原作は全5巻で完結しています。劇場アニメにするために、2時間の尺に収める関係で、物語をヒロインである「琉花」にフォーカスしています。
五十嵐大介さんの独特の描線を、作画監督の小西賢一さんが、ド根性でばっちり動かしています。背景美術も素晴らしいので、作画マニアは必見です。多分2019年現在、世界最高峰です。
どういうお話かは、自分で見て感じてください。この作品の基本的な姿勢は「言語化できないものを映像で見せる」というものです。「考えるな、感じろ」と、ある人が語ったように、自分で見て聞いて感じてくれればそれで良いと思います。謎が提示されて、仕掛けが明かされて、伏線が回収されて、というような、分かりやすい物語を期待すると、ちょっと違うと感じるかもしれない。
世界には人間が言葉で語ることがかなわないものが、まだまだあるのですよ。
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