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2018年05月15日

いばら姫 / 怠熊のミンストレル

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それは血も凍るような恐るべき姿をしているという。しかし、獲物が強大であればあるほど、湧き上がる狩人の血を抑えることは困難だ。私は猟銃を持ちだし、深緑の森へ旅立った。

途方もない歳月をかけて山々を探し回ったが、それの発見には至らなかった。まるで神に嘲笑されているかのようだった。私が疲れ果てて諦めかけたその時、遂にそれは姿を現した。

眼前に迫る狂気じみたその体躯は、名状しがたい程に巨大だった。私は慄然とする気持ちを鼓舞し、銃口を向けた。すると虚空を捉え続けていたそれの瞳が、不意に私の瞳と結びついた。

記憶はそこで途切れていた。私のような矮小な生物如きが、それの命を奪おうなど愚行だ。その冒涜的な視線は、底知れぬ暗黒の深淵に存在する地獄のように恐ろしいものだった。
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