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2024年10月14日

日本昔話 ねずみの相撲







むかしむかし、山あいの小さな村に、おじいさんとおばあさんが住んでいました。二人はとても優しい心を持っていましたが、長いこと二人きりの生活を送っていました。家には、小さなネズミが一匹、チョロチョロと動き回っていて、時折姿を見せるそのネズミは、まるで二人の家族のような存在でした。

ある日、おじいさんが薪を拾いに山へ出かけたときのこと。途中で立ち寄った神社のそばで、何やら小さな声が聞こえてきました。耳を澄ますと、どうやらその声は地面の中から響いているようです。不思議に思ったおじいさんが、そっと草むらをかき分けてみると、小さなネズミたちが楽しそうに相撲を取っているではありませんか!小さな体でありながら、力強く押し合い、真剣な表情で勝負に挑む姿に、おじいさんは驚きました。

「ほう、これは面白いことだ」と、おじいさんはしばらくその様子を見守り、心が温かくなるのを感じました。

家に帰ると、おじいさんはおばあさんにこの不思議な出来事を話しました。「おばあさん、今日はとんでもないものを見たぞ。山のネズミたちが、なんと相撲を取っていたんだ!」と嬉しそうに話すと、おばあさんも驚き、「そんなことがあるのかい?不思議だねえ」と首を傾げました。

翌日、おじいさんとおばあさんは、ふと「あのネズミたちにご馳走をあげよう」と思い立ちました。二人はお餅を作り、それを持って再び山へ向かいました。神社の近くの草むらに餅を置いて、少し離れたところから見守ることにしました。

しばらくすると、ネズミたちがまた集まってきて、相撲を始めました。おじいさんとおばあさんが餅を置いたことに気づいたネズミたちは、大喜びで餅を抱え上げ、感謝の気持ちを込めてその餅を持ち帰りました。

その夜、家に戻ったおじいさんとおばあさんが眠りにつこうとしたとき、不思議な音が聞こえてきました。窓の外を見ると、なんとあの相撲を取っていたネズミたちが家の前に現れ、小さな小判を運んできたのです!ネズミたちは、お餅のお礼として、小判を二人に渡し、何度も頭を下げました。

それ以来、おじいさんとおばあさんの生活は豊かになり、二人は幸せに暮らしました。そして、いつまでもネズミたちとの温かい絆は続いていったのです。

めでたし、めでたし。

ギャグ編

昔々、山あいの小さな村に、おじいさんとおばあさんが住んでいました。二人は優しい心を持っていましたが、最近少し暇を持て余していました。暇すぎて、とうとう「今日はどの辺が痛いか」について語り合うのが唯一の楽しみとなっていました。

ある日、おじいさんが「今日は膝が痛むなぁ」とぼやきながら山へ薪拾いに出かけました。すると途中で、どこからともなく「はっけよーい、残った残った!」という小さな声が聞こえてきます。「え?相撲中継?」おじいさんは耳を疑いました。「いやいや、そんなはずはない。山の中にテレビなんてないじゃろ」と自分にツッコミを入れつつ、声の方へ近づいてみると――

なんと、そこにはネズミたちがちっちゃな土俵で相撲を取っているではありませんか!おじいさんは目をパチクリさせながら、その壮絶な(いや、むしろちんまりした)取り組みを眺めました。

「おお、すごいじゃないか!」と声を上げると、近くのネズミがびっくりして「な、なんだ、おっさん!」と言いながら、すっ転びました。「えっ、喋るんかい!」とおじいさんもびっくりして後ずさり。でもすぐに「これは面白いことになったぞ」とほくそ笑みます。

家に戻ると、おじいさんはおばあさんにそのことを興奮気味に話しました。「おばあさん、今日すごいもん見たぞ。山でネズミたちが相撲をしておった!」と。おばあさんは「はあ?おじいさん、それは薪拾いのしすぎでついに幻覚を見たんじゃないのかい?」と冷静に返しましたが、おじいさんは「いや、ほんまやって!明日一緒に行こう!」と強引におばあさんを誘います。

翌日、二人はネズミたちにご馳走をあげようと、お餅を持って山へ向かいました。神社のそばにお餅を置いてこっそり隠れていると、ネズミたちがまた集まってきました。「おお、餅じゃん!」「誰が置いたんだ?」「まぁ、いいか、いただきまーす!」とネズミたちは大喜びで餅をむさぼります。

ところが、一匹のネズミが大声で言いました。「ちょっと待て!これ、消費期限切れてないか?」みんな急に手を止め、「いや、まだセーフだろ」「いや、アウトだろ」なんて言い合いが始まりました。そこにおじいさんがこっそり現れ、「大丈夫、まだ3日くらい余裕があるぞ!」と突っ込むと、ネズミたちは「おっさん、どこから出てきたんだよ!」とびっくり。

その夜、おじいさんとおばあさんが家で眠っていると、窓の外からカサカサ音が聞こえてきます。「またネズミか?」と思って外を覗くと、ネズミたちが今度は小判を運んできたのです。「この前のお餅、ウマかったからお礼だよ!」と言い、さらに「消費期限のことは気にしないでくれ!」とにっこり。

それからというもの、おじいさんとおばあさんの家には定期的にネズミたちが訪れ、お餅と小判の物々交換が始まりました。おじいさんたちは「これって商売になるか?」と密かに考えながら、のんびりと幸せに暮らしましたとさ。

めでたしめでたし。



2024年09月30日

9月





734UU. 1027Pvでした。

クリックが16. 報酬はなし、最近仕事がいそがしくて、ほぼ更新していません、1回かな、9月は、

一年つづけて、アクセスはのびましたが、収益はなく、横ばいで、やっぱりつづけることの難しさを痛感しています。

辞めたくなってます。





2024年09月23日

日本昔話 無人島にながされた男







昔々、海辺の静かな村に、漁師の次郎兵衛という男が住んでいました。彼はその腕前で評判の漁師でしたが、謙虚さとはあまり縁がありませんでした。特に酒を飲んだ後は、自慢話が止まらず、村中の人々に「俺ほど海を知り尽くした者はいない!」と言ってはばかりませんでした。

ある晩、次郎兵衛がいつものように酒場で自慢話をしていると、酔っ払った友人たちがこう言いました。

「そんなに偉い漁師なら、無人島で生き延びてみろよ!何もないところで魚を捕まえ、火をおこし、水を見つけてこそ真の漁師だ!」

その挑発に次郎兵衛は激しく応じ、「何が無人島だ!俺ならどこでも生きていけるさ!」と胸を叩きました。すると、友人たちは大笑いし、「じゃあ、船を出してやるから、無人島で何日でも過ごしてみろよ!」と言いました。

翌朝、酔いも冷めぬうちに、次郎兵衛は友人たちに連れられて小さな船に乗せられ、沖へと漕ぎ出しました。彼らは本気で無人島に次郎兵衛を連れて行こうとしていました。次郎兵衛も引き下がるわけにはいかず、「よし、俺をその島に置いていけ!」と、まだ強気です。

そしてしばらく海を進むと、遠くに小さな島が見えてきました。友人たちは次郎兵衛をその島に下ろし、こう言いました。「じゃあな!お前が生き延びられるか、村に戻ってみんなに話してやるよ!」

次郎兵衛は笑いながら手を振り、友人たちが見えなくなるまで見送った後、島を見渡しました。しかし、島は見事に荒れ果て、木々も少なく、水の流れも聞こえません。今までの強気が急に心細くなり始め、次郎兵衛は焦り出しました。

「まあ、まずは火をおこさないとな…」

手当たり次第に枯れ木や小枝を集め、火打石で火をつけようとしましたが、思ったようにはいきません。汗がにじみ出し、手も震えてきます。「おかしいな、こんなはずじゃない…」と次郎兵衛は呟きました。

火をおこすことができないまま、日は沈み、寒さが体に染み渡ります。次郎兵衛は薄暗い夜の中、寒さに震えながらも、「俺は大丈夫だ。俺ならできる…」と自分に言い聞かせましたが、その声は次第に弱々しくなっていきました。

翌朝、次郎兵衛は飢えと疲れで目を覚ましました。海岸に打ち上げられた魚を見つけて捕まえようとしましたが、素手ではうまくいかず、何度も逃げられてしまいます。今度は水が欲しくなり、島を探し回りましたが、飲める水はどこにも見当たりません。

「助けてくれ…」

強がりだった次郎兵衛は、ついに声を上げて助けを求めました。自分ひとりでは何もできない現実に打ちのめされ、彼は初めて自分の限界を知ったのです。

それから数日後、次郎兵衛を迎えに来た友人たちが島に戻ってきました。彼らが見たのは、やつれ果てた次郎兵衛が海岸に座り込み、涙を流している姿でした。

「次郎兵衛!どうしたんだ、あれほど強気だったお前が!」

次郎兵衛はぼろぼろの声で答えました。「もう、俺は何も知らない。お前たちが言う通りだったよ…」

それ以来、次郎兵衛は決して自慢することはなくなり、謙虚な漁師として村の皆に親しまれるようになりました。彼は海の怖さと自分の弱さを知り、以前よりもずっと慎重に、そして感謝の気持ちを忘れずに日々を送るようになったのです。

村の人々は、次郎兵衛のその変わりように驚きましたが、彼の姿から大切な教訓を学びました。

それ以来、次郎兵衛の話は村の子どもたちに語り継がれ、海を知り尽くした“本当の”漁師として、彼の名は永遠に残るのでした。

ギャグ編

昔々、海辺の村に次郎兵衛という漁師がいました。彼は腕利きの漁師だと自分では信じて疑わず、村中で「俺ほど海を知り尽くした男はいない!」と、まるで自分が海の神様であるかのように自慢していました。そんな彼の口癖は、「俺の網にかからない魚なんて存在しない!」という、もう網が万能の道具か何かだと勘違いしているようなものでした。

ある日のこと、次郎兵衛が酒場でいつものように「俺なら一人でも無人島で一年ぐらい生き延びられるぜ!」と豪語していると、村人の一人がニヤリと笑いながら言いました。「じゃあ、試してみるか?今すぐ無人島に連れて行ってやるよ!」

次郎兵衛は酔った勢いもあって「いいぞ、やってみろ!」と大見得を切りました。ということで、翌朝、村人たちは次郎兵衛を小舟に乗せ、無人島へ向かいました。

島に着くやいなや、次郎兵衛はドヤ顔でこう言いました。「さて、これからが俺の出番だ!」村人たちは笑いながら船を漕ぎ出し、「じゃあな、次郎兵衛!一年後に迎えに来るぜ!」と冗談半分で言い残して去っていきました。

次郎兵衛は腕を組んで、「ふん、無人島なんて楽勝だ!」と豪語しましたが、しばらくして、ふと気づきました。

「…あれ?火打石、持ってないぞ。」

まずは火を起こそうとした次郎兵衛ですが、火打石を持っていないことに気づいて冷や汗が出ます。「ま、まぁ…木の枝をこすり合わせれば火くらい起きるだろ…」と無理に自分を励まし、早速木の枝をこすり合わせ始めました。

しかし、30分経っても火は出ません。1時間経っても、ただただ手が痛くなるばかり。次郎兵衛は泣きそうになりながら、「どうして火ってこんなに難しいんだ…!テレビでは簡単そうに見えたのに!」と心の中で叫びました。

次に、食べ物を探しに島を歩き回りました。魚を見つけようと海辺に行きましたが、素手で捕まえようとして、あっという間に逃げられました。「魚よ…俺の網が恋しくないか?」と必死に説得しようとしましたが、もちろん魚はそんなことを聞いてくれません。

さらに、水を探して島中を駆け回りましたが、見つかるのは潮水だけ。「おい、ちょっとぐらい甘い水を流してくれよ、海!」と文句を言いながら、渇きと戦う日々が続きました。

その晩、次郎兵衛は寒さに震えながら「うぅ…これがあのサバイバル番組だったら、今頃スタッフが差し入れしてくれるはずだ…」と夢を見ていましたが、もちろんそんな都合の良いことは起きません。

何日かが経ち、やつれた次郎兵衛が海岸でボーッとしていると、村人たちが船で戻ってきました。彼らは笑いながら言いました。「おい次郎兵衛、無人島での生活はどうだった?」

次郎兵衛は目に涙を浮かべながら、「俺、海を知り尽くしてるどころか…ただの陸のサルだったよ…」と、自らの過信を反省しました。村人たちは大笑いしながら彼を船に乗せ、村へと戻りました。

その日以来、次郎兵衛は決して自慢することなく、むしろ「俺は無人島で火も起こせない男だ!」と逆に自分をネタにして村の笑いを誘う、愉快な漁師として名を馳せました。

そして次郎兵衛の話は村中で語り継がれ、今でも酒場では「無人島の次郎兵衛」の話で笑いが絶えないのでした。



2024年09月08日

日本昔話 福助さんの覗きめがぬ







静かな山あいの村に、福助という男が住んでいた。背は低く、いつもにこにこしているその姿は村人たちに愛されていたが、福助の好奇心の強さは誰もが知るところだった。彼は村のあらゆる出来事に興味を持ち、隣人の噂話から、何気ない日常の一コマまで、何も見逃すことなく知りたがる性分だった。

ところが、年を取るにつれて、福助の目は少しずつ悪くなっていった。遠くのものはおろか、近くの細かいものさえはっきり見えなくなってきたのだ。それでも好奇心は衰えず、福助はどうにかして世の中のあらゆることを知りたいと思っていた。

そんなある日、福助が村の道を歩いていると、古びた小さな店が目に留まった。普段は気に留めることもないほど地味な店だったが、今日はなぜかその店先に飾られている一つの物に目が引きつけられた。それは、年代物の眼鏡だった。くすんだ金色のフレームに、ぼんやりとしたレンズがはまっている。

「これは…?」

福助は不思議に思いながらも店の中に入り、店主に尋ねた。

「この眼鏡は、何か特別なものですか?」

店主はにやりと笑って答えた。

「おぬし、何でも知りたがる性分じゃな。この眼鏡は、ただの眼鏡じゃない。これをかければ、普通では見えないものが見えるようになるのじゃよ。」

福助の目は輝いた。「見えないものが見える…?」

店主はうなずきながら、さらに言った。「そうじゃ、誰も見たことがないものも、この眼鏡を通せば見えるようになるかもしれん。」

福助はその言葉にすっかり魅了され、すぐに眼鏡を買い求めた。

家に帰ると、福助はさっそくその眼鏡をかけてみた。最初は何も変わらないように思えたが、しばらく見つめているうちに、普段とは違う光景が浮かび上がってきた。

庭に咲いている花の中に、小さな妖精たちが楽しそうに踊っているではないか。福助は驚いて目をこするが、何度見ても消えない。さらに家の中を見渡すと、壁の中に隠れている小さな生き物たちや、屋根裏に巣を作る奇妙な鳥たちが見えた。

「これはすごい…!普通じゃ見えないものが、こんなにもあるとは!」

福助は感動し、その後も村中を歩き回って眼鏡を通して新しい世界を楽しんだ。誰も知らないところで、こんな不思議なものたちが息づいていることに、彼の好奇心はますます膨らんでいった。

しかし、日が経つにつれ、福助はますますその眼鏡に依存するようになった。昼夜問わず、眼鏡をかけては見えないものを探し続けたのだ。そんなある日、村の美しい娘が通りかかったとき、福助はふと「この眼鏡で彼女の心の中を覗いたら、どんなことが分かるのだろうか?」と思いついてしまった。

眼鏡を通して彼女をじっと見つめると、心の奥底に隠された秘密が見えてきた。娘が抱えていた寂しさや、誰にも言えない悩みまでが透けて見えたのだ。福助は一瞬、見てはいけないものを見てしまったかのように感じたが、好奇心は抑えられなかった。

こうして福助は、村人たちの心の中を覗き見るようになった。最初は面白がっていたが、次第にそれは彼に重荷となっていった。皆が抱える苦しみや悲しみ、裏表のある思いが見えれば見えるほど、福助の心は疲れていったのだ。

ある日、再びあの店に戻った福助は、店主に眼鏡を返そうとした。

「もうこの眼鏡はいらない。見たくないものまで見えてしまうんだ。」

店主は静かにうなずいた。「知りすぎることも、時には重荷になるものじゃ。だが、眼鏡をかけて見た世界も、おぬしの一部じゃ。忘れることはできんぞ。」

福助は深くうなずき、静かに眼鏡を置いて店を去った。それ以来、彼は以前のように何でも知りたがることをやめ、静かに村の人々と過ごすようになった。

それでも時折、福助はふと遠くの山や川を見つめ、あの眼鏡で見た不思議な光景を思い出すことがあったが、それを口にすることはなかった。

ギャグ編

静かな山あいの村に、ちょっとした噂好きの男、福助が住んでいた。小さく丸い体に大きな耳、そしていつもにこにこした顔がトレードマークの福助は、村の噂を知るのが何よりも大好きだった。しかし、彼には一つ悩みがあった。年を取るにつれ、目が悪くなってきたのだ。遠くの噂話は耳に入るが、遠くの景色は見えない。近くの村人の表情もぼんやりとしか見えず、「あれは笑っているのか?それとも怒っているのか?」と悩む毎日。

「このままじゃ、肝心の噂を聞き逃してしまう!」

そう嘆く福助の前に、ある日、ふと現れたのは村外れのボロボロの店。「こんなところに店なんてあったか?」と首をかしげながらも、好奇心が勝って店の中に入ると、そこに座っていたのは妙に怪しい店主だった。

「おぬし、見えないものが見たいじゃろ?」

「えっ、なんで分かったんだ?おれの心まで覗かれたのか?」とびっくりする福助に、店主はニヤリと笑いながら言った。

「おぬしにぴったりのものがあるぞ。」そう言って、店主が取り出したのは、くすんだ金色の眼鏡。「これをかければ、普通では見えないものが見えるようになるのじゃ。」

「マジで?そんなスゴい眼鏡があるのか?」

「うむ。ただし、見たくないものまで見えるかもしれんぞ…。」

「まあ、そんなの大丈夫だろう!どんな噂でも大歓迎だ!」福助は即座に飛びつき、眼鏡を購入。早速家に帰り、ワクワクしながら眼鏡をかけた。

眼鏡をかけた瞬間、福助の世界は一変した。まず、自分の庭を見ると、小さな妖精たちが草の間でダンスパーティーをしているではないか。「おいおい、まさか庭がこんなに賑やかだったとは!これは村中に自慢しないと!」と大笑いしていたが、それはまだ序の口だった。

村を歩いていると、屋根の上に座る狸や、井戸の中でボートレースをしているカエルたちが見えた。さらには、村長の頭の上に小さな天使と悪魔が言い争っているのも目撃。「こんなに面白いこと、毎日見逃していたとは!」と福助は大興奮。

ところが、調子に乗った福助はある日、村一番の美人、おたえさんを眼鏡越しに見てしまった。「この眼鏡でおたえさんの心の中を見たら、何が分かるかな?」と悪ノリした結果…。

おたえさんの心の中には、びっくり仰天の秘密が!なんと、彼女は毎晩こっそり家でスナック菓子を食べながら、猫と一緒に相撲観戦をしていたのだ。それも、猫が負けるたびに真剣に悔しがるという、なんとも微笑ましい(というかちょっと変わった)光景。「ああ、こんな一面があったとは…!」

しかし、それでも懲りない福助は、次第に村人全員の秘密を覗き見るようになった。おばあさんが若い頃のラブレターをまだ隠し持っているとか、大工の吉さんが実は歌手デビューを夢見ているとか…。村中の秘密がすっかり丸裸になり、福助は「この村、なんかすごいことだらけじゃないか?」と驚き続けた。

でも、楽しさは長く続かなかった。あまりにもいろんな秘密を知りすぎて、福助は次第に頭を抱えるようになった。村長がこっそり夜中に踊っているとか、八百屋の主人が果物に顔を描いて話しかけているとか、もう噂話というより、見たくないものまで山ほど見えてしまったのだ。

「これはもうダメだ!知りすぎた…!」とうとう福助は眼鏡を外し、元の店に急いで戻った。

「な、なんとかしてくれ!見たくないものまで見えすぎる!」

店主はニヤリと笑い、「だから言ったであろう。見たくないものも見えてしまうかもしれんと。」

「もう噂話だけで十分だ!こんな眼鏡、二度と使いたくない!」

店主は大きくうなずき、「まあ、おぬしも懲りたようじゃな。眼鏡は預かってやるが、見たものはもう忘れられんぞ。」

福助は深くうなずき、静かに眼鏡を返した。それからというもの、彼はもう秘密を知ることには慎重になり、村の皆とも無理に噂話をしなくなった。

それでも時折、福助はふと村人たちの顔を見るたびに、「ああ、あの人、またあの奇妙なことしてるんだろうな…」と思わずにはいられなかった。



2024年09月06日

日本昔話 奇しき色の大鹿








むかしむかし、山深い村に、奇妙な噂が流れていた。村人たちは「大鹿」と呼んでいたが、それはただの鹿ではなかった。その姿は他の鹿と違い、まるで虹が地上に降り立ったかのような、不思議な色に輝いていた。

ある日、その村に住む若者の太郎が山へ狩りに出かけた。太郎は村でも腕利きの猟師で、誰よりも山を知り尽くしていた。しかし、今日はいつもと違って、山の奥深くへと足を進めていた。理由は一つ。最近、村で「奇しき色の大鹿」を見たという噂が絶えなかったからだ。太郎もその鹿を目にし、捕らえたいと心に決めていた。

木々が風に揺れ、鳥たちが鳴く音の中、太郎は静かに山を歩いていた。そして、ふと前方に目を向けたその瞬間――信じられない光景が広がっていた。目の前に、噂の「奇しき色の大鹿」が立っていたのだ。その毛並みは青や緑、黄金のように光り、目を奪われる美しさだった。まるで自然そのものがこの鹿を祝福しているかのようだった。

太郎は静かに弓を構えた。心臓の鼓動が耳元に響く。射止めることができれば、村の英雄になれる――そう思い、矢を引いた。しかし、放とうとしたその瞬間、大鹿が太郎をじっと見つめた。その瞳は驚くほど静かで、深い知恵を秘めているかのようだった。

太郎は動けなくなった。まるで、その瞳に何か言葉にならない力で引き寄せられたかのようだった。矢を放つことができず、ただじっと大鹿を見つめ返していた。

しばらくの間、二人は無言で対峙していた。しかし突然、大鹿はゆっくりと森の奥へと歩き出した。太郎は、その後を追うべきか迷ったが、体は動かなかった。まるで、大鹿が「追ってはいけない」と言っているような気がしたのだ。

そして、森の中にその不思議な姿が消えたとき、太郎は深い安堵とともに弓を下ろした。彼はその場に立ち尽くし、何も言えなかった。あの大鹿は一体何者だったのか。捕まえることができたのに、なぜ手を出さなかったのか。

村に戻った太郎は、誰にも大鹿の話をしなかった。ただ、あの不思議な瞳が今でも心に焼き付いて離れなかった。そして、太郎はそれ以降、二度とその大鹿に遭遇することはなかった。

その後も、村には「奇しき色の大鹿」の噂は絶えなかったが、誰一人としてその鹿を捕まえることはできなかったという。大鹿はまるで、山そのものの精霊のように、静かに山中を歩き続けているのかもしれない。

それは、自然と人間の間に存在する、目には見えない境界を守り続けるものだったのだろう。

ギャグ編

むかしむかし、山深い村に住む太郎という若者がいた。太郎は村一番の自信家で、「俺の狩りの腕前にかかれば、山のすべての動物はビビって震えるぜ!」なんて、毎晩のように酒を飲みながら自慢していた。そんな太郎に、ある日ふと噂が耳に入った。

「おい、聞いたか?奇しき色の大鹿がこの山に出るらしいぞ!」

「奇しき…何だって?」太郎は酒をこぼしながら聞き返した。

「奇しき色の大鹿だよ!何やら青やら緑やら、虹みたいな色してるってさ。」

太郎は思わず笑い転げた。「ははは!そんな馬鹿な話があるか!鹿が虹色なんて、俺の夢の中でしか見たことねぇぞ!」

だが、酔いが冷めると、太郎の中の狩り魂が燃え上がった。「よし、明日その大鹿を捕まえて、村一番の英雄になるか!」

翌朝、太郎は弓と矢を持って、さっそうと山へ向かった。いつもの道ではなく、噂の大鹿がいるという山の奥深くへと足を進めた。木々の間を歩きながら、太郎は心の中でひとり言をつぶやいていた。「虹色の鹿?まさか。次は星が落ちてくる話でもするんじゃねぇか。」

そうしてしばらく進んでいると、突然、太郎の目に信じられない光景が飛び込んできた。なんと、そこには噂の通り、青や緑、黄金色に輝く鹿が立っていたのだ!

「う、嘘だろ…!本当にいたのか!?」太郎は驚きのあまり、声が裏返った。

大鹿は、そんな太郎をまるで「また一人来たな」って感じで、冷めた目で見つめ返した。

太郎は慌てて弓を構え、心臓がドキドキしながらも矢を引いた。しかし、大鹿の瞳が妙に落ち着いていて、まるで「お前、本当に矢を放つつもりか?」とでも言いたげだった。

「う…うるさい!俺は村一番の猟師だ!この矢で仕留めてやる!」太郎は自分に言い聞かせ、力いっぱい矢を引いた。

だが、その瞬間、大鹿がふいに頭を傾けて太郎にこう問いかけるかのような表情をした。「お前、その矢で当てられる自信、本当にあるのか?」

太郎はその一瞬、体が固まった。そう言われてみれば、最近あんまり練習してないし、前回も狙った的を外して村人に笑われたし…。

「はっ、いやいや、関係ねぇ!この俺が外すわけが…」と言いかけたその瞬間、大鹿は鼻でフンッと笑ったように見えた。

「えっ?今笑った?鹿って笑うのか?」太郎は混乱しながら、矢を放とうとしたが、どうにも手が震えて放てない。

そのとき、大鹿は悠然と森の奥へ歩き出した。まるで、「この勝負、お前の負けだな」とでも言いたげに。

太郎は茫然と立ち尽くしながら、大鹿の背中を見送った。「な、なんで俺、矢を放てなかったんだ…?」

村に帰った太郎は誰にもその出来事を話さなかった。なぜなら、鹿に鼻で笑われたなんて話したら、村中の笑い者になること間違いなしだからだ。

それからというもの、太郎は村の居酒屋で「俺は大鹿と対峙したけど、あえて見逃してやったんだ。英雄は、必ずしも矢を放たないものさ」と、得意げに話すようになった。

だが、村人たちはみんな内心こう思っていた。「おいおい、太郎よ、あの虹色の大鹿に笑われたって話、誰かが知ってるぞ。」

そして村では、いつの間にか「太郎、鹿に笑われる」という新たな噂が広まっていたのだった。



2024年08月31日

8月









1200pv. 訪問650にんくらい

クリック17ありました、収益はいまだ0

更新頻度がへってしまいました。

やっぱり1年くらいすると、いやになってくる。

続けることがしんどくなってきます。



2024年08月30日

日本昔話 油のでるやま







昔々、遠い山里に、貧しい木こりの次郎という男が住んでいました。次郎は毎日、深い森の中で木を切り、風のささやきや葉のざわめきと共に過ごしていました。彼の暮らしは厳しく、日々の労働の末に得るわずかな収入では、彼自身と老いた母を養うのがやっとでした。それでも、次郎は母が夕方に用意してくれるささやかな食事と温かな笑顔を心の支えにしていました。

ある日、次郎がいつもよりさらに森の奥深くで木を切っていると、不思議な光景に出くわしました。午後の日差しを受けて、まるで山が光り輝いているように見えたのです。その表面は油でぬるぬると光っていました。次郎は驚きと興味からその山に近づき、驚くべきことを目にしました。なんと、その山からは油がしみ出していたのです。油は濃く、芳醇な香りを放ち、石の裂け目に溜まっていました。その姿はまるで黄金のように輝いていました。

次郎の心臓は高鳴りました。このような現象については噂で聞いたことがありましたが、自分がその目で見ることになるとは思ってもいませんでした。彼は慎重に油をひょうたんに集め、急いで村へ戻りました。その晩、薄暗い灯火の下で、次郎はその油を母に見せました。

「こんな油は見たことがないね」と、母は感嘆しながら油を指で触れて言いました。それは滑らかで豊かで、まるで古代の森や隠された秘密の香りが漂っているようでした。「この油を市場に持っていけば、いい値がつくに違いないよ、次郎」

翌朝早く、次郎はその油を村の市場に持っていきました。驚いたことに、商人たちは彼に思ってもみなかった高値を提示しました。次郎は毎日の労働で得るよりもはるかに多くの金を手にしました。その日から次郎は山へ通い、貴重な油を集めては市場で売るようになりました。次郎の収入は増え、彼の質素な家は次第に立派な家具や美味しい食べ物で満たされていきました。

しかし、富はしばしば貪欲の種を育てます。次郎はますます頻繁に山へ通うようになり、以前よりも多くの油を汲み上げるようになりました。油は次郎の欲望に応えるかのように、これまでよりも勢いよく山から流れ出しました。村人たちはその噂を聞き、羨望と疑念の眼差しで次郎を見つめました。

ある日、遠くの町から裕福な商人が村を訪れ、その奇跡の山の話を耳にしました。商人は次郎を訪ね、山そのものを買い取りたいと申し出ました。

「今は油が豊富だが、いつまでも続くとは限らない。山を私に売ってくれれば、お前がもう困ることはないようにしてやる」

次郎は迷いました。その山は彼にとって祝福のような存在であり、彼の人生を変えた贈り物でした。しかし、商人の提案は魅力的で、終わりなき富の約束は彼を誘惑しました。結局、次郎は商人の申し出を受け入れ、取引が成立しました。

商人はすぐに労働者を呼び寄せ、山の麓に壮大な邸宅を建てました。昼も夜も、彼らは油を汲み上げ、樽に詰めて遠方へと運びました。しばらくの間、油はこれまで通り豊かに流れ続け、商人は日に日に豊かさと権力を増していきました。

しかし、山も油も無限ではありませんでした。ある夜、労働者たちが山の奥深くまで掘り進めていると、突然、恐ろしい轟音が響き渡りました。大地が震え、山に大きな亀裂が走りました。その裂け目からは、黒ずんだ油が噴き出しましたが、それは腐敗と死の臭いを伴っていました。

油は土地に溢れ出し、商人の邸宅や周囲の田畑を覆いました。濃厚で可燃性の液体に火がつき、火災が発生しました。空は煙で覆われ、村人たちは恐怖に駆られて家や財産を捨てて逃げ出しました。次郎はこの惨事を目の当たりにし、欲に駆られた自分の行いの結果を目の当たりにして、言葉を失いました。

結局、かつて命と繁栄の源であった山は、貪欲によってもたらされた災厄により、荒れ果てた廃墟と化しました。次郎は全てを失い、心も砕けて、元の質素な小屋に戻りました。静まり返った荒野となった山は、無限の富を求めた者たちが引き起こした破滅を、黙して語ることなく、ただひっそりと立ち続けました。

そして、村は廃墟となり、油の物語も時の中に埋もれていきました。ただ、山から油が溢れ出し、それを欲した者たちが滅びたという警告だけが、老いた者たちの口から伝えられ続けたのです。

ギャグ編

昔々、ある山里に、木こりの次郎という男がいました。次郎は真面目でお人好し、でもちょっと間が抜けたところがありました。母親から「ぼんやりしてたら、山の妖怪に食べられるよ!」とよく言われていましたが、彼の頭の中は「どうやって昼寝をするか」でいっぱいでした。

ある日、次郎はいつものように木を切っていましたが、昼寝に最適な場所を探しながら、知らず知らずのうちにいつもよりずっと奥深くまで入り込んでしまいました。すると、目の前に妙にキラキラと光る山が現れました。次郎は目をこすり、「あれ、これって夢か?」と呟きました。

彼は少し不安になりましたが、「まぁ、夢ならちょっと触ってみても大丈夫だろう」と、その山に近づきました。そこで、山の表面がぬるぬるしていることに気づきます。「うわっ、これは…油?」と手を舐めてみて、思わず顔をしかめました。「苦っ!これ、絶対料理には使えないなぁ。」

しかし、次郎はその油をひょうたんに集め、「これ、ひょっとして何かの役に立つかも」と、村へ持ち帰りました。その夜、彼は母親に油を見せました。

「お母ちゃん、この油、なんか使えると思う?」次郎は期待に満ちた目で尋ねました。

母親はその油を見つめ、真剣な表情で一言、「油っていうより、ただの汚れ水じゃないのかい?」と言いました。しかし次郎は、「そんなことないさ!だって、あの山が光ってたんだよ!」と必死に弁解しました。

「まぁ、それなら明日市場で試してみなさい」と母は微笑みましたが、その後、小さく「また失敗するんじゃないかねぇ…」とつぶやきました。

翌日、次郎は意気揚々と市場に向かいましたが、商人たちは彼の持ってきた油に首をかしげました。「これ、何に使うんだ?」と一人の商人が尋ねました。

次郎は自信満々で答えました。「えっと…これで、ツルツル滑りたい人に売ろうと思って!」

商人たちは大笑いしました。「そんな人いるわけないだろう!」と言いながらも、一人の変わり者の商人が「面白いから買ってやる」と言って、次郎にいくばくかの銅銭を渡しました。

次郎は大喜びで家に帰り、母に「ほら、やっぱり売れたよ!」と自慢しましたが、母は「それは良かったね。でも、もっと他に役立つものを探しに行った方がいいんじゃないかい?」と冷静にアドバイスしました。

その後、次郎は「もっとすごい油が出るに違いない!」と信じて、何度も山へ行きましたが、どんどんと量が増えていき、村にはもう油が必要な人はいなくなりました。ついには次郎も油まみれになってしまい、「もうやめてくれ!」と叫びながら、油まみれの状態で家に帰る羽目に。

母は呆れた顔で「だから言ったでしょ」と言いましたが、次郎は「まぁ、これも一つの経験さ!」と笑い飛ばしました。

そして次郎は、村人たちに「油はもう要らない!」と言われたことで、再び木こりに戻り、今度は昼寝をしないように、そして山の油を掘り出さないように気をつけながら働くことにしました。




2024年08月25日

日本昔話 スキマ地蔵







村の外れに、古いお地蔵様が立っていた。苔むした石の体に、何十年もの間、雨風に晒されてきた風合いが刻まれている。誰もがその存在を知っていたが、気にも留めなかった。お地蔵様は、まるで村の空気と一体化していた。

主人公は、この村に住む一人の若者、太郎だった。彼は貧しい家の子で、毎日汗を流して働いていたが、暮らしは一向に楽にならなかった。田んぼを耕し、山へ薪を取りに行く。そんな日常の中、太郎はしばしば村外れのお地蔵様の前を通り過ぎた。

ある日、いつものように山から薪を背負って帰る途中、太郎はお地蔵様の前で足を止めた。何か引き寄せられるように、彼はその場に膝をつき、お地蔵様に手を合わせた。彼は心の中で、静かに祈りを捧げた。

「どうか、少しでもいいから、家族が楽に暮らせるようにお導きください。」

祈りを終えた太郎は、そのまま家に帰った。しかし、その日から何かが変わり始めた。

翌朝、彼が再び村外れのお地蔵様の前を通りかかると、いつもは無表情なお地蔵様が、ほんの少し微笑んでいるように見えた。太郎は驚いたが、すぐにそれが幻だと思い直し、そのまま通り過ぎた。

その夜、太郎は不思議な夢を見た。夢の中で、彼はお地蔵様に導かれ、村の外れにある古い隙間に足を踏み入れていた。目の前には暗い洞窟が広がっており、その奥には輝く何かが見えた。太郎は迷うことなくその輝きを目指して進んだ。

夢から覚めた太郎は、夢の中で見た光景が現実のように感じられ、居ても立ってもいられなくなった。彼は夜明け前に家を出て、夢で見た場所に向かった。

夢で見た通り、村の外れにある古い隙間に足を踏み入れた太郎は、再びあの洞窟の中に導かれた。奥に進むと、夢で見た輝きが現実に目の前に現れた。それは、宝物が詰まった箱だった。彼は驚きと喜びを隠せなかった。

太郎はその宝物を持ち帰り、家族のために使った。生活は一変し、彼の家は豊かになった。しかし、彼は決してその豊かさを一人占めすることはなかった。村の人々にもその恵みを分け与え、村全体が活気づいていった。

村の人々は、太郎がどうやってこの富を手に入れたのか、不思議に思ったが、彼はその秘密を誰にも話さなかった。ただ一つだけ、村の人々に言ったのは、「お地蔵様に感謝することを忘れないように」ということだった。

そして、太郎の家族が豊かになったことは、村全体に幸福をもたらし、やがてその村は「幸福村」として知られるようになった。

お地蔵様は今でも、村外れに静かに立っている。その微笑みは、村を見守り続ける優しいまなざしのように、村人たちに安らぎを与えていた。

ギャグ編

村の外れに、ややくたびれたお地蔵様がいた。石の体は苔に覆われ、まるで自然のアート作品みたいな風貌だ。誰もがその存在を知っていたが、「ああ、またそこにいたのね」程度で、特に気に留めることもなかった。お地蔵様は、村のランドマークというより、村の忘れられた片隅に放置された石像だった。

太郎はこの村の貧しい青年だった。毎日畑を耕し、薪を集め、村の名物である「何も起こらない日々」を送っていた。彼の夢は、少しでもいいから裕福になって、村を抜け出すこと。けれども、現実は厳しく、毎日泥だらけの顔で家に帰っていた。

ある日、薪を背負って帰る途中、お地蔵様の前で「今日はちょっと違うことでもしてみるか」と思い立った太郎。何となくお地蔵様に手を合わせ、祈りを捧げた。

「どうか、少しでもお金が手に入りますように。あと、たまには美味しいご飯も…いや、やっぱり家族が楽に暮らせるようにお願いします!」

祈りを終えた太郎は、いつも通りの歩調で家に帰った。しかし、次の日の朝、何かが起こった。

再びお地蔵様の前を通りかかると、いつもの苔だらけの無表情な顔が、なんだかにやりと笑っているように見えた。太郎はギョッとして思わず二度見したが、やっぱり笑っているように見える。「これはまさか…」と不安になった太郎は、「もう一度寝たほうがいいかな…」とつぶやきつつ、そそくさと家に引き返した。

その夜、太郎は不思議な夢を見た。夢の中で、お地蔵様が突然しゃべり出したのだ。

「おい、太郎!夢の中でも呑気にしてないで、俺について来い!」

あまりの唐突さに、太郎は夢の中でも「えっ?今の俺、絶対に変なもの食べた?」と思ったが、仕方なくお地蔵様について行くことにした。

お地蔵様に導かれて、村の外れにある古い隙間にやって来た太郎。そこに現れたのは…小さな、ちっぽけな洞窟だった。

「え、これだけ?こんな狭い隙間に何があるって言うんだよ!?」

すると、お地蔵様が答えた。「いいから、入ってみろって!狭いけど、ほら、思い切って!」

半信半疑のまま、太郎はその隙間に体を押し込んだ。案の定、体がギリギリで、土埃まみれになりながら進んだ先に、なんとピカピカの宝箱が!驚く太郎。

「うおお!まさかこんなとこに本当に宝物が…!」

だが、次の瞬間、足元から「パチン!」と音がした。太郎が足元を見ると、なんとネズミの罠を踏んでいた。お地蔵様の声がどこからか響いてきた。

「おいおい、気をつけろよ!その罠は俺が作ったんだから!」

「何でそんなとこに罠を置いたんだよ!」

「いや、お前が来る前にちょっと遊んでみたくてな…」

太郎は泣きそうになりながらも、何とか宝箱を家に持ち帰った。家族はその宝物で一気に裕福になったが、太郎は村人たちにこう言った。

「みんな、お地蔵様には感謝しよう。でも、彼にいたずらを頼まないでくれ、俺の足がまだ痛いんだ…」

その後、お地蔵様は村中で話題になり、いつしか村全体が「お地蔵様と愉快な仲間たち」として有名になった。そして、村人たちはみんな、太郎の話を聞いてこう言うようになった。

「お地蔵様には感謝しよう。でも、次は気をつけてね、太郎!」


### 「隙間地蔵の大騒動」

村の外れに、ややくたびれたお地蔵様がいた。石の体は苔に覆われ、まるで自然のアート作品みたいな風貌だ。誰もがその存在を知っていたが、「ああ、またそこにいたのね」程度で、特に気に留めることもなかった。お地蔵様は、村のランドマークというより、村の忘れられた片隅に放置された石像だった。

太郎はこの村の貧しい青年だった。毎日畑を耕し、薪を集め、村の名物である「何も起こらない日々」を送っていた。彼の夢は、少しでもいいから裕福になって、村を抜け出すこと。けれども、現実は厳しく、毎日泥だらけの顔で家に帰っていた。

ある日、薪を背負って帰る途中、お地蔵様の前で「今日はちょっと違うことでもしてみるか」と思い立った太郎。何となくお地蔵様に手を合わせ、祈りを捧げた。

「どうか、少しでもお金が手に入りますように。あと、たまには美味しいご飯も…いや、やっぱり家族が楽に暮らせるようにお願いします!」

祈りを終えた太郎は、いつも通りの歩調で家に帰った。しかし、次の日の朝、何かが起こった。

再びお地蔵様の前を通りかかると、いつもの苔だらけの無表情な顔が、なんだかにやりと笑っているように見えた。太郎はギョッとして思わず二度見したが、やっぱり笑っているように見える。「これはまさか…」と不安になった太郎は、「もう一度寝たほうがいいかな…」とつぶやきつつ、そそくさと家に引き返した。

その夜、太郎は不思議な夢を見た。夢の中で、お地蔵様が突然しゃべり出したのだ。

「おい、太郎!夢の中でも呑気にしてないで、俺について来い!」

あまりの唐突さに、太郎は夢の中でも「えっ?今の俺、絶対に変なもの食べた?」と思ったが、仕方なくお地蔵様について行くことにした。

お地蔵様に導かれて、村の外れにある古い隙間にやって来た太郎。そこに現れたのは…小さな、ちっぽけな洞窟だった。

「え、これだけ?こんな狭い隙間に何があるって言うんだよ!?」

すると、お地蔵様が答えた。「いいから、入ってみろって!狭いけど、ほら、思い切って!」

半信半疑のまま、太郎はその隙間に体を押し込んだ。案の定、体がギリギリで、土埃まみれになりながら進んだ先に、なんとピカピカの宝箱が!驚く太郎。

「うおお!まさかこんなとこに本当に宝物が…!」

だが、次の瞬間、足元から「パチン!」と音がした。太郎が足元を見ると、なんとネズミの罠を踏んでいた。お地蔵様の声がどこからか響いてきた。

「おいおい、気をつけろよ!その罠は俺が作ったんだから!」

「何でそんなとこに罠を置いたんだよ!」

「いや、お前が来る前にちょっと遊んでみたくてな…」

太郎は泣きそうになりながらも、何とか宝箱を家に持ち帰った。家族はその宝物で一気に裕福になったが、太郎は村人たちにこう言った。

「みんな、お地蔵様には感謝しよう。でも、彼にいたずらを頼まないでくれ、俺の足がまだ痛いんだ…」

その後、お地蔵様は村中で話題になり、いつしか村全体が「お地蔵様と愉快な仲間たち」として有名になった。そして、村人たちはみんな、太郎の話を聞いてこう言うようになった。

「お地蔵様には感謝しよう。でも、次は気をつけてね、太郎!」



2024年08月15日

日本昔話 カエルの子はカエル







小さな村の外れに、深い森の入り口があった。そこには透明な小川が流れ、葉の影に隠れるように、静かな池が横たわっていた。その池の中では、見慣れた緑色のカエルたちが住んでいた。池の中央には、年老いたカエルの長老が住む大きな蓮の葉が浮かんでいた。

長老はいつも村中のカエルたちを見守りながら、彼らの知恵を引き継いでいた。その長老に、最近、待望の孫が生まれた。その名はトビオ。小さなトビオは、誰よりも大きな夢を持っていた。「僕はこの池を出て、大きな湖で暮らすんだ」と、毎晩星空を見上げながらそう思いを馳せていた。

ある日、トビオは父親のトビスケにその夢を話した。「父さん、僕はいつかこの池を飛び出して、もっと広い世界を見るんだ。大きな湖や、さらに向こうの世界に行きたいんだよ!」トビスケはにっこりと笑い、トビオの頭をそっと撫でた。

「トビオ、それは素晴らしい夢だ。でもな、覚えておくんだ。カエルの子はカエルだ。俺たちは池の中で生まれ、ここで生きる。だから、お前もいつかはこの池に戻ってくるんだよ。」そう言うと、トビスケはトビオに向かって目を細めた。「お前がどんなに遠くに行こうとも、ここがいつでもお前の帰る場所だということを忘れないでくれ。」


それから数年が過ぎ、トビオは大きく成長し、ついに池を飛び出す時がやってきた。風に乗り、広い大地を越えて旅を続けたトビオは、ついに夢にまで見た大きな湖にたどり着いた。湖は広大で、池とは比べものにならないほどの美しさだった。

トビオは湖の美しさに感動し、その岸辺に住むことを決意した。日々、自由を謳歌し、湖の新しい仲間たちと共に冒険を重ねたが、時が経つにつれて、心の中にはかすかな寂しさが募っていった。どれだけ美しい湖でも、どれだけ多くの仲間がいても、心の底から落ち着くことはなかった。


ある夕暮れ、トビオはふと、故郷の池を思い出した。小さな池だったが、家族や仲間たちがいて、自分が育った場所だった。「帰りたい」と心の中でつぶやいた瞬間、トビオは翼を広げ、再び風に乗って故郷へと飛び立った。

故郷の池に戻ったトビオは、久しぶりに見た懐かしい風景に胸が熱くなった。池の縁には、年老いたトビスケが静かに座っていた。トビスケはトビオの姿を見て、にっこりと微笑んだ。

「おかえり、トビオ。やはりカエルの子はカエルだな。」

トビオは父の言葉を思い出しながら、池の中に静かに飛び込んだ。その水の中は、思い出の香りで満たされていた。そして、トビオはようやく、ここが自分の本当の居場所であることを深く感じたのだった。


物語の終わりに、トビオは池の中で、父や仲間たちと共に平穏な日々を過ごした。広い世界を知り、夢を叶えたトビオは、その経験を村の若いカエルたちに語りながら、「どんなに遠くに行こうとも、いつでも戻る場所があることが、何よりの幸せなのだ」と教えるのだった。

カエルの子はカエル。それは、運命を受け入れることではなく、どこにいても自分の根を忘れないということ。そして、その根があるからこそ、どんな冒険にも出られるのだ。

ギャグ編

小さな村の外れに、カエルの池があった。その池は平和そのもので、カエルたちは毎日ピョンピョンと飛び跳ねながらのんびり暮らしていた。池の主、カエルの長老ガマさんは、村中で一番長く生きており、誰よりもお説教が長いことで有名だった。

ガマさんには孫がいた。その名はトビオ。トビオは村一番の跳ねっぷりで有名だったが、夢見がちなカエルでもあった。毎晩、星空を見上げては「もっとデカい池で、ビッグに生きてやる!」と息巻いていた。

ある日のこと、トビオは父カエルのトビスケにこう言った。「父ちゃん、俺、この池を飛び出すぜ!なんつったって、俺はトビオだ。名に恥じぬ飛びっぷりで、湖くらいまで飛んでやるぜ!」

トビスケは深いため息をつきながら、言った。「おい、トビオ。そりゃ無理だ。カエルの子はカエルだ。お前のジャンプ力、見たことあるけど、せいぜい3メートルだぞ。湖なんて夢のまた夢だ。お前の目的地は、となりのどぶ川くらいだな。」

トビオはむっとした。「父ちゃん、それ、かなり失礼だぞ!見てろよ、俺は絶対にビッグになるんだ!池の長老?そんなの古臭い。俺は世界一のカエル、"スーパージャンプカエル"になるんだから!」

トビスケは肩をすくめて笑った。「いいか、トビオ。世界が広いのはわかるけど、結局カエルはカエルなんだよ。どんなにジャンプしても、俺たちは湿ったところが大好きなんだ。あと、虫だって食わなきゃならないしな。豪華ディナーとか期待するなよ?」

トビオは耳を貸さず、「じゃあ見てろよ!」と、その場から思いっきり飛び上がった。しかし、勢い余って木の枝にぶつかり、ドサッと地面に落ちた。

「いててて...まぁ、最初のジャンプはこんなもんだ。準備運動さ!」


トビオはなんとか池を飛び出し、旅に出た。最初の目的地は近くのどぶ川。しかしそこに到着すると、トビオは絶望の声を上げた。「うわ、臭い!やっぱりこんなところで終わる俺じゃねえ!」

なんとか勇気を振り絞って次の目的地、憧れの大きな湖を目指して飛び続けた。ついに、トビオはその湖にたどり着いた。湖はキラキラと輝き、広大な水面が広がっていた。

「すげえ!これだよ、これが俺の求めてた場所だ!」トビオは喜び勇んで湖に飛び込もうとした――が、湖の岸辺に待っていたのは、大きな魚だった。

「おい、小さなカエル。ここは俺たちの縄張りだ。そんな小さなジャンプじゃ、お前なんか一口だぜ。」魚がニヤリと笑った。

トビオは慌てて「え、えーと、いや、俺はただ観光に来ただけだから!観光名所をちょっと見るだけで、あとはもうすぐ帰る予定だし!」と、後ずさりながら叫んだ。

そしてトビオは、渋々故郷の池に戻ることになった。池に帰りついたトビオは、父のトビスケや村のカエルたちが待ち構えているのを見て、苦笑いを浮かべた。「やっぱりさ、家が一番だよな。あの湖、あんまり居心地良くなかったし…いや、正直に言うと怖かった。」

トビスケは大笑いしながら「だから言ったろ!カエルの子はカエルだ。結局、俺たちはこの池が一番さ!」と背中を叩いた。

トビオは池の中に飛び込みながら、心の中で小さく呟いた。「まぁ、ビッグにはなれなかったけど、この池でみんなと一緒にピョンピョンしてるのも、悪くないかもな…ただ、次は魚には絶対会いたくねえ!」

村のカエルたちはその日も、トビオの冒険談に大笑いしながら、平和な日常を取り戻したのだった。

「カエルの子はカエルだ!」という教訓が、笑いの中で深く浸透する一日だった。





2024年08月11日

日本昔話 赤い椀







むかしむかし、深い山の中に、古びた寺がありました。その寺には、心優しい僧侶が一人住んでいました。僧侶は毎日、朝早くから山を歩き、木々の間をぬけ、静かに祈りを捧げていました。

ある日、僧侶は山の中で、一つの赤い椀を見つけました。見たこともないほど美しい椀で、その赤は深く、まるで夕焼けのように鮮やかでした。僧侶はそれを拾い上げ、寺に持ち帰りました。

その夜、僧侶は不思議な夢を見ました。夢の中で、椀から美しい女性が現れました。彼女は薄い笑みを浮かべ、静かに僧侶に語りかけました。「この椀は、あなたの命を救うものです。決して手放してはなりません。しかし、欲に駆られれば、破滅を招くことでしょう。」

僧侶は目を覚まし、夢の意味を考えましたが、やがてその意味を深く考えることなく、日々の修行に戻りました。

しばらくして、村で疫病が流行り始めました。村人たちは次々に病に倒れ、命を落としていきました。僧侶もまた、その病に倒れ、苦しみ始めました。そのとき、ふと赤い椀のことを思い出しました。

椀を手に取ると、不思議なことに、僧侶の苦しみは和らぎました。さらに、その椀を使って水を飲むと、病はみるみるうちに消えていったのです。村人たちもその話を聞き、僧侶のもとへ集まりました。

僧侶は赤い椀を使い、村人たちに水を与えました。不思議なことに、すべての病が癒されていきました。村人たちは感謝の気持ちで僧侶を称え、赤い椀を神聖なものとしました。

しかし、その力に目をつけた欲深い者たちが現れました。椀を奪おうとする者や、僧侶を脅す者が後を絶ちませんでした。僧侶は、椀が自分の手から離れれば、破滅が訪れるという夢の言葉を思い出し、椀をしっかりと守り続けました。

ある夜、寺に盗賊が押し入りました。盗賊たちは椀を奪おうとしましたが、その瞬間、椀は砕け散り、盗賊たちは恐ろしい病に倒れてしまいました。僧侶は呆然とし、椀の破片を見つめました。それは、もはや元の美しさを保っておらず、ただの赤い粉となって地面に散らばっていました。

その後、僧侶は自らを責め、修行を重ねながら静かに暮らしました。村もまた、病から立ち直りましたが、椀の力を失ったことで再び疫病が広がることはありませんでした。

そして、寺と赤い椀の話は、人々の記憶から次第に消えていきました。しかし、僧侶は生涯を通じて、その赤い椀のことを忘れることはありませんでした。

最後に僧侶が亡くなったとき、彼の手の中には、夢の中の女性が見せた薄い笑みが、静かに浮かんでいました。それは、椀が彼に与えた試練と、彼の選んだ道のりを祝福するような、穏やかな笑みでした。

ギャグ編

むかしむかし、深い山の中に、古びたお寺がありました。そこには、少しおっちょこちょいな僧侶が一人住んでいました。この僧侶、朝早く起きるつもりで毎晩目覚ましをセットするものの、なぜか毎回、スヌーズ機能でさらに二時間寝過ごしてしまうのが常でした。

ある日、彼はまたもや寝過ごして、慌てて山に修行に出かけました。急いでいると、足元に何かが引っかかり、「おっとっと!」とバランスを崩しながら転びかけました。ふと見ると、そこには赤い椀が転がっていました。「あれ?俺、こんなところにこんなオシャレな椀置いたっけ?」と首をかしげながらも、あまりの美しさに惹かれてその椀を持ち帰ることにしました。

寺に帰って、早速この椀を使ってみようと思った僧侶。しかし、お茶を入れようとすると、うっかりお湯をこぼして「あっちちち!」と大慌て。さらに、椀を洗おうとしたら、手が滑って椀をシンクに落としてしまいました。「あー、やっちまった!」と焦るも、不思議なことに椀は無傷でした。「さすが、なんか特別な椀だなあ…」と感心しつつ、その日は寝ることに。

その夜、僧侶は夢を見ました。夢の中で、椀から美しい女性が現れました。「あんたが拾ったその椀はな、命を救うこともできるけど、欲張るとエラいことになるで」と、関西弁で言い残し、ふわっと消えていきました。

翌朝、僧侶は夢を思い出しながらも、「まあ、俺欲張りじゃないし、大丈夫だろ」と軽く流し、いつものようにのんびりと一日を過ごしました。

ところがその日から、村で疫病が流行り始めました。村人たちは次々と病に倒れ、「お坊さん!助けておくんなせえ!」と寺に押しかけてきました。僧侶は「えーっと、どうしよう…」とオロオロしながら、ふと赤い椀のことを思い出しました。

「そうだ、この椀で水を飲ませたら治るかも!」と試しに水を入れて飲むと、不思議なことに病は消えました。村人たちも「これはすげぇ!」と大喜び。しかし、そこで僧侶は調子に乗ってしまい、「この椀、最高だな!これでお寺の名声もアップだ!」と密かに喜びました。

だがその夜、またもや夢にあの女性が現れ、「おい、あんた調子に乗ったらあかんで」と言いながら、にこやかに椀を取り上げて消えてしまいました。

翌朝、目が覚めた僧侶は「うっ、やっちまった!」と、椀を探しましたが、どこにも見当たりません。それどころか、寺の中が全て元の古びた状態に戻ってしまいました。「あーあ、夢オチかよ!」と嘆く僧侶。しかし、村人たちの病が再び広がることはなく、僧侶は少し安心しました。

結局、僧侶は何事もなく、相変わらずのんびりと過ごす日々に戻りました。ただ一つだけ違ったのは、毎朝目覚ましをスヌーズしないように気をつけるようになったことでした。

そして、時折村人たちに「最近はどう?まだ病気とか大丈夫?」と聞かれるたびに、「いやー、もう椀が無くなっちゃってさ」と冗談半分で答えながらも、赤い椀のことを少しだけ懐かしく思い出していました。



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