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2014年10月05日

日本武道館50周年式典 天皇皇后両陛下も出席


日本武道館の開館50周年を記念する式典が、天皇皇后両陛下も出席されて東京で開かれました。

東京・千代田区の日本武道館は、昭和39年10月3日に開館し、東京オリンピックの柔道をはじめ、さまざまな武道の大会が開かれたほか、コンサート会場などとしても親しまれてきました。
5日開かれた50周年の記念式典には、天皇皇后両陛下をはじめ全国の武道関係者や日本に駐在する外国の大使など5000人近くが出席しました。
式典では、武道館の松永光会長が「日本武道館は開館以来、日本の武道の中心地でした。わが国の伝統文化であり、人間形成の道である武道が、一層普及、発展してきたのは誠に喜ばしいかぎりです」とあいさつしました。
このあと、全国から集まった武道家たちが、柔道や剣道、それに空手などの模範演武を披露し、両陛下も技が決まるたびに盛んに拍手を送られていました。
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日本武道館50年の歩み

日本武道館は、昭和39年の東京オリンピックで柔道が初めて正式種目に採用されたことをきっかけに建設されました。
特徴のある大きな屋根は、奈良の法隆寺の夢殿や富士山をイメージしています。
オリンピックでは柔道の競技会場になり、昭和天皇をはじめ今の天皇皇后両陛下も観戦のため足を運ばれ、オランダのヘーシンク選手が日本の全階級制覇を阻んだ無差別級の決勝など熱戦が繰り広げられました。
オリンピックのあとは、武道を普及奨励する拠点としての役割を担う一方、全国戦没者追悼式など式典の会場としても使われるようになります。
吉田茂元総理大臣の国葬が行われたほか、東京大学などさまざまな大学の入学式や卒業式の会場にも使われました。
なかでも初めて来日したビートルズのコンサートは、歴史的なイベントになりました。
この武道館で初めて行われたロック・コンサートは、大きな成功を収めます。
そのあと、クイーンやボブ・ディランなど、海外の有名アーティストが次々と公演を行い、「ブドーカン」の名は世界に広まりました。
このころから日本武道館に勤める理事事務局長の三藤芳生さんは、柔道や剣道などの試合をするために設計された武道館の特性が、コンサートにも向いていたといいます。
武道館の最大の特徴は、正八角形のその形です。
どの観客席からも選手の動きがよく見えるよう考えられた、その形がコンサートを盛り上げるのに一役買っていたのです。
三藤さんは「どこにいても視線が中心に集まるようになっているので、臨場感や一体感が生まれる。どこに座っても感動を味わえるような建物の構造になっている」と話します。
コンサートなどでの入場者数は年間200万人に上り、施設を維持するのに必要な安定収入を確保してきました。
6年後の東京オリンピック・パラリンピックでも、柔道の競技会場になる予定です。
三藤さんは「日本武道館は多くの方の支えがあって、近代日本の歴史とともに50年間歩んできた。先人に感謝の気持ちをささげながら、今後も施設の維持管理や武道などの普及振興事業に努めていきたい」と話しています。


矢沢永吉さん武道館への思い語る

この日本武道館のステージに特別な思いを持つのが矢沢永吉さんです。
武道館での公演回数は、トップの127回を数えます。
昭和52年の公演は、日本人のロックアーティストとして初めての武道館公演でした。
矢沢さんは、「武道館は日本にあるのに当時は外国人タレントばかりがやっていたので、悔しい、だったら俺がやってみるよということでやったが、1万人収容の会場が埋まるのかと内心は怖かった。結果は大成功に終わって本当によかったなっていう印象が残っている」と振り返ります。
そして、武道館の魅力について、「東京ドームなどの大きな会場では後ろに行ったらよく見えないが、武道館はどこを向いても均等の距離で1つになれる。悪い言葉で言うとこんなに狭かったかと思うが、ちゃんと1万人入るし、顔の形や汗が飛ぶシーンなどが見え、ショーを見せられるのがほかの会場との違いだ」と語ります。
矢沢さんは武道館で公演を重ねるうちに特別な思いを持つようになったということで、「200回はやってくださいっていうファンがいるけど、それは無理だって言っています。ミスター武道館と言われると照れくさいようなうれしいようなそんな感じです」と話しました。
そして、「ロックをやっている若い人たちはいつかは武道館でとみんな思っているみたいだし、海外の有名アーティストも、ジャパン、トウキョウって言ったら、ブドーカンってみんな認知している。これから先も変わらずそういう象徴でいったらいい」と武道館へ寄せる思いを語りました。

トヨタ あす午前は愛知県内工場の操業停止

「トヨタ自動車」は、台風18号の影響で従業員の通勤に危険が生じるおそれがあるとして、6日午前中、愛知県内の工場10か所の操業を停止することを決めました。
午後の操業についても、6日、台風の状況を見たうえで判断するとしています。

早くも宇宙に進出 3Dプリンター、月面基地計画への期待背負う

9月はじめ、安倍晋三首相と官邸で会談した米起業家のイーロン・マスク氏。同氏が率いる「スペースX」は、米航空宇宙局(NASA)に、国際宇宙ステーション(ISS)への往還機「ドラゴン補給機」を提供している。2年前に民間機として初めてISSにドッキングし、その後も帰還と打ち上げを繰り返してきた。そして23日(米国時間)、いくつかの物資とともにISSに初めて3Dプリンターを運びこんだ。地上で“製造革命”を起こすとして注目されている3Dプリンターは、宇宙で何を革命するのだろうか。

■地上の革命を宇宙へ

 3Dプリンターは、物体をスキャンしたデータや、設計データをもとに、立体物を成形する装置。データを変えるだけで、1台のマシンからさまざまな立体物を作り出す、これまでにない“万能工場”だ。

 地上では、コンピューター内で設計したものをすぐに試作して手に取ることができ開発期間を短縮できるという利点や、「多品種少量生産」を鋳型なしに高効率で実現できるメリットなどに着目、画期的な製造ツールとして期待されている。また、今年5月に川崎市の大学職員=当時=が逮捕された拳銃作製事件でも使われ注目された。

 ISSでは、宇宙で何か部品が必要となったときに、地球からの輸送を待たずに、その部品を作り出すという「一品生産」用途を目指した研究が行われる。

 今回ISSへ運ばれた3Dプリンターは、「メード・イン・スペース社」というカリフォルニア州にあるベンチャーが開発した。微小重力下で樹脂を層状に重ねて立体成形できるかが確認される。

 部品生産の機能だけでも宇宙におけるリスクを低減する重要なツールだが、宇宙関係者は、さらに大きな希望を3Dプリンターに託している。

■宇宙への入植準備

 先に月に送り込まれたロボットが土を使って外壁材などを焼き上げて月面基地を建設し、人類の入植を待つ。このSFのようなビジョンが、「Sinter(焼結)Hab(住居)」計画だ。NASAなどで研究してきた宇宙の専門家で構成する「SinterHabチーム」は、3Dプリンターでの月面基地建設を提案している。

 樹脂利用タイプとは違い、太陽光エネルギーをもとにしたマイクロ波を照射するSinterator(焼結装置)が、1200〜1500度で月面の土を焼結する。素材となる土はブルドーザーのようなロボットが掘り出す。

 樹脂でも土でも、物質を溶融して固めながら成形する。その分子的挙動には共通点が多い。月面基地のプランを実現するには、微小重力下で、地上と同様に強度の高い人工物を作れるのかが鍵となる。人類の宇宙進出を革命的に早められるかどうかを、3Dプリンターが握っているといえそうだ。

錦織 初の2週連続V!ラオニッチとのフルセット熱戦制した

男子テニスの楽天ジャパン・オープン最終日は5日、東京・有明テニスの森公園で行われ、世界ランキング7位の錦織圭(24=日清食品)はシングルス決勝で同8位のミロシュ・ラオニッチ(23=カナダ)を7−6、4−6、6−4で下し、同大会2年ぶり2度目、自身初の2週連続優勝を果たした。

 第1セット、ラオニッチのサーブで始まり、まず最初のゲームをキープ、錦織もきっちりキープし互角のスタート。ラオニッチは220キロを超える強烈なサーブを軸にポイントを取り、錦織は粘り強いストロークでサービスキープし、タイブレークに持ち込まれた。

 タイブレークもともに相手サーブから2度ポイントを取り、先にセットポイントを奪った錦織がラオニッチのサーブを懸命にリターン、最後はフォアハンドのクロスが決まり7−5でこのセットを取った。

 第2セット、錦織のサーブで始まり、第1セット同様ラオニッチが強烈なサーブを繰り出し、錦織が巧みなストロークで対抗した。第7ゲームでラオニッチがこの試合初のブレーク、結局6−4でラオニッチがこのセットを取り、勝負は最終セットに持ち込まれた。

 最終セットは錦織のサーブで開始、第2ゲームで錦織にブレークポイントが来たがラオニッチが踏ん張ると、その後も双方キープ。5−4と錦織リードで迎えた第10ゲームを錦織がブレークし、勝利を収めた。

 9月の全米オープン4回戦で4時間19分の死闘を演じた両者が一歩も引かぬ熱戦は、再び錦織に軍配が上がった。

“日本のF1ファンの熱狂、世界に振りまきたい…” 海外メディアも感嘆の日本GP

「2014 F1日本グランプリ」が、日曜日の午後3時、三重県の鈴鹿サーキットにて決勝を迎える。

【F1優勝ドライバーやホンダのF1マシンも登場】
 グランプリ決勝前にも様々なイベントが企画されている、とニューヨーク・タイムズ(NYT)は報道している。1992年の世界チャンピオンである、ナイジェル・マンセル氏が、土曜日に続き、日曜日にもトークショーを行う予定である。ホンダのエンジンを搭載した、1986年に優勝したウイリアムズHonda FW11と、1988年にアイルトン・セナとアラン・プロストが優勝したマクラーレンHonda MP4/4も展示される。

 それらのF1マシンは、日曜日の決勝レース前に、国際レーシングコースでデモランが行われる予定である。ドライバーは、ウイリアムズHonda FW11がナイジェル・マンセル氏に、マクラーレンHonda MP4/4が佐藤琢磨選手に決定されている。

【熱狂的な日本のF1ファン】
 NYTは日本のF1ファンの熱狂ぶりについて「世界でも類がない」と表現。ロータスのロマン・グロージャンは「木曜日に到着した時、グランドスタンドが満員なのは、おそらく鈴鹿だけだろう」とNYTに語っている。「レースは何度も再生され、我々が家に帰った後もファンはトラックに残っている。彼らは素晴らしい。とても忠節でF1に詳しい」(NYT)

 鈴鹿サーキットに集まるファンの情熱と熱狂は、自分の目で見るまでは信じられない、と3日付のアメリカのスポーツ専門チャンネルESPNは伝えている。今年はホッケンハイムやモンツァ等の伝統的なF1開催地でさえ驚くほど観衆が少なかったが、鈴鹿では、雨が降る中、木曜日でさえグランドスタンドが満員に近かった。同記事の筆者は2010年に初めて鈴鹿を訪れているが、その年の予選も雨だったにもかかわらず、日が落ちて暗くなりピットレーンが空になっても、グランドスタンドで盛り上がる大勢の観客は帰ろうとしなかった。

 日本のファンは非常に礼儀正しいが、彼らがグランドスタンドの一番いい場所を獲ろうと全速力で走る邪魔をしてはいけない、と同記事は伝えている。受精のために川を上るサケの群れと逆流して泳ぐ方が、日本の熱狂的なF1ファンの人浪をかきわけて進むより簡単だろう、と表現。彼らの熱狂をボトルに詰めることができるなら、世界のF1がそれほど愛されていない場所にもふりまくことができるのに、と記事は報じている。

【座禅と祈祷で準備】
 日本グランプリのために来日し、日本独自の方法で必勝祈願したドライバーもいるようだ。レッド・ブルのダニエル・リチャルドは、水曜日に東京の寺を訪れ座禅を組み、三社明神で知られる浅草神社で神道の祈祷にも参加した、とデイリー・メール電子版は報道している。

 予想外の台風で、日曜日も雨の予報であるが、大いに盛り上がる日本のF1ファンの熱気が冷めることはないだろう。

噴石シェルター、10火山のみ 自治体「費用負担重い」

火山が噴火した際、飛んでくる噴石から登山者の身を守る避難壕(シェルター)を設置している国内の活火山は、気象庁の常時監視対象47火山のうち、草津白根山(群馬・長野)、浅間山(群馬・長野)、阿蘇山(熊本)など10火山にとどまっていることが5日、共同通信の調べで分かった。

 噴火した御嶽山(長野・岐阜、3067メートル)にシェルターはなく、死亡した人の多くが、噴石が当たったことによる「損傷死」だった。

 専門家は「シェルターは有毒ガスや溶岩流への効果は低いが、噴石から一時的に身を守るには有効」と指摘。一方、自治体からは「設置、維持の費用負担は重い」との声もある。

台風18号 進路変更し速度上げる見込み

台風18号が西日本に近づいており九州南部が暴風域に入った。

 大型で強い勢力の台風18号は、進路を東寄りに変えて速度を上げる見込み。5日夜には四国沖に進み、6日朝には強い勢力のまま近畿から関東にかなり接近し上陸するおそれもある。西日本から東日本の広い範囲で、暴風や大雨となる予想。6日にかけて予想される最大瞬間風速は、九州南部で60メートル、四国、近畿、東海、関東甲信、伊豆諸島では45〜50メートル、奄美、九州北部、中国、東北で35メートルとなっている。

 また、局地的に猛烈な雨の降るおそれがあり、6日昼までに多いところで予想される雨量は、東海で500ミリ、近畿で400ミリ、四国や関東甲信で300〜350ミリ、九州、中国、伊豆諸島、北陸、東北で120〜200ミリとなっている。暴風や高波、土砂災害などに厳重な警戒が必要。

台風18号、6日朝上陸も=東海・関東か、通勤通学直撃−大雨暴風警戒・気象庁

大型で強い台風18号は5日午前、九州の南海上を北上した。屋久島などが暴風域、九州や四国、中国の一部が強風域に入り、気象庁は暴風や高波、大雨に厳重な警戒を呼び掛けた。18号は5日夜に四国沖に進み、6日未明から午前に紀伊半島や東海、関東の沿岸にかなり接近するか上陸する可能性が高い。
 関東・東海沖には前線もあり、太平洋側では局地的に強い雨が降った。6日にかけては西・東日本と東北で大雨となり、土砂災害や低地の浸水、河川の増水に警戒が必要。6日朝は交通が乱れ、通勤通学に影響する恐れがある。気象庁は早めの安全確保を呼び掛けた。
 18号は6日午後には東北沖へ抜け、7日朝までに温帯低気圧に変わる見通し。
 18号は5日午前11時、屋久島の南南東約140キロの海上を時速20キロで北へ進んだ。中心気圧は945ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は40メートル、最大瞬間風速は60メートル。半径190キロ以内が風速25メートル以上の暴風域で、北側600キロ以内と南側440キロ以内が15メートル以上の強風域。
 6日正午までの24時間予想雨量は多い所で東海500ミリ、近畿400ミリ、四国350ミリ、関東甲信300ミリ、九州南部と中国、伊豆諸島200ミリ、九州北部と北陸、東北120〜160ミリ。その後、中国と近畿、北陸、東北では7日正午までの24時間雨量が50〜100ミリと予想される。
 6日にかけての最大瞬間風速は九州南部60メートル、近畿と東海、伊豆諸島50メートル、四国と関東甲信45メートル、奄美と九州北部、中国、東北35メートル。波の高さは伊豆諸島11メートル、九州南部と近畿、関東10メートル、四国と東海9メートル、奄美8メートル、沖縄と九州北部、東北7メートルの見込み。 

首相、燃料電池車の実用化に意欲

 安倍晋三首相は5日、京都市内で開かれた「科学技術と人類の未来に関する国際フォーラム(STSフォーラム)」の第11回年次総会の開会式に出席し、「究極のエコカー」と期待される燃料電池車(FCV)の普及に意欲を示した。
 首相は燃料電池車の実用化の障害となっている25の規制に関し「来年はゼロになる」とした上で、「来年の初めには車のディーラーショップに燃料電池車が並んでいるはずだ」と強調。全省庁に燃料電池車を公用車として導入するほか、個人向けの補助金を設ける考えも重ねて表明した。
 あわせて、地球温暖化の防止を目指す国際会議「イノベーション・フォー・クールアース・フォーラム」の第1回年次総会を8日に東京都内で開催することに触れ、「エネルギーと環境ほど世界中から叡智を集めなければならない分野はない」と指摘した。

<アップル>新型iPadとiMac16日発表 米紙報道

 米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(電子版)は3日、米アップルが16日にタブレット端末「iPad(アイパッド)」の新モデルを発表すると報じた。同時にデスクトップ型パソコン「iMac」の新型も発表する予定という。

 アップルは9月19日、日米英などで新製品の「iPhone(アイフォーン)6」と「6プラス」を発売したばかり。日本では直営店で長蛇の行列ができるなど、最初の3日間で世界販売台数は1000万台を突破し、歴代モデルの中で最速のペースとなっている。当局の審査に時間がかかっていた中国でも販売許可が出て10月中に発売する予定で、販売台数はさらに増えそうだ。

 アップルの製品開発は情報管理が徹底され、発表直前になっても詳細が分からないケースが多いが、16日には新製品の腕時計型端末「アップルウオッチ」やアイフォーン6を決済端末にかざすだけで、買い物の支払いができる決済システム「アップルペイ」についても発表が行われる可能性があるという。

【F1】来年復帰のホンダ「開発は計画通り」

 自動車のF1シリーズに来年復帰するホンダのF1総責任者、新井康久氏が3日、日本グランプリ(GP)が開幕した三重県鈴鹿サーキットで記者会見し、マクラーレンに供給するエンジンについて「開発は計画通りに進んでいる。優勝争いさせることが目標」と述べた。

 今季のマクラーレンはジェンソン・バトン(英国)とケビン・マグヌセン(デンマーク)が正ドライバー。来季は誰がハンドルを握るかについては「いいドライバーが必要なのはどこも同じ。まだ決まっていない」と話した。2016年以降の、複数チームへの供給の可能性についても未定とした。

 今季はメルセデスが製造者部門で2位以下に大差をつけている。新井氏は「メルセデスと同じ競争力、パワーまで到達させたい」と意気込みを語った。

<ビッグダディ>自宅全焼、けが人なし 盛岡市

 5日午前5時40分ごろ、盛岡市盛岡駅前北通で、テレビ番組「痛快!ビッグダディ」に出演していた林下(はやしした)清志さん(49)の整骨院兼自宅から出火、木造2階建て延べ112平方メートルを全焼した。隣接するアパート2棟の壁なども焦げた。岩手県警盛岡西署によると、林下さんと20代の息子2人、前日から宿泊していた知人男性の計4人にけがはなかった。

 同署や盛岡消防本部によると、1階が整骨院、2階は自宅で、出火当時4人は寝ていた。知人男性が台所から火が出ているのに気づき119番したという。

 現場は、JR盛岡駅から北北東に約500メートルのマンションが建ち並ぶ住宅地。

<御嶽山>重点観測へ 16火山に追加 文科省

 長野、岐阜県境の御嶽山(おんたけさん)(3067メートル)の噴火を受け、文部科学省の科学技術・学術審議会の部会が、東京大など全国の9国立大が重点的に観測・研究している国内の16火山を巡り、「対象外」としていた御嶽山を追加する方向で検討を始めることが分かった。重点化の在り方についても見直しを進めるとみられ、近く開催予定の部会で議論する。専門家は「火山学は防災と密接に関わる。今回の悲劇を教訓にかじを切り直すべきだ」と話している。

 同省地震・防災研究課によると、同審議会の部会は2008年12月、旧帝大を中心に国立の9大学が当時研究観測対象としていた33火山について、予想される噴火の規模や活動度の高さなどから御嶽山などを外し、富士山など16火山に特化して重点的に観測することを決めた。

 背景には04年の大学法人化以降、運営費交付金を国が減らすようになったことなどがある。16火山の選定では噴火予知のためのデータ収集など学術的な側面が重視され、人命を守るための防災の視点はあまり考慮されなかったという。

 御嶽山は、1979年に有史以来初めて噴火し、07年にも計3度目となる小規模な噴火があり、名古屋大が観測していた。研究メンバーだった木股文昭・名古屋大元教授(地震学)は「御嶽山には噴火予知の予算が計上されなくなり、基礎データの蓄積という地味な調査観測が極めて困難になった」と振り返る。地中内のマグマ、熱水の上昇に伴う地殻変動や、ふもとで発生する群発地震のメカニズムを知るための水準測量などもできなくなったという。

 同審議会の部会メンバーでもある九州大地震火山観測研究センター長の清水洋教授(火山物理学)は「『選択と集中』は苦肉の策だったが、火口近くで噴火の兆候をつかむ能力は確実に落ちた」と話す。以前の観測体制が続いていても今回の噴火の予測は難しかったとした上で、「現在は遠隔地で見られる(地震計などの)データだけで火山活動の状況を判断している。近くで観測していれば兆候をつかめた可能性はゼロではない」と指摘する。

 今回の噴火を受け、同省地震・防災研究課の重野伸昭・地震火山専門官は「火山の噴火予知研究を全体的に見直す中で、重点16火山の在り方も検討することになる」とし、審議会の部会について「10月の遅くならないうちに開催したい」と話している。

新型「デミオ」の賭け 通常のコンパクトカーとは一線画す装い

7年ぶりのフルモデルチェンジ――。「デミオ(海外名:Mazda2)」に託すのはブランド力向上への基礎固めだ。日本で9月26日から発売するのを皮切りに、東南アジア・豪州、欧州、北米にも15年前半までに順次投入し、グローバルで年間20万台(うち国内5万台)規模の販売をもくろむ。

マツダと言えば、技術力やスポーティなクルマ作りには定評があるものの、販売力の弱さから、大幅な値引きやレンタカー用などでの販売量確保を繰り返し、結果的にブランドイメージの低下を招いていた。これに対し、稲本信秀取締役専務執行役員は「新型デミオでは正価販売(値引き抑制)を実現し、マツダブランドは変わった、といえるような覚悟を持って臨む」と力を込める。

燃費や広さを「売り」にしない

そのために選んだ戦略が「逆張り路線」だ。とりわけ日系メーカーではそうだが、コンパクトカーと言えば燃費と車室空間の広さがウリ。もともと、初代デミオもコンパクトカーながら広い車室空間が受けてヒットした。だが新型デミオでは、燃費や広さでのアピールをあえて捨て、質感や走行性能にこだわった。

広さを確保するためにずんぐりとした形状が主流のライバル車種に対し、新型デミオは、ボンネットを長く取ったスポーティな外形を採用。後部座席や荷室の空間はあえて犠牲にした。フロントグリルなど基本的なデザイン形状は、2012年以降の商品群に採用しているマツダの統一デザインを採用。大型車の「アテンザ」や、中型車の「アクセラ」と共通のイメージを作り出している。
こうした手法はBMWなどのプレミアムブランドが用いるが、幅広いユーザーへの訴求を狙う日系メーカーでは珍しい。内装も上級車と共通の質感にこだわっており、日系のコンパクトカーとしては別格の仕上がりとなっている。柳澤亮・チーフデザイナーは「世界のコンパクトカーのベンチマークになるという高い目標をもって設計した」と語る。

エンジンでも、ライバルの低燃費路線とは距離を置く。コンパクトカーは各社が新型車で燃費ナンバーワンを競い合うカテゴリーだが、新型デミオはトップではない。カタログ燃費をみると、ガソリンエンジン車は現行車よりも悪く、価格帯で他社のハイブリッド車(HV)と競合するディーゼルエンジン車も、燃費ではHVに及ばない。燃費のために走りの楽しさを犠牲にしない、というのがその理由だ。中でも排気量1.5リッターのディーゼル車は、ガソリン車とはまったく異なる力強い走りを見せ、新型デミオの大きな特徴になっている。

プレミアムブランドの足がかり

燃費や広さ、さらにはHVの持つ環境イメージを求めるようなコンパクトカーユーザーの“多数派”には、新型デミオは向いていない。だが、コンパクトカーでも質感や走りの楽しさを求めるユーザーにはぴったりだ。従来、このマーケットは欧州車、とりわけドイツ車の独壇場だった。ただ、外国車が抱える割高感やサービスの悪さに不満を持つユーザーも少なくないだろう。欧州ブランドにも引けを取らないクルマが、日系の価格と品質で手に入るとあらば、一定の人気を博しそうだ。

モータージャーナリストからの前評判は、ひいき目を割り引いてみても上々と言っていい。事前受注も好調で、特に目玉のディーゼルエンジン車は、10月23日発売ながら、すでに納車は11月以降になっている。もともと技術志向が強いマツダにとって、BMWのようなプレミアムブランドになることが悲願。安売りイメージを払拭しプレミアムブランドへの足がかりを築けるかは、新型デミオの成功にかかっている。

BMWが"ファミリーカー"をつくったワケ


 ドイツの高級車メーカー、 BMWは、これまでのイメージとは一線を画す新型車を投入する。10月1日から日本国内の予約注文を開始した「2シリーズ アクティブ ツアラー」だ。車高を高めにとった小型のハッチバック車で、価格は332万円から。BMWブランドのガソリン車として初めて、排気量が最も小さい、3気筒1.5リッターの直噴ターボエンジンを採用。そして、後輪駆動(FR)車が定番だった同社として、これも初めて前輪駆動(FF)の車となる。



■ ”初めて”尽くしのモデルで狙うはファミリー層

 “初めて”尽くしのモデルというわけだが、BMWといえば、低めの車高と「ロングノーズ」とも呼ばれる長いボンネットに特徴を持つデザインの、セダンやクーペのイメージが強い。そうした車に親しんできた往年のファンにしてみれば、このアクティブツアラーには少々複雑な思いを抱くかもしれない。

 だが、BMW日本法人のペーター・クロンシュナーブル社長が「まったく新しい顧客のグループを狙っていく」と語るとおり、ビジネスの拡大には新規開拓が欠かせない。

 そこで注目したのが、「プレミアムコンパクト」と呼ばれる分野だ。国産車ではトヨタ「アクア」やホンダ「フィット」のようなコンパクトカーはもはや不動の人気を得ているが、ここ数年は高級輸入車でも小型化の流れが進んでいる。そして、その購買層の大部分が、1ランク上を求めて国産車から乗り換えるユーザーなのだ。

 小型車での躍進といえば、同じドイツのメルセデス・ベンツが顕著だ。2012年の「Bクラス」、13年の「Aクラス」、「CLAクラス」、14年の「GLAクラス」といった“小型車シリーズ”を相次いで投入。国内販売台数でBMWの後塵を拝した年も過去にはあったが、これらのヒットで突き放し、ベンツの13年は過去最高の5万3731台を記録。一方でBMWは4万6037台だった。

 もっとも、BMWにも小型車モデルはある。04年から展開している「1シリーズ」や10年に発売したSUV(スポーツ多目的車)の「X1」が代表的だ。国産車からの乗り換えも多く、購入した客の7割を占めるという。ただ、これらの車では訴求が不十分だった顧客層があった。ファミリー層だ。

 今回のアクティブツアラーが主要なターゲットとするのが、週末の行楽などに積極的な家族だという。そしてクロンシュナーブル社長が「競合車」として名指ししたのが、上述のベンツ・Bクラスだ。

 一般的な立体駐車場にも問題なく入るというコンパクトな見た目とは裏腹に、車内に乗り込むとその広さに驚く。頭上にしても足元にしても、余裕を持った設計だ。後部座席は前後に動かしたり、倒したりしやすく、通常470リットルの積載量は1500リットルまで拡げられる。荷物が多くなる家族旅行やアウトドアに適しているといえそうだ。

 車内空間を確保するために採用されたのが、FFの構造だ。冒頭に述べたとおり、今回アクティブツアラーはBMWにとって初めてのFF車。ドイツ本社で開発責任者を務めたニルス・ボルヒャーズ氏は「コンパクトカーの大きさで最大限の車内空間を確保するには、FFの構造がベストだった」と説明する。FR車であれば、車の前方に置かれたエンジンから後輪に駆動を伝えるプロペラシャフトが必要だが、FF車にはない。これにより、FF車のほうが車内空間を広く取れるのだ。

■ 初めてのFF車だが、BMWらしい走りを実現

 ただFR車のみを手掛けてきたBMWにとって、一から開発するのには時間もコストもかかる。そこで活用したのが、傘下にある小型大衆車ブランド「MINI(ミニ)」が持つ技術だった。1950年代に英国で生まれたミニは“元祖FF車”ともいわれる。

 今年初めにフルモデルチェンジした新型ミニと、このアクティブツアラーは、共通のFF用アーキテクチャー(基本構造)を用いている。

 エンジンやアクスルなど共通のモジュールを持つ基本構造があり、その長さ、高さ、幅を調整してBMWとミニそれぞれのブランドに適用しているという。

 とはいえ、両ブランドではそもそものコンセプトがまったく違う。ボルヒャーズ氏は「ミュンヘン本社での開発のルールとして、“どんな形状や駆動方式でも、BMWらしい走りを実現しなければならない”というものがある。サスペンションやシャシーは今回のために新たに開発した」と、ブランドイメージの維持に努めたことを力説する。

 BMWとミニを合わせたモデル数は14年現在で32と、この10年で倍増した。「多様化する顧客のライフスタイルに合わせるべく、イノベーションを起こす。これが、BMWの更なる成功に向けたカギだ」とクロンシュナーブル社長は話す。まったく新しいフィールドに踏み込んだ同社の戦略は、吉と出るか、凶と出るか。

<御嶽山噴火>5日の捜索中止、降雨の影響で

 51人が死亡した長野・岐阜県境の御嶽山(おんたけさん、3067メートル)の噴火で、長野県は5日早朝、警察や消防、自衛隊による同日の捜索活動の中止を決めた。午前4時半にふもとで降雨を確認。今後も降り続けると予想され、2次災害が起きる恐れがあると判断した。

<大相撲>琴欧洲が断髪式「世界一幸せな男」

 大相撲で欧州出身初の幕内優勝を果たし、今年3月の春場所を最後に引退した元大関・琴欧洲親方(31)=本名・安藤カロヤン、ブルガリア出身、佐渡ケ嶽部屋=の断髪式が4日、東京・両国国技館で行われた。「満員御礼」の館内で、琴欧洲親方は「12年間皆さんの力を借りて相撲を取れました。胸が詰まって、言葉が出ません」などとあいさつし、感謝の思いを伝えた。

 断髪式では、競い合うように番付を上がり、春場所で現役最後の相手となった横綱・白鵬や父ステファンさんら約350人がはさみを入れた。最後に師匠の佐渡ケ嶽親方(元関脇・琴ノ若)が大いちょうを切り落とすと、感極まって涙ぐんだ。琴欧洲親方は「満員御礼になり、世界で一番幸せな男だと思いました。親方として自分を超える力士を育てたい」と意欲を見せた。

 2002年九州場所で初土俵を踏み、202センチの長身を生かした豪快な投げや寄りで活躍した。05年九州場所後、年6場所制に移行した1958年以降では最速(幕下付け出しを除く)となる所要19場所で欧州出身初の大関に昇進。08年夏場所で幕内優勝した。大関在位47場所は歴代4位。
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