2018年06月23日
艦船プラモを作るきっかけ
私は小さい頃からプラモデルは作っていましたが、どちらかと言えばガンプラばかりでしたね。そんな私を艦船のプラモデルに手を出し始めたきっかけが、飯島ゆうすけ作の「新海底軍艦 巨鋼のドラゴンフォース」でした。
東宝が作成したと記憶している「海底軍艦」とは関係ありません。
あちらは「轟天号」ですし「マンダ」という怪獣が登場します。
こちらがその轟天号です。帝国海軍の伊号潜水艦を基に作られていると思われる陸・海・空全てに対応できる万能戦艦です。ちなみにロケットモードもありました。
こちらが、「新海底軍艦」の戦艦で「ラ號」と言います。
二枚目・三枚目の画像はOVA版の画像です。
設定とし昭和15年に広島の呉軍港に一隻の「U−ボート」が入港。積み荷は一つのみで、戦艦の心臓部である動力炉の炉心でした。当初、軍部は爆弾として使うつもりでしたが、複製できないとわかり計画を断念します(なんでもそうですが、複製=量産できないと駄目ですし、兵器関係は量産可能かつ実用性がないと使えませんから)。そして、当時建造中だった大和型4番艦(最も工事が遅れていました)に動力炉として搭載、「ラ號」と命名して、全く新しい海底軍艦として建造しました。しかし、未曽有の巨艦となったラ號の建造は困難を極めてしまい、完成したのは昭和20年の夏でした。同年8月6日、ラ號は太平洋上で米軍の海底戦艦である「モンタナ」と交戦し、相打ちで沈没しますがこれには一つの理由がありました。理由については後述しますが、これによりラ號は歴史の表舞台に出ることなく泡沫の存在となったはずでした。そして、1996年、人類は未知の敵との戦いがいまだ続いていることを知り、50年前より戦い続けていた者は最後の大和型に再度の出撃を告げたのです。
登場人物
中学生の少年、有坂剛(ありさかごう)。母親はすでに死亡し、父親は核廃棄物運搬船「かとり」の艦長を務めています。「かとり」がラ號に助けられたことからラ號とラ號の艦長である日向に惹かれ、クルーになりたいと願いますが認められず、再度直談判を行うためラ號に忍び込みます。その後幾つかの事件を経て、装甲機動歩兵のパイロット見習いとして乗組員となりました。
2代目ラ號艦長の日向真鉄(ひゅうがまがね)。無鉄砲に見える行動も多いですが打算も併せ持ち、男気と情に溢れる性格で部下からは絶対的な信頼を寄せられています。海上自衛隊時代は鋼の父親に操艦を習っていましたが、現在の所属は軍ではなく影山財閥の一員であり、影山財閥総帥からの信頼も極めて厚い。
50年前の大戦時にラ號の乗組員となっていた少女、アネット。地空人でありながらも地球人の味方をする彼女のために、ラ號に搭載されていた一つしか使えない冷凍カプセルが使用され、長き眠りに就きました。1996年、ラ號再出撃と時を同じくして目覚め、再度地球人に力を貸すこととなりました。高圧的で傲慢な性格の人物が多い地空人の中では珍しく、穏やかな性格をしています。
アネットの双子の姉であるアブトゥー。平和的な解決を求めているアネットとは根本的に考えが合わず、アネットはアブトゥーの元を去り袂を分かちます。1万2千年前地上で栄華を極めた人類の生き残りである地空人(レムリア人と自称しています)には、互いの存在を知覚できる超能力が備わっているのですが、双子であるアネットとアブトゥーは遠く離れていても会話が可能なほど力が強く、便利ではありますがデメリットとして、アネットが冷凍カプセルに入ったことでアブトゥーまでもが同時に眠りに就いてしまいます。ハイリスク・再リターンな能力ですね。
ロボット・メカ要素
五式装甲機動歩兵「源兵衛(げんべえ)」。戦車に代わる機動兵器として開発がすすめられましたが、大戦には間に合いませんでした。手首をアンカーのように使うことで活動範囲が広がることを考えて作られており、手首と本体は強靭な(本体重量を容易に支えられる)綱で繋がっています。
大和型4番艦「海底軍艦ラ號」全長390m、艦幅67m、基準排水量21万8千トン。
武装面は45口径46cm砲12門、60口径15.5cm砲6門、出力の大半を使用してしまう原子熱線砲(マーカライト・ファーブ)など。1945年8月6日、太平洋上にてラ號と同じラ級戦艦「モンタナ」と交戦し、沈没。1969年夏頃、小笠原近海に沈んでいたところを嘗ての乗組員であった影山率いる影山財閥により密かに回収、改修が施されました。沈没から50年が経過した1996年、日本国の勝利ではなく人類を守るために再度の出撃が訪れました。
51cm砲の搭載が予定されてはいましたが、戦時日本の状況下では新型砲の開発はできず、大和型3番艦である「信濃」の主砲を流用しており、名残りとして装甲が46cm砲に耐えられるようになっています。動力には異種文明である地底に住まう地空人の技術が使われており、1945年の竣工時点で飛行可能でした。地空人によりもたらされた技術である「零式動力炉」は一度起動してしまえば半永久的に動力を供給し続ける夢の機関ではありましたが、実は地上支配をもくろむ地空人により人が作り出した各国の海底戦艦は奪われるはずでした。しかし、アネットやラ號の乗組員の機転でラ號はモンタナと相打ち、轟沈することで人類が対抗する力となりました。
OVA版の米軍海底戦艦「リバティー」です。アブトゥーが乗り込んでいましたが撃沈しています。
こちらが、コミックス「巨鋼のドラゴンフォース」登場の米軍海底戦艦「モンタナ」です。ラ號との決着をつけるため「香取」や市街地を人質(?)にしましたがあっさり撃破されています。まあ、最初の敵ですし、苦戦していたら地空人に太刀打ちできないのですが。
建造が判明している各国の海底戦艦です。ほぼ、艦首にドリルが付いてます。スパロボOGに登場する「クロガネ」もドリルが付いてましたし、設定的にも似てますから、もしかしたらこれが元ネタかも。
作画
キャラの作画には派手さがないうえに、絵柄も一昔前のために地味に見えるかもしれません。しかし、漫画絵としては実に洗練されていて、感情であるとか状況などが読み取りやすいと思います。
反対にメカ(戦艦)の作画は派手ですね。しっかりと書かれた背景に精緻に描かれている戦艦は巨大感に溢れていて、迫力たっぷりです。手抜き・妥協がどのページにも当てはまらず、高い熱量が伺えます。
素材が違うために真逆の印象がありますが、実際はどちらも同じ描き方(伝え方)は同じで、どちらも質の高い物です。
コミックス巻末には設定画も載っています。ですが、ロボットは源兵衛しか載っていないので(登場しないため)期待するのはやめたほうがいいと思います(あくまで戦艦同士の戦闘モノなので)。
主人公の剛とアネットの関係が好きで、最終決戦のために敵地に乗り込むのですが、艦首のドリルに「やっと、出番が来た!」という興奮がありました。
この漫画はOVAの「新海底軍艦」の派生作品で、剛の年齢や立ち位置が違ううえに、アブトゥーのラストも違っています。ですが、両方見ることで違う部分が分かったりすると面白いかもしれませんね。
最後にOVA版のイラストを載せておきますので、見てみてください。
東宝が作成したと記憶している「海底軍艦」とは関係ありません。
あちらは「轟天号」ですし「マンダ」という怪獣が登場します。
こちらがその轟天号です。帝国海軍の伊号潜水艦を基に作られていると思われる陸・海・空全てに対応できる万能戦艦です。ちなみにロケットモードもありました。
こちらが、「新海底軍艦」の戦艦で「ラ號」と言います。
二枚目・三枚目の画像はOVA版の画像です。
設定とし昭和15年に広島の呉軍港に一隻の「U−ボート」が入港。積み荷は一つのみで、戦艦の心臓部である動力炉の炉心でした。当初、軍部は爆弾として使うつもりでしたが、複製できないとわかり計画を断念します(なんでもそうですが、複製=量産できないと駄目ですし、兵器関係は量産可能かつ実用性がないと使えませんから)。そして、当時建造中だった大和型4番艦(最も工事が遅れていました)に動力炉として搭載、「ラ號」と命名して、全く新しい海底軍艦として建造しました。しかし、未曽有の巨艦となったラ號の建造は困難を極めてしまい、完成したのは昭和20年の夏でした。同年8月6日、ラ號は太平洋上で米軍の海底戦艦である「モンタナ」と交戦し、相打ちで沈没しますがこれには一つの理由がありました。理由については後述しますが、これによりラ號は歴史の表舞台に出ることなく泡沫の存在となったはずでした。そして、1996年、人類は未知の敵との戦いがいまだ続いていることを知り、50年前より戦い続けていた者は最後の大和型に再度の出撃を告げたのです。
登場人物
中学生の少年、有坂剛(ありさかごう)。母親はすでに死亡し、父親は核廃棄物運搬船「かとり」の艦長を務めています。「かとり」がラ號に助けられたことからラ號とラ號の艦長である日向に惹かれ、クルーになりたいと願いますが認められず、再度直談判を行うためラ號に忍び込みます。その後幾つかの事件を経て、装甲機動歩兵のパイロット見習いとして乗組員となりました。
2代目ラ號艦長の日向真鉄(ひゅうがまがね)。無鉄砲に見える行動も多いですが打算も併せ持ち、男気と情に溢れる性格で部下からは絶対的な信頼を寄せられています。海上自衛隊時代は鋼の父親に操艦を習っていましたが、現在の所属は軍ではなく影山財閥の一員であり、影山財閥総帥からの信頼も極めて厚い。
50年前の大戦時にラ號の乗組員となっていた少女、アネット。地空人でありながらも地球人の味方をする彼女のために、ラ號に搭載されていた一つしか使えない冷凍カプセルが使用され、長き眠りに就きました。1996年、ラ號再出撃と時を同じくして目覚め、再度地球人に力を貸すこととなりました。高圧的で傲慢な性格の人物が多い地空人の中では珍しく、穏やかな性格をしています。
アネットの双子の姉であるアブトゥー。平和的な解決を求めているアネットとは根本的に考えが合わず、アネットはアブトゥーの元を去り袂を分かちます。1万2千年前地上で栄華を極めた人類の生き残りである地空人(レムリア人と自称しています)には、互いの存在を知覚できる超能力が備わっているのですが、双子であるアネットとアブトゥーは遠く離れていても会話が可能なほど力が強く、便利ではありますがデメリットとして、アネットが冷凍カプセルに入ったことでアブトゥーまでもが同時に眠りに就いてしまいます。ハイリスク・再リターンな能力ですね。
ロボット・メカ要素
五式装甲機動歩兵「源兵衛(げんべえ)」。戦車に代わる機動兵器として開発がすすめられましたが、大戦には間に合いませんでした。手首をアンカーのように使うことで活動範囲が広がることを考えて作られており、手首と本体は強靭な(本体重量を容易に支えられる)綱で繋がっています。
大和型4番艦「海底軍艦ラ號」全長390m、艦幅67m、基準排水量21万8千トン。
武装面は45口径46cm砲12門、60口径15.5cm砲6門、出力の大半を使用してしまう原子熱線砲(マーカライト・ファーブ)など。1945年8月6日、太平洋上にてラ號と同じラ級戦艦「モンタナ」と交戦し、沈没。1969年夏頃、小笠原近海に沈んでいたところを嘗ての乗組員であった影山率いる影山財閥により密かに回収、改修が施されました。沈没から50年が経過した1996年、日本国の勝利ではなく人類を守るために再度の出撃が訪れました。
51cm砲の搭載が予定されてはいましたが、戦時日本の状況下では新型砲の開発はできず、大和型3番艦である「信濃」の主砲を流用しており、名残りとして装甲が46cm砲に耐えられるようになっています。動力には異種文明である地底に住まう地空人の技術が使われており、1945年の竣工時点で飛行可能でした。地空人によりもたらされた技術である「零式動力炉」は一度起動してしまえば半永久的に動力を供給し続ける夢の機関ではありましたが、実は地上支配をもくろむ地空人により人が作り出した各国の海底戦艦は奪われるはずでした。しかし、アネットやラ號の乗組員の機転でラ號はモンタナと相打ち、轟沈することで人類が対抗する力となりました。
OVA版の米軍海底戦艦「リバティー」です。アブトゥーが乗り込んでいましたが撃沈しています。
こちらが、コミックス「巨鋼のドラゴンフォース」登場の米軍海底戦艦「モンタナ」です。ラ號との決着をつけるため「香取」や市街地を人質(?)にしましたがあっさり撃破されています。まあ、最初の敵ですし、苦戦していたら地空人に太刀打ちできないのですが。
建造が判明している各国の海底戦艦です。ほぼ、艦首にドリルが付いてます。スパロボOGに登場する「クロガネ」もドリルが付いてましたし、設定的にも似てますから、もしかしたらこれが元ネタかも。
作画
キャラの作画には派手さがないうえに、絵柄も一昔前のために地味に見えるかもしれません。しかし、漫画絵としては実に洗練されていて、感情であるとか状況などが読み取りやすいと思います。
反対にメカ(戦艦)の作画は派手ですね。しっかりと書かれた背景に精緻に描かれている戦艦は巨大感に溢れていて、迫力たっぷりです。手抜き・妥協がどのページにも当てはまらず、高い熱量が伺えます。
素材が違うために真逆の印象がありますが、実際はどちらも同じ描き方(伝え方)は同じで、どちらも質の高い物です。
コミックス巻末には設定画も載っています。ですが、ロボットは源兵衛しか載っていないので(登場しないため)期待するのはやめたほうがいいと思います(あくまで戦艦同士の戦闘モノなので)。
主人公の剛とアネットの関係が好きで、最終決戦のために敵地に乗り込むのですが、艦首のドリルに「やっと、出番が来た!」という興奮がありました。
この漫画はOVAの「新海底軍艦」の派生作品で、剛の年齢や立ち位置が違ううえに、アブトゥーのラストも違っています。ですが、両方見ることで違う部分が分かったりすると面白いかもしれませんね。
最後にOVA版のイラストを載せておきますので、見てみてください。
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