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2024年10月25日

580.笑顔の錬金術師

笑顔の錬金術師-2024_07_21-16-48-32.png

 おはようございます。あるへです。
 本日はこちら「The Smile Alchemist」のレビューです。

 販売はKemcoですが開発が別のスタジオなので、外注作品ってことでいいのかな。クレジット見るとたぶん制作の主要メンバーは二人きり。めちゃくちゃ面白い作品だったので、これはすごいですね。

 モンスターは存在するけどお話には関わってこず、従って戦闘のない珍しいKemco作品。しかしタイトルからわかるとおりアトリエ系のゲームで、今までのKemco作品の中で例を出すなら、パティアと云々や砂の国の云々と同じプレイルーチンを持っています。採集して、作って、売って、また採って、の繰り返しですね。クリックゲーやアイドルゲーに似たカタルシスがあって、やればやるほど数字の力でごりごりできるようになるので、気が付いたら数時間黙々と作業していたってことがザラでした。
 そしてそのルーチンの中にテキストアドベンチャー形式でストーリーが組み込まれており、これがまた良いお話なんですよね。

 錬金術がただの便利ツールではなく、基本的に非常に明るい世界観なんですけど、錬金術という言葉が持つ暗く湿り気のあるテーマ(まぁ、某有名漫画の影響ですけど)も入っていて、終盤は結構胸が締め付けられました。
 そして、本編進行の面白さだけでなく、キャラは個性的で魅力的だし、それぞれにしっかりとしたバックボーンがあり、さらには今までの伏線を繋ぎ合わせてのどんでん返しなど、お話のクオリティはすごく高いと思いました。
(別にネガキャンじゃないですけど、あれやこれや伏線が繋がって、実はあのキャラとこのキャラには関係があった!とか気づくと一気に面白みが増してアドレナリン出ると同時に、バラバラだったあれもこれも結局は全部ここに集まってて、なんか世界が狭いな、狭くなったな、自分が想像してたこの世界が小さくなったなって感じることありません? 良いとか悪いとかではないんですけど)

 採集、錬金、売却と三つのコンテンツを回しながらお話を進め、クリア後もひたすら回しながらやりこみや実績を目指すことになるんですが、この中で採集コンテンツが異常に時間かかるのが難点といえば難点ですかね。他二つに対してスティック操作やテキスト送りなど、複数の操作が必要になり、ボタン一発で複数回こなせない作りなのがその原因なのですが、これ削除しちゃうと味気なくもなるしねぇ、まぁまぁまぁ。指が痛くなるし、またAボタンが壊れないか心配になった(笑)

 他気になった点は二つ。
 日本語の使い方は完璧なのに、惜しい。「足が早い」とか慣用句の使い方もばっちりなのに、なぜ「足元をすくわれる」って言っちゃうんだよぉ。正しくは「足をすくわれる」です。まぁ、国民の9割が間違えて使ってればそれが正しい使い方になっちゃうのが我が国ですし? その用例で辞書にも載ってそうではある。ちなみに「誤用・足元をすくわれる」はKemcoゲー最頻出用語です。これマメな。
 もう一つは、本来、リアルな錬金術というものに死者蘇生や人造生命は禁忌というわけではないんだろうけども、あまりにも某錬金術漫画が有名なため、個人的にはこのタブーに触れたと思われるシーンが気になってしまいました。

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