2018年06月17日
赤ずきん / 淫蠍のクレリック
とある村に貞淑で美しい人妻が居りました。彼女は物静かで実直な夫と仲睦まじく暮らして居りました。ですがそれでも一夜の情けを乞い願う男は、後を絶たなかったのでございます。
雨の夜、苦悩する男達の前に一人の女が現れ告げました。
「蠍の毒から作られたこの媚薬を口にすれば、どれ程貞淑な女も淫らになる」
男達は薬を手に入れ、夫が不在の時を狙いました。
薬で我を失い、淫らに花開いた人妻は男達との淫欲に溺れました。けれどある時、出掛けた筈の夫が突然戻り、猟銃で妻と男達を撃ち殺すと、自らの頭も撃ち抜いたのでございます。
「なんて可哀想なの。でも次はもっともっと悲劇を!」
媚薬を渡した人魚姫は次の悲劇を求めます。蠍の力に溺れるほど彼女が異形に堕ちてゆくのは、言わぬが花でございましょう。
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