に現状のFundsのことを語っていたので、私ごとき出番はないかとも思いました。何を書こうか私なりに考えた結果、ちょっと異質な感じにはなりましたが、Fundsの未来に期待を込めて要望を書いてみました。今後もソーシャルレンディング業界の先陣を切って、発展していって頂きたいと思います。
P.S.私ふまんだらけもFundsに応募登録&説明会へ参加登録しています。下記にFundsのアフィリエイトリンクを添付しました。ご興味のある方宜しくお願いします('◇')ゞ
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今までの暮らしの中で「したこと」と「していないこと」を振り返ると圧倒的に後者に軍配があがることが多くなります。しかしこれは当然の帰結で、人が何か行動にうつしている時というのは、他の何かすべての行動をサボっていることの裏返しになるからです。
時間は有限です。結局、人はしたいことすべてはできないし、何かをはじめる時には何かを諦める必要があるという話。頑張って熟慮した末ただひとつを選択することは、他の大事な何かを多く失っていることもままあることであり、その蓄積が多くなってくると、いつしか取り返しのつかない事態を招くなんてこともよく見かけます。だからと言ってすべてを選択して、ちょっとずつ前進するという方法も現実的ではありません。それは私の部屋の片隅に積まれている積読本がすべてを物語っていることからも明らかです。
しかしFundsは違いました。時間の無い現代人の味方です。下記の図からもわかるように、ひとつの口座で様々なテーマへの貸付ができます。Fundsを通じることによって私たちは「何かを諦めることなく」投資を行うことができるのです。また1円から投資に参加できるだけでなく、出金手数料も無料なため、Fundsは、はじめてソーシャルレンディングに投資をする方々にとって大変敷居が低くなっています。
【クラウドポートより抜粋】
ところで、機会があればクラウドポート代表取締役の藤田雄一郎氏にしたい質問があります。それは「今回Fundsをリリースするにあたりどこまで最初から考えていたのですか?」という、よくある質問です。「すべて想定内です」と回答があるのも可愛げが無く、なんだか嫌な感じですが、逆に「昨今のソーシャルレンディングを取り巻く諸事情や状況を勘案して臨機応変に対応し、Fundsのモデルとなったサービスに新要素を加えたり削ったりして何とか今回のリリースに漕ぎつけました」と謙虚に優等生な回答をされるのも何だか掴みどころがない感じで、このあやふやな状態が果たして正確かと言われれば疑問が残ります。でも、2年7カ月前から構想があったということを呟かれていたので、相当先を見越していることは間違いなさそうです。
ではFundsとはどんなサービスなのでしょうか。それを確かめる確かな方法は藤田氏から直接説明を受ける(※説明会参加者募集中)こともひとつの考え方だと思いますが、まずは個人投資家自身が実際に体験してみることを私はお勧めします。かつて『誰も予想しなかった人物が誰も想像しなかった偉業を成し遂げることがある(アラン・チューリング)』という言葉を残した方がいました。いつの時代も偉業というのは、個人の想像を遥かに超えて行きます。手を動かしてみたら、頭で考えていたのとぜんぜん違ったりもしますし、やってみなきゃわからないこともあります。やって駄目ならやり直すくらいの軽いフットワークが今の21世紀の時代には丁度いいのではないでしょうか。大切なことは、興味を持ったのならわからないから立ち止まるのではなくて、わからなくても一歩でも二歩でも前に進む勇気が必要だと私ふまんだらけは思います。なお、下記にFundsのアフィリエイトリンクを添付しておきました。ご興味のある方宜しくお願いします。
いつもの通り前置き長くなり申し訳ありません。ここからが本題の「Funds(ファンズ)とは何か」ですが、代表的な仕組みは全部で2種類あります。まずは、投資家がFundsのプラットフォームの取扱者であるクラウドポートを通じて企業が組成したファンドに出資をする。それを組成企業が自社の関連会社に貸付を実行し、その関連会社より貸付された最終資金需要者(借り手)から返済で得られる利子収入を投資家へ還元する金融商品であり、これの仕組みを「ローン型」と呼称します(下記イメージ図参照)。
【Fundsホームページより抜粋】
次に、投資家がFundsのプラットフォームの取扱者であるクラウドポートを通じて企業が組成したファンドに出資をする。それを組成企業が最終資金需要者(借り手)となる不動産会社に貸付を実行し、その不動産会社が行う不動産事業によって得られた収益の一部を投資家へ還元する金融商品であり、この仕組みを「不動産型」と呼称します(下記イメージ図参照)。
【Fundsホームページより抜粋】
◇Fundsと既存のソーシャルレンディングの違いについて
Fundsが採用する「不動産型」の仕組みは、「OwnersBook」などにも代表されるように、既存のソーシャルレンディング業者でも採用されているロジックです。特筆すべきは、もう一方の「ローン型」です。Fundsが採用するローン型の特徴として、既存のソーシャルレンディングと比較して大きく異なるポイントは、投資家にとって投資リスクが文字どおり半減する仕組みを採用している点が挙げられます。従前のソーシャルレンディングでは、最終資金需要者(借り手)の返済が滞る事態が発生すると、投資をした投資家へ利子(分配金)の支払いが停止されるのと同時に、投資元本も返還が凍結(期限の利益喪失)されます。そのため返済が困難になった際の補償として、万が一の場合に備えて不動産担保などを設定しています。分配金及び元金の返済が期日通りに履行されない時には、不動産の担保権を実行することにより得たお金で投資家へ配分することになります。しかし、運が悪いと分配されたお金が投資元本に満たない場合があります。そうなった場合、投資家は不足分を最終資金需要者(借り手)へ支払いを求めることができるかということですが、できない場合を「ノンリコースローン」、できる場合を「リコースローン」と呼んでいます。ちなみに既存のソーシャルレンディング業者が採用していることが多いのは前者であり、Fundsは後者を採用しています。要するに、Fundsでは、最終資金需要者(借り手)の返済の進捗に関わらず、組成企業の関連会社は、組成企業を通じて投資家へ必ず投資金を返済する義務を負っているということになります。この点が既存のソーシャルレンディング業者との一番の違いです。
◇利益相反が起きにくい仕組みが導入されている
募集プラットフォームの取扱い運営者(クラウドポート)とファンド組成企業(アイフル等)をわけることにより、匿名組合契約を隠れ蓑にした利益相反行為防止の仕組みが導入されています。行政処分を受けた「みんなのクレジット」や「ラッキーバンク」では、募集プラットフォームの取扱い運営者とファンド組成企業が「ほぼ同一」であり身内でもあったことから公正で公平な審査はできず、貸付審査はお手盛りで結果的に不動産担保も過大評価し、過剰貸付をした結果、投資家に甚大な損失を発生させました。
「募集業務」と「運用業務」を独立させることは、こうした不正をけん制するためにも重要です。当然クラウドポートは、Fundsというプラットフォームを開放することにより、それを利用する営業者の審査と定期的なモニタリング審査を行います。この背景には、ソーシャルレンディング業者最大手であった「maneoマーケット」が、「Green Infra Lending社(以下「GIL社」という)」を営業者とするファンドの取得勧誘において、GIL社が調達した資金をGIL社の親会社であるJCサービス社の関連会社を経由してJCサービスに貸付、JCサービス社が太陽光発電等に投資を行っているソーシャルレンディング業者がいました。しかし実際には、出資対象事業に支出しているか証券取引等監視委員会が検証したところ、maneoマーケットで取得勧誘を行った際に提示されていた資金使途とは異なる出資対象事業の事業等へ支出していることが発覚します。maneoマーケットがJCサービス社の実態を把握を怠っていたために結果として、ファンドの取得勧誘に関し、虚偽の表示をしたことにより、証券等取引監視委員会より行政処分の勧告が発出され、多くの投資家の信頼を裏切ることになりました。そのためクラウドポートは、Fundsを通じて取得勧誘を行ったファンドの資金使途が実際の資金使途と同一となっているかの確認をすることは、この業界で生き残るためには、「最低限」やらなければいけない至上命題となっていますが、その体制がFundsには既に整っています(下記イメージ図参照)。
【Fundsご説明資料より抜粋】
◇業界のリード役として今後のFundsに期待すること
一般的に規模が大きい銀行では、自社では捌ききれないなどの理由から、外部の専門家(不動産鑑定士など)へ「担保評価」を外注する場合があります。実際ソーシャルレンディング業者であるOwnersBookは、募集案件の担保評価の算出をアウトソーシングしています。OwnersBook自身が不動産コーポレートファンディングを生業としており、社内に優秀な不動産鑑定士を抱えながら、なぜ、アウトソーシングするのか不思議に思った方もいると思います。それを理解するには、まず金融機関が融資する際の仕組みを理解することが大切です。
一般的に金融機関には「融資担当」と「審査担当」の2つの側面を持つ担当者が存在しています。前者は融資に積極的に取り組む一方で、後者は融資に対して保守的なスタンスを取る役割を担っています。例えば「この物件にそこまでの価値が本当にあるの?」と審査担当が指摘することもあれば、「ちょっと厳しく見積もりすぎじゃないの?」と融資担当が反撃する場合もあります。互いのメンツがありますからお互い真剣です。そこで外部の専門家へ依頼して社内稟議を通しやすくするように「客観的な第三者による意見」を求めることがあります。担保評価した外部の専門家(不動産鑑定士)が融資担当と審査担当の間を橋渡しする役目(両者へ算定の根拠を説明する義務を負う)を担います。誤解を恐れずに言えば、担保評価をした不動産鑑定士には、両者のサンドバックになってもらいます。すったもんだした結果、担保評価金額の傾向的には保守的な評価へと収斂していきます。
これまでの金融機関で行われていたこのような審査方法では、どうしても時間が必要になります。金融機関が取り扱う「アパートローン」は金利が高い一方で、これまでの金融機関の経験の蓄積により審査基準が明確で、パッケージ化されているため審査が迅速に進みます。しかし、不動産投資に限らず、設備投資や運転資金などの一般事業のための「事業性融資」は個々の会社の実情によるオーダーメイドであるため審査が長くなります。一方で、金利が低く、融資期間が長めにとれるなどのメリットもあります。
ソーシャルレンディングのメリットのひとつとして、資金使途を問わないで迅速に貸付を実行できる圧倒的な審査スピードにあります。しかし、昨今頻発するソーシャルレンディング業者による「遅延」や「投資元本の棄損」の原因は、これまで話してきたような、従前の金融機関では当然行われていた「審査の仕組み」がまったく機能していないために生じている「人災」だと私は考えています。
現在のソーシャルレンディング事業者が募集をしている不動産案件において、明示されている担保物件の評価の記載方法を見ると、売却予定価格・収益還元評価額・業者ヒアリング・販売予定価格など、各社で異なる基準が記載されています。これを見て違和感を感じた方もいると思います。つまり、ソーシャルレンディング業者が担保価値としてみなす価格は、どれもが融資担当者の立場を代替えした提示価格です。
一方で、審査担当者の立場から求める担保評価の算出方法は大別して次の3つになります。
@原価法による「積算価格」
A取引事例法による「比準価格」
B収益還元法による「収益価格」
通常は上記3つを考慮して担保価値を判断します。そして中でも金融機関が最も重視するのは、原価法による「積算価格」です。ここでは、難しいことは省きますが、一般の方でも簡易的に判断する計算式があります。
【土地】土地の価格=路線価×地積
【建物】建物の価格=再調達価格×延床面積×残存数/法定耐用年数
要するに、融資担当者は投資対象物件に対して「利回り」や「キャッシュフロー」の側面からアプローチする反面、審査担当者は「積算価格」の側面からアプローチを試みています。これはどちらの方法が正しいかという性格のものではありません。しかし、前者を採用している場合は、最終資金需要者(借り手)の要望が色濃く反映された担保評価になるということになります。これでは投資家の側面から見た場合、中立的な運用がされているとは思えません。
Fundsの不動産型において、最終資金需要者(借り手)とファンド組成企業が何らかの同族関係であるのであれば、彼らに「審査担当者」としての担保評価の審査を任せることには反対です。この職責を担うのはクラウドポート側かまったくの第三者による評価を期待しています。
つまり「募集担当」のクラウドポート側には「審査担当者」としての役割を、「運用担当」の組成企業側には「融資担当者」としての役割を担うように要望したいと思います。一番悪手なのは、組成企業側だけにその両者を合わせ持たせて欲しくないということです。本来立場が異なる正反対の役割をひとつの部門に担わせるのは利益相反を助長させるリスクが潜在的にあります。そのため現状のクラウドポートによる現状のモニタリングの仕組みだけでは不十分と考えています。
今後Fundsが軌道に乗り、規模が拡大してくると、これまでのニッチな市場を飛び越えて、既存の金融機関と競争する日が必ず訪れることになると思います。その際、今の延長線上で行けば競合する分野は「事業性融資(プロパーローン)」が濃厚な感じを受けています。私のフィーリングですが。仮にそれまでの間に、審査担当と融資担当の仕組みを導入して厳正な担保評価ができている体制が構築できれば、既存の金融機関にマウントを取ると思います。
◇終わりに
ここまでFundsについてもっと詳細に書こうと考えました。しかし著名なブロガーさん方が魅力的に現状のFundsのことを語っていたので、私ごとき出番はないかとも思いました。何を書こうか私なりに考えた結果、ちょっと異質な感じにはなりましたが、Fundsの未来に期待を込めて要望を書いてみました。今後もソーシャルレンディング業界の先陣を切って、発展していって頂きたいと思います。
P.S.私ふまんだらけもFundsに応募登録&説明会へ参加登録しています。下記にFundsのアフィリエイトリンクを添付しました。ご興味のある方宜しくお願いします('◇')ゞ
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