【シノアリス】ジョブストーリーまとめ

【捜査報告】被疑者の自宅にあった指輪は、行方不明の届け出があった女性（25歳、アパレル業）のものと判明。購入店で一点ずつに刻まれた、オリジナルのナンバーが一致したため。 行方不明の女性の所在について、現在も被疑者から聞き出そうとしているが、被疑者の憔悴が著しく、難航している。情緒不し安定な様子も見られることから、時間がかかることが予想される。 また、被疑者と懇意にしていた警察官Ａの証言によると、被疑者は日頃から宝石や高価な装飾品を身につけていたという。だが被疑者の家から..

若い女が倒れている。すでに死んでいるようだ。その若い女の遺体を見下ろしているのもまた女だった。「死体って汚いのね」女は冷淡な声で吐き捨てる。 女は遺体を見下ろしたまま電話をかけた。「社長、明日の予定ですが……」「是非また社長とお食事ご一緒したいです」猫撫で声ですり寄るように甘えると電話を切る。 秘書も楽じゃないの。綺麗にしてなきゃいけないのよ。貴方には必要ないことでしょう？」秘書の女は遺体を引きずり車に詰め込むと、海を目指した。 遺体が海に消える。い..

質問。目の前に衰弱した子猫と喉が乾いた男性。貴方は僅かな水が入ったコップを持っています。どちらに水を与えますか？ただし男性は裕福で貴方への謝礼は弾むものとする。 なるほど、興味深い回答です。続けて質問。貴方の両親、どちらかに毒を飲ませなければなりません。どちらを選びますか？共働きで収入は同等。家事はほぼ母親がしているものとする。 貴方の回答は全て欲に正直で大変素晴らしい！次の質問。衣食住何一つ憂いることはなく、かつきらびやかで華やかな生活が一生続くとしたら……..

はじめに、神はその荒涼とした地に、恵みをもたらした。それは光を閉じ込めた石であり、磨かねば形にならぬものであった。 神は閉じ込めた光を見て、良しとされた。人々はそれを神の依代とし、石を集め、大切に崇め奉った。それは後に宝石と呼ばれるようになった。 やがて神は天に還り、人々は地に残された。神の依代である石は、時の流れと共にいつしか富の象徴となった。人々はより必死に石を集め、奪い合い、やがて争うようになった。 荒れた地が赤く染まるほど血は流れ、人々は消え、宝..

頑是なく泣いて最早言葉が通じぬ幼い娘に、私はとうとう白旗を上げざるを得なかった。一体何があったのかと問いかけても、舌足らずな声で要領を得ぬ単語の羅列が続くばかりである。 随分と時間は浪費したが、怪獣だとか翼があっただとか、いやはや巨大な鳥であっただとか。兎角得体の知れぬ異形に娘の首飾りが奪われてしまったらしい、ということは聞き出せた。 首飾りは娘にとっては亡き母の、私にとっては妻の形見であるが、畢竟、それが真に異形の仕業であるならば、むしろ娘の身の無事を喜ぶべ..

欲にまみれた鴉は、ため息と共に嘆き出す。 年はとりたくない。美しさを失いながら生きるなんて、正気の沙汰ではない。老齢の狂ったジジイもいた。思い出すだけで身の毛もよだつ 一方いくら若く美しい女でも、凝り固まった正義に囚われるのは問題外。あんな女に宝石は似合わない。血に塗れているのが一番お似合いだ。 それから若い成金クソ野郎……ああ違う。財力をちらつかせる知性も品もない甲斐性なしの男。論外中の論外。見るのもおぞましくて一番早く一番苦しめる方法で殺してやった。 もちろん、成..