2019年マレーシアでの求人状況から2023年現在の状況
2019年にマレーシアで就活した時の記録が出てきたので、備忘録としてこちらに残しておくことにしました。
当時は化学系の技術・専門職を探していたものの、マレーシアでの日本人求人の多くはBPO企業(Business Process Outsourcing)で、企業の一部業務を外部委託している形態が多かったです。
求人内容としては、カスタマーセンター(コールセンター)が最も多く、ITエンジニアやテクニカルサポート、その他SNS関連業務(YoutubeやFacebookのコンテンツレビューアーなど)です。
ビジネスビザの取得には、基本的にマレーシア人の仕事を奪わない仕事内容になっており、日本人が現地で仕事を得るためには、一部の技術的専門知識が必要な職種や、日本語ネイティブ(日本語・英語スピーカー)が必要とされる職種になります。
そのため、当時の外国人最低賃金が6,000RM/月(約18万円)となっており、マレーシア人の最低賃金より高く設定されていました。
また、実際は6,000RMより高い給料設定の企業がほとんどで、日本人売り手市場でした。
2022年の段階では日本人の最低賃金が8,000RM/月(約24万円)以上に上がっており、2023年6月現在では、最低10,000RM/月(約30万円)スタートの企業も出てきています。
マレーシアで働くための必要条件
技術・専門職の場合はその分野の企業で3年以上の実務経験が求められます。
また、新卒での就職が可能な企業もありますが、専門学校、大学卒かつ、分野問わず3年以上の企業での実務経験が必要なところが多いです。
新卒のインドネシア人の同期がいましたが、マレーシアの大学院卒業生だったので、企業が求める必要書類が提出できれば条件に満たなくても入社可能な場合もあります。
マレー語ができなくても、英語コミュニケーションレベル、ビジネスレベル、日本語のみでも可など、職種によって様々です。
ただし、マレーシアで生活するためには、必要最低限の英語は必要です。
私が実際に行った就職活動
私が実際に行った就活です。
現地で同様に仕事を探していた外国人の友達や、マレーシアで通った語学学校の先生などから情報をもらって仕事を探していました。
結論から言うと、最も最短で就職する方法は、既にその企業に就職している人からの紹介です。
同じ職種であれば、実際の仕事内容や待遇、スタートの給料も聞けますし、社内環境なども分かるので一番良いです。
また、採用エージェントなどの人を介せずに、すぐに面接に進みやすいです。
私は在住日本人のツテが無かったので、求人サイトからの応募で、人材紹介エージェント、応募企業人事担当者、マネージャーとの3回の面接を行いましたが、紹介者はチームリーダーとの面接1回だけのようでした。
【応募1】
手始めにマレーシアにある日系の転職サイトに登録しました。
すぐに人材紹介会社からメールが来て、クアラルンプールにいると分かると直接面談の流れになりました。
Tシャツ、南国タイパンツにサンダルかスニーカーしか持っておらず、慌てて古着屋行って270円でスーツを買い、靴は新品セール品で600円くらいのものを購入しました。(その後は2度と袖を通すことはありませんでした)
人材紹介会社の人は日本人の男性で、ゆる〜い感じで仕事してるそうで、その後ゆる〜い感じでその後全く音沙汰無し。
「ガンガン良さそうな案件あったら紹介しますね!」と言ってたものの、条件に合う仕事がなかったようで、その後自然消滅しました。
【応募2】
気を取り直して、海外向け日本人求人サイトで見つけた求人に応募しました。
次の日メールで別の日本の人材紹介会社から連絡が来て、明日までに日本語の履歴書、職務経歴書、英語の履歴書を送ってほしいとのこと。
慌ててスマホにWordアプリ入れて作成しました。
普通は、就活を始めた時点でこれらの書類は準備しておくのが良いのだと反省しました。
書類送った2日後、応募企業と電話面接。
のはずが、電話来ず、スマホをじっと眺めて1時間、連絡先も分からないので人材紹介会社に問い合わせようとしたその時、人材紹介会社から面接延期の電話が来ました。
1時間無駄にドキドキしました。
事前に連絡先を聞いておくのが良いと反省しました。
翌週、改めて電話面接がありました。
初めに日本人女性と話し、そのまま国籍不明の女性と男性と英語面接。
未経験の職種だったため、理解できない内容もありある程度事前準備は必要と反省しました。
そして電話面接にイヤホンは絶対必要。
その日の夜10時過ぎにメールで内定の連絡が来ました。
その時間にメールが来たことに驚きつつ、次の日までに添付の書類4枚記入して提出して下さいとの事でしたが、仕事内容が事前の求人情報とズレがあり、辞退しました。
【応募3】
Linkedinで見つけた求人に応募しました。
Linkedinは語学学校の先生やマレーシアに住む外国人の友達から教えてもらった求人サイトです。
日本人だけではなくその他の言語も含まれるので、「Japanese」や「Japanese native」等の単語を追加して検索しました。
どうやらマレーシアは代理人を通して応募するのが主流らしく、人材紹介エージェントを通じて企業の担当者とやりとりします。
すぐにエージェントから連絡が来て、必要書類を提出。翌日電話面接となりました。
後から気づいたことですが、日系以外のエージェントを通すと、当日や翌日にすぐ面接となりスピーディーに進みます。
時間通りにスカイプでかかってきて面接が始まりました。
マレーシア人女性の面接官でとても話しやすく、今年一番饒舌に話した気がします。
約20分で面接は終了し、すぐエージェントから内々定の電話がきました。
非常に印象が良かったそうです。
決め手はきっとアレだと思いました。マレーシアべた褒め。
内々定が出て一月半経ち、全く進展がない状況でエージェントに探りを入れてもらうと、応募したBPO企業が予定していたプロジェクトの契約に失敗し、私がつくはずだったポジションが白紙になったとのこと。
ただ内々定取消ではなく保留の状態で、入社日は未だ未定。
プロジェクト立ち上げメンバー候補だったことは知っていましたが、マレーシア企業のプロジェクトの進み具合を知っている今なら絶対に応募しない求人でした。
仕方がないので、就活を始めからやり直すことになりました。
【応募4】
Linkedinとは別の求人サイトJobstreetで応募した会社のエージェントから登録直後電話がかかってきました。
そのまま電話面談となり、応募の理由や経験、なぜマレーシアで働きたいのか、希望の給料等一般的な質問を英語でされ、この数時間後電話する時間があるか聞かれました。
マレーシア人のエージェント相手だと、本当に迅速に進みます。
その日のうちにエージェントから必要書類の提出を求められ、提出後応募企業から直接メールが来ました。
ここからはエージェントはWhatsappでのサポートにまわり、企業との直接やり取りになりました。
エージェントは一般的に面接で聞かれる内容や、テスト内容を事前に教えてくれるなどのサポートをしてくれました。
1次面接はマレーシア人の女性面接官でした。日本ーマレーシア間の面接なので、全て電話面接になりました。ビデオ通話の場合もありますが、応募した企業は全て電話通話のみでした。
エージェントとの面談で聞かれたような一般的な内容や実務にそった質問をされ、約40分の面接はスムーズに進み、2次面接に進むことが決まりました。
2次面接は同日の夕方、15分待っても電話がかかってこないので、1次面接の女性に連絡すると、しばらくして時間変更の連絡が来ました。マレーシアあるあるです。
日にちの変更を提案したが、時間を変更したいとのこと。
こういう時、一切こっちの都合を考えないのはマレーシアスタイルです。
予定時間、電話はかかってきません。
再び1次面接の女性にすぐに連絡しました。
担当者に確認してきますと連絡が・・・
待つこと40分、ようやく面接開始となりました。
2次面接はインド系マネージャーで、1次面接の質問内容とは全く異なり、どうやら質問リスト見ながらチェックを入れてる様子でした。より実務に沿った内容で、主に自分の意見を話す感じです。
突如面接途中で急用とのことで一時中断。
数分後に面接再開。
一日このマネージャーに振り回されていますが、応募者の手前、文句を言うことが出来ません。
しかし、給料については希望通りに交渉することが出来ました。
ようやく45分の面接が終了しました。
待機時間だけで1時間以上かかりました。
1時間後、内定のメールが来ました。
メールで必要書類をその日のうちに提出してこの日は終了です。
求人サイトで応募してから1日で内定まで決まりました。
決まる時はものすごいスピードで決まるものです。
主に聞かれる面接内容
マレーシアにいても日本にいても、基本的に電話or Skype or Google hangoutでのオンライン面接でした。(コロナ前)
音声のみで英語面接になるのでマイク付きイヤホンは絶対に使う方が良いです。
聞き取りやすいし、相手にとってもマイクありの方が聞き取りやすいようです。
最終面接になるにつれ、より実務にそった質問内容になると思いますが、そこに行くまでによく聞かれる質問がコチラ。
- 自己紹介
- 自分の強み、弱み
- 過去の企業での実務経験
- なぜマレーシアか
過去の実務経験が応募企業と全く異なる経験なしの仕事でしたが、そこに触れられることはなかったです。
むしろ、100%質問されたのが「なぜマレーシアなのか」。
企業にとって外国人採用は、渡航費やビザ代を負担しており、マレーシアの風土に合わず早期退職されることは損失になるからだと思います。
実際、契約期間内での退職には渡航費用の返金を求める企業もあります。
そのため、マレーシアで働きたい理由をしっかり持っている方が採用にも有利になると思います。