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2018年11月20日

三匹の子豚 / 傲獅のハーフナイトメア

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迷子の子豚が一匹。姉二匹とはぐれ彷徨い、空腹に座り込む三女の前に、獅子に似た精霊が現れた。それは力を与えてくれた。食べるためにどんなものでも殺せる、素晴らしい力だった。

逃げ出した子豚が一匹。妹二匹を置いて、森の中を彷徨うのは長女の子豚。長女の助けを乞う声に、神聖な力が応えた。それは壊れてしまった三女を殺せる、素晴らしい力だった。

取り残された子豚が一匹。世界をも食べ尽くす三女と、三女を殺そうとしている長女の殺し合いを眺めながら、次女は思い出していた。当たり前..
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2018年10月11日

ドロシー / 傲獅のブレイカー

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猫を拾って3ヶ月頃。噴水の前でいつものように僕が演奏を始めると、猫が跳んだり跳ねたり踊るように動き回る。猫が踊る度にコインが増え、僕達はすっかり街の有名人になった。

それからさらに数ヶ月後。街の名物となった僕達は常連客も増え、暮らしも楽になった。元々常連客だった大きなお屋敷の栗色の髪をした少女は、猫を気に入ってますます通ってくれた。

でもその少女は殺された。僕は彼女を殺した罪で捕まり、猫のおかげで増えたなけなしの財産も不正に集めたと差し押さえられ、明日死刑にな..
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2018年09月11日

人魚姫 / 傲獅のブレイカー

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青年は一人きりの小さな家を出て、街の噴水に向かう。楽譜は読めない。けれど青年は耳が良かった。一度聞けば後は奏でるだけ。青年が紡ぐアコーディオンの音色は優しく美しかった。

栗色の髪をした愛らしい少女は常連客だ。この街一番の屋敷で暮らす彼女はいつものように二曲だけ聞くと、少女らしい微笑みを投げかけ立ち去る。青年の日々は清貧だが穏やかだった。

ある日青年は仔猫の声を聞いた。他の人なら聞き逃してしまうほど弱々しい声。青年は一枚しかないシャツで仔猫を包むと急いで家に連れて帰った。..
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2018年07月11日

かぐや姫 / 傲獅のブレイカー

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古き神々と人が交わった時代。荒れた国に君臨せし誉れ高き若き王は、人と神の間に立ち人々を導いた。その王、「獅子王」と呼ばれ、よく国を治め、深く民より愛された。

時の神官は凶事の兆しを発見。急ぎ王に注進する。王が魔払いの儀式を行うも凶兆は消えず。王は再三に渡る神官の諫言を顧みず、領地拡大を掲げ隣国へと進軍を開始。勝利を収める。

獅子王の傲慢さは止まらない。強引な治世。終わうない戦。疲弊する兵士と民。諌めた神官を王は処罰し、首を晒す。神官の処刑を皮切りに兵と民は決起し、城へと..
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2018年06月11日

赤ずきん / 傲獅のブレイカー

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今殺したアリスは何人目のアリスでしょうか。随分前に数えイることをやめてしまったのでアリスには分かりませんでした。最初は突然襲いかかってきたアリスに反撃したのが始まりです。

アリスが殺したアリスは、苦悶の表情を浮かべ息絶えました。相手のアリスの言葉を繋ぎ合わせれば何らかの願いがあったようでしたが、それを知る術はもうありません。

初めてアリスを殺したアリスは途方に暮れながら何故こうなったのかと考え続けました。けれど何度もアリスを殺さざるを得ない状況が続き、アリスは..
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2018年04月11日

グレーテル / 傲獅のブレイカー

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傲慢なる獅子は侮蔑の眼差しで切り捨てた。
人は愚かだ。たとえば探究心にとりつかれた矮小な人間の行く末は愚かな上に滑稽だ。追い求めた先に死があることなど明白だろう。

かたや何にも興味を示さず眠り続ける少女もいる。一見眠っているのは無害に見えるが、生きているというだけで何もしない怠惰さは有害でしかない。

それから卑劣な者も等しく愚かだろう。馬鹿正直なだけで自分が善良だと信じているような者よりは幾分良いが、誤差の範疇だ。

小さな生き物は愚かしく悲しく愛おしく..
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2018年03月11日

シンデレラ / 傲獅のブレイカー

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ぐちゃりと音がした。足の裏に赤い肉片がへばりついている。小さく非力過ぎて、気付かずに踏みつけてしまったようだ。弱さは罪だ。俺もかつてはそうだった……ような気がする。

確か…….非力な仔猫だった。弱りきった小さな体を拾い上げた奇特な男がいたのだ。朧気ながらも平穏な日々だったように記憶している。でも飼い主だった男はある日突然消えた。

誰かに連れて行かれ二度と戻らないのだと、優しく撫でる手が永遠に失われたのだと知った時、アの時、力があレバと強く願ッタはずだ。力があれば、守れタ..
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2018年02月19日

スノウホワイト / 傲獅のハーフナイトメア

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「あれは女王の毒林檎。復讐するなら力を貸そう」目を覚ましたばかりの少女に、獅子のような姿をした精霊が囁く。少女は首を左右に振って断った。少女が姿を隠せば済む話だ。

ただ女王の悪政だけが心残りだった。「ならば虐げられる人々を守るための力を貸そう」精霊が剣を差し出す。少女はそれが自分の使命ならばと剣を握り戦った。精霊の剣はよく斬れた。

あまりの斬れ味に少女は力を使う度にうっとりと酔いしれた。剣を振るうほど力に陶酔し、意識が曖昧になっていく。ただただ気持ちがいい。ど..
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2018年02月11日

スノウホワイト / 傲獅のブレイカー

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くあ、と大きな口を開けてあくびをしながら前足を伸ばして背中をしならせると、ご主人様がボクを見て笑う。猫の体は柔らかいなあと穏やかな声と優しい手が降ってくる。

あたたかな手がひとしきりボクを撫で終えると、ご主人様はいつものようにお家で楽器の練習を始めるんだ。ボクは日当たりのいい窓際でご主人様の演奏を聞きながらうとうとする。

貧しいくせにお人好しのご主人様。あの日死にかけのボクを拾ってくれた人。ずっとこの優しい音楽を奏でてほしいな。ずっと一緒にいたいなあ。世界一幸..
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2018年01月19日

アリス / 傲獅のハーフナイトメア

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物語世界、ライブラリ。ここには稀に物語の狭間から転落して迷子になってしまう者がいる。この美しい少女も、その一人だった。ある日、少女は獅子のような姿をした精霊と出会う。

元の世界に帰りたいと嘆く少女に、精霊はある取引を求めた。少女が条件をのむと、精霊は不思議な力で元の世界へ連れて行く。トランプの女王に、帽子屋。そこは不思議な世界だった。

喜ぶ少女に、精霊は約束通り力を受け取るように告げる。少女は精霊の力を授かった。やがて時が経ち、少女はその力で次々と世界の住人を殺し始めた..
posted by 黒の書 at 00:00

2018年01月11日

アリス / 傲獅のブレイカー

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これは傲慢なる獅子の物語です。
昔々、とある子猫がおりました。母猫とはぐれた子猫は弱りきっていましたが、ある日青年に拾われました。

青年との穏やかな暮らしの中で子猫はすくすくと育ちました。青年が殺人の罪で連行される時までは世界で一番幸福でした。
それから、ええ、それからのことはご想像の通りです。

孤独だった猫を誰よりも愛してくれたのは飼い主でした。
けれど、守ることができなかったのです。猫は己の無力さを呪って、呪って呪って呪って呪ってのロッてノロッテ……..
posted by 黒の書 at 00:00
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