管理人の住むN市は、通常よりやや弱いぐらいの台風だった、という感じでしたが、関東・東北などでは大きな被害もでています。お見舞い申し上げます。
そんな台風がやってくる直前の、金曜日の夜中にわざわざ観に出かけて行ったのが「空の青さを知る人よ」です。
「あの花」とか「ここさけ」という略称で呼ばれているアニメを製作したスタッフが集まって、秩父三部作?の第3弾として公開された劇場アニメです。オリジナル作品なので、特に予備知識なしで観て頂いて構いません。むしろ、何も聞かずに観た方が、素直に感じられるかな。
「泣いてねーし、雨だしィ」という強がりで生意気な女子高生あおいと、その姉あかね、あかねの元恋人・慎之介の物語です。
序盤でいきなり「13年前の高校生だったころの慎之介(しんの)」が登場します。SF的な設定があるわけではなく、そういう物語なのです。秩父では、死んだ女の子が幽霊となって現れたりするので、わりと地域的な現象かと思われます。いちおう本編中では、ヒロインが「生霊」というワード検索をするぐらいには気にしていますが、普通にしゃべってご飯も食べます。
脚本が、岡田麿里。最近では、「荒ぶる季節の乙女たちよ」などで気を吐いている、気鋭の脚本家です。吉田玲子と並んで、管理人が好きな脚本家のひとりです。「こち亀」が終了していることですごく時代が変わっていることを知らしめる会話のくだりが可笑しい。
31歳の慎之介と18歳のしんのが存在することで、高校生と30代のカップルが成立します。この中の、誰に感情移入して観るかによって、けっこう印象が変わる映画なのではないでしょうか。
管理人はすでに50代なので、すべてを俯瞰する神のような視点で観ていましたが、昔の自分から厳しいご意見をいただくと、神であってもたじろぎますね。そうです、自分の人生は、誰かとの比較ではなく、自分自身に恥じることなく生きることが大切なのだよと、あらためて教えられます。生意気な高校生にね。
10代と30代と、それ以外の世代の方に見ていただきたい映画です。
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