2024年09月13日
574.白銀ノルニール
おはようございます。あるへです。
本日はこちら「Silver Nornir」のレビューです。
いやー……。一個前の記事、大手ゲーム企業が自社ブランドを活用し、職人気質を見せた大作をプレイした直後でしたからね、こいつを起動するのが怖かったです。ストアのスクショ見てもわかるくらい、こいつwindows98か?ってくらい古いじゃないですか。
さて、半年以上(記事書いてる現在は6月末)も続けてきたKemco修行も本格的に嫌気が差してきた今日この頃です。
…
……
………。
(`・ω・´)よし!
本作はWorld Wide Softwareという会社が開発しており、販売がKemcoとなります。WWSというと、Xboxではイクストナ戦記に続く二本目の作品となります。
今回はSRPGではなく、(たぶんもっと古い時期に制作された)本格的なJRPGです。ゲームエクスペリエンスがいつものKemcoゲーと非常に似ていたので、さくさく快適に遊ぶことが出来ました。
というかサクサクすぎ。
サクサクを通り越してストーリーは怒涛の展開でした。
オープニングからかっ飛ばしてきて、世界観やキャラの関係性もよくわからないまま、さて物語が始まるぞと思いきや主人公そっちのけで仲間キャラのみでパーティーを組み冒険が始まります。その経緯もすっ飛ばし過ぎてなかなか飲み込みづらい。
短いマップを抜ければ腰を落ち着ける暇もなくあれよあれよとキャラが増えていき、がんがん視点が変わっていきました。
30分もしないうちに仲間がわらわらと集まってきて冒険することになりました。
とんでもない怒涛のプロローグだったな、ようやくじっくり冒険できるのかと思いきや、いっさい後ろを振り返ることなく(サブクエ等なくメインシナリオを追うのみ。一度使ったダンジョンには二度と戻らない)プロローグだからこそだと思っていた速度であらゆる展開が進み続け、朝が来る頃には実績コンプしてましたとさ。
ちょっと盛ったけどさ。
実績は全てストーリー実績で、ひとつ更新されるたびに一つポコンされます。実績コンプしたのがゲーム内時間で7時間ほどでした。その後もエンドコンテンツを攻略し、ちゃんと遊びきったと思ったのが8時間半くらいです。
いままでKemcoゲー遊んできてボリュームというか攻略時間早くね?と思ったゲームはいくつかありましたが、たいていは二日に分けてプレイしてたりして、一晩でコンプしてしまったのは初めてかもしれない。
プレイ後数時間ほどで「これもしかして今晩中にいけるんじゃ?」という予感が走り、そしてその通り完走できてしまったのはなんか逆に気持ち良かったです。
本作のストア情報を見て純粋に面白そうと思って購入した奇特な人に対してはとんでもないボリュームの薄さに同情を禁じえませんが、私にとってはご褒美ですわ。
攻略が早くなる理由はいくつかあって、まずはそのストーリー速度。なんといったら良いのか、特に何かあるわけではないのですが、それなりのお話をそれなりの伏線を交えてそれなりの深みで進行しているにも関わらず、妙に早い。無駄がない、と言えるのかな。
別に面白くなかったわけではなかったですよ。イラストの絵柄やゲームのドットの感じを見ても、非常に昭和から平成初期のような時代を感じさせる作風で、狙って作ったというよりはやっぱりこういう空気感の中で作られたのかなって印象。
異常に早い歩き速度でかつマス目の関係なのか妙に"すべる"んですよね。スティックをちょんちょんと優しく触ってやってもなかなか宝箱の隣に立てないの(笑)
古臭いキャラ付け、セリフ回し、ストーリー、手垢が付きすぎて今どき誰も触らないようなこんなゲームの雰囲気が、ゲームの見た目や、カクツキやキャラ移動のもたつきなんかと相まって程よくレトロ感を感じられ、むしろ懐かしいとまで思えてしまったので、全然悪くなかったですね。もちろん人には勧めませんけど。
ゲーム内課金ポイントが非常に稼ぎやすいので、便利アイテムやドーピングアイテムがあっという間に揃ってしまうのも理由の一つ。
戦闘評価でもらえるポイント量が変わり、毎戦闘ほぼ得られる上、アイテムの価格も非常に安いのであっという間にチートキャラが出来上がります。
ただ、いつものKemcoゲーのように一度パーティーが固まったら以降固定というわけにはいかず、最後まで操作キャラや戦闘参加キャラが入れ替わり立ち代わりになるのは注意です。今作は仲間キャラが多いので必要な措置だと思うし、だったとしてもやっぱり便利アイテムの力ですぐに準備できるので特に問題はありませんでした。
総じてクソゲーには違いないんですけど、戦闘中仲間キャラが全員ボイス付きで喋ったり(掛け声的な)、ストーリーも展開が早すぎてプレイヤー置いてけぼりとは言いつつも、伏線も世界観もしっかりしているので、もう少し内容を煮詰め、時間をかけて演出できていたならば、ちゃんと良いものになっていたんじゃないかと思わせる力があり、なかなか惜しい作品だったんですよね。
下から上に流れてくテロップだって早すぎておじさん読みきれないよ(汗)