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2024年08月03日

 1181 半ボケ

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皆さん、ハートアイランドご存知ですか。
沖縄本島から南へ450キロ。
周囲12キロという、ものの見事にハート型をした、小さな島がある。
黒島で、別名はハートアイランドと呼ばれている。
この島に年齢は80歳を越した、いまだに独身の一人の爺ジーが居る。
頭は完璧にツルツル、ツルッ禿げだがその分あごヒゲはもじゃもじゃ。
目は人一倍小さい。遠くから見ると、どう見ても顔が上下逆回転だ。
いつも短パンにランニング姿で、腹がポッコリと出ている。
年のせいか、半分ボケが入っている。
足腰は意外と丈夫で何時も自転車を乗り回し、昼間から島中を徘徊している。
見晴らしのいい、休憩所などで観光客がいると誰かれ構わず、「何処から来たね〜」と声をかけ回る。
爺ジーは若い頃、20年程大阪で仕事をし自分の生まれ育ったこの島へ、ふらりと単身戻って来た。
観光客が名古屋から来たというと、私は20年間名古屋で住んでいたといい。適当に話を合わせる。
別な観光客が、仙台から来たといえば自分は20年間、仙台に住んでいた事がある、と良い加減だ。
毎日が徘徊と、想像の世界である。
顎鬚は見事、そして笑顔が子供のように愛らしき、いつもニコニコしている。
観光客は、半分ボケているとは誰も思わない。
最近島に、外人観光客が増えてきたが、育造爺ジイーは果敢に挑戦する。
「何処から来たね〜」と聞き「スイスから来た」というと、私は20年間スイスで生活していたと始まる。
エッフェル塔の眺めは、素晴らしい。上ったことあるかい。
ゼラシックパークという公園では、昼間からよくも、若者がチュウチュウ、キスをして恥ずかしくないのかね。
・・・・???
話は全く通じない。
また別の外人を見つけ、何処から来たね〜、と始まる。
イギリスから来たというと、私は20年間イギリスに住んでいた事があると始まる。
セーヌ川の高台の高級住宅街、知ってるかと得意になって話をする・・・・???
話は全く通じない。
とうとう育造爺ジイーは外人と話をする事を止めた。
その点を聞くと「あいつら、バカだよ」
こんな小さな島へ流れ着くような外人は、学校なんぞ出ていない無学文盲だ。
育造爺ジイーは、芯から怒り出す。
今日も育造爺ジイーは自転車で徘徊をはじめる。

 1179 地獄耳

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パーティーから数日後、港で会ったので声をかけた。
先日、群馬からお父さんが来たんだって、と聞くと。
え! ええ!!、誰から!、誰から聞いたの、私お父さんが島に来た事誰にも言ってないのに、とびっくりしていた。
おじさん、地獄耳だから何でも知ってるよ、というと観念したのか、皆さん島の良い人に出会えた事、一生忘れないよと、笑顔で答えていた。
真美ちゃんのお父さん、本当に心配で仕事を休んで、高い飛行機代出して、様子を見に来たんだぞ。
もっとお父さんに、甘えた方がいいよ、というと、ニ週間後に島を離れるけど島の事、一生忘れないから、と明るい笑顔だった。
群馬へ帰ったら、お見合いをし、いい人見付けな、というとコックリうなずき、私必ずいい人見付けて、もう一度島へ来るからと自信に溢れた少女の笑顔が返ってきた。
この島は、見事なハートの形をしている。何故かこの島に滞在すると、心が落ち着き癒されるという。
真っ赤に燃えた真美のハート、きっといい人が見つかるであろう。
南の島の夜、雲一つない晴天、まれに見る星空の美しい夜の出来事。
民宿の庭で、観光客14、5人と輪になって酒を飲んでいると、年の頃30歳を越したばかりと思われる女性の二人連れがいた。
綺麗な星空を海岸で見て来る、と二人は出かけた。
しばらくして、綺麗な星空が見れてよかったと帰ってきた。
流れ星見えた、と聞くと、すごい大きな流れ星が何個も見えた、との事だ。
年頃の女性なので、さぞかし流れ星にロマンチックな想いを寄せたのでは、と尋ねると「勿論、お願い事したわよ」
何をお願いしたのと聞くと、勿論お金よ、と即座に言ってのけ、隣の子もうなずいていた。
「おじさん知らないの、流れ星に、金、金を5回連発出来ると、金持ちになれるのよ」・・・・
今の若者の考え方には、夢もロマンもへったくれもないか。
しばらく飲んでいたが、また今度は、別の方向で星を見に行くという。
姉御役と思われる一人が、どうも自信がない。
こんどこそ間違いなく、金、金を5連発してやると、立ち上がって行った。
こら! この若さで、まだまだ人生を開き直る事ないだろ、といったがどうも耳に入らないようだ。
スレた様子からみて、この二人の女性は、再度星を見に行くと言って、周りの男の子が一緒に追いて来るのではないかと、誘いをかけしているように見えたが、男は誰一人として追いて行かなかった。
男どもよ! 間違ってもこのような女性に捕まるな。
まかり間違って捕まると、なんで私が貧乏な人生を続けなければならないんだ、と言い続けられる。
結婚しない女性が増えているというが、原因の根本は結婚に対する金の比重が、以前とは格段に違うようだ。
このような世代に生まれなくて幸せだった・・

 1178 ファッションモデル?

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島に昼間は軽食、夜は飲み屋になる小さな店がある。
ヘルパーとして23歳の娘と27歳の真美ちゃんが、昼夜交代で働いている。
真美ちゃんは、ひかるの娘と同じ名前なので、何時も呼び捨てにしかわいがっている。
真美も、ひかるの事を父親の如く親しくしてくれている。
夕方7時頃、店に行くと島の牧場をやっている青年達が、5人ほど集まっていた。
隅っこの二人掛けのテーブルに座ると、青年達が手招きをするので同席すると、何とテーブルには寿司と焼き鳥、串焼きが所狭しと豪勢に並べられている。
この島にはない料理で、石垣島より取り寄せたばかりだという。
何か祝い事でもあるのかと聞くと、真美ちゃんの27歳の誕生祝だとの事。
しばらくして、真美を席に座らせると、電気が切られ真っ暗闇。
入り口から、若者がタンタータタン、タンタータタンと、出来立てのケーキだといって入ってきた。
ろうそくがともされ、バースデーの歌が流れ、真美ちゃんが蝋燭の火を消すとあかりが点けられ、拍手喝采。
そしてケーキカットの合図に、大きなスプーンが真美に渡された。
何と気がつかなかったが、目の前にあるのは、ケーキではなく、実は豆腐だったのである。
島に、ケーキがないので出来立ての豆腐が、ケーキに早変わり。
よく見ると、豆腐の横には、波形のポテトチップスが刺さって、デコレーションされている。
立派なケーキに見えるのである。
そして真美ちゃんは、ポテトチップスにスプーンで豆腐を乗せ、まず口へ運び、ありがとうと、みんなにお礼をし、そして次から次と、ポテトチップスに、豆腐を乗せ、みんなに配った。
初めてではあったが、びっくりするような珍、新味だ。
醤油は使わず、ポテトチップスの塩気と、その上に乗った豆腐をほおばる。
これ程の珍味があるのかと思われる、見事なケーキ。
島の若者達のアイディア、感性には驚かされた。
真美ちゃんがこの島へ流れ着いたのは、一年前であった。
スタイル、プロポーションは抜群で、目鼻だちもはっきりしており、ファッションモデルとしても通用する、均整のとれた容姿である。
しかし来た当時、どうみても暗いイメージで、いわくありげというか、幽霊が背中にハビリついているのではないか、今にも岩から飛び降り自殺をしそうな暗さを持っていた。
それが一年経った今は、これ程変身出来るかと思われるくらいの明るさが戻ってきた。
誕生パーティーでも、同年代の島の独身男性が言い寄って来ても「私はあんたとなんか絶対結婚しないから、あっちへ行け」と脳天からの高笑い、明るく、軽く、相手に不快感を与えずに、あしらう。
誰もがびっくりするような変身ぶりである。

 1179 地獄耳





パーティーから数日後、港で会ったので声をかけた。
先日、群馬からお父さんが来たんだって、と聞くと。
え! ええ!!、誰から!、誰から聞いたの、私お父さんが島に来た事誰にも言ってないのに、とびっくりしていた。
おじさん、地獄耳だから何でも知ってるよ、というと観念したのか、皆さん島の良い人に出会えた事、一生忘れないよと、笑顔で答えていた。
真美ちゃんのお父さん、本当に心配で仕事を休んで、高い飛行機代出して、様子を見に来たんだぞ。
もっとお父さんに、甘えた方がいいよ、というと、ニ週間後に島を離れるけど島の事、一生忘れないから、と明るい笑顔だった。
群馬へ帰ったら、お見合いをし、いい人見付けな、というとコックリうなずき、私必ずいい人見付けて、もう一度島へ来るからと自信に溢れた少女の笑顔が返ってきた。
この島は、見事なハートの形をしている。何故かこの島に滞在すると、心が落ち着き癒されるという。
真っ赤に燃えた真美のハート、きっといい人が見つかるであろう。
南の島の夜、雲一つない晴天、まれに見る星空の美しい夜の出来事。
民宿の庭で、観光客14、5人と輪になって酒を飲んでいると、年の頃30歳を越したばかりと思われる女性の二人連れがいた。
綺麗な星空を海岸で見て来る、と二人は出かけた。
しばらくして、綺麗な星空が見れてよかったと帰ってきた。
流れ星見えた、と聞くと、すごい大きな流れ星が何個も見えた、との事だ。
年頃の女性なので、さぞかし流れ星にロマンチックな想いを寄せたのでは、と尋ねると「勿論、お願い事したわよ」
何をお願いしたのと聞くと、勿論お金よ、と即座に言ってのけ、隣の子もうなずいていた。
「おじさん知らないの、流れ星に、金、金を5回連発出来ると、金持ちになれるのよ」・・・・
今の若者の考え方には、夢もロマンもへったくれもないか。
しばらく飲んでいたが、また今度は、別の方向で星を見に行くという。
姉御役と思われる一人が、どうも自信がない。
こんどこそ間違いなく、金、金を5連発してやると、立ち上がって行った。
こら! この若さで、まだまだ人生を開き直る事ないだろ、といったがどうも耳に入らないようだ。
スレた様子からみて、この二人の女性は、再度星を見に行くと言って、周りの男の子が一緒に追いて来るのではないかと、誘いをかけしているように見えたが、男は誰一人として追いて行かなかった。
男どもよ! 間違ってもこのような女性に捕まるな。
まかり間違って捕まると、なんで私が貧乏な人生を続けなければならないんだ、と言い続けられる。
結婚しない女性が増えているというが、原因の根本は結婚に対する金の比重が、以前とは格段に違うようだ。
このような世代に生まれなくて幸せだった・・

 1178 ファッションモデル?





島に昼間は軽食、夜は飲み屋になる小さな店がある。
ヘルパーとして23歳の娘と27歳の真美ちゃんが、昼夜交代で働いている。
真美ちゃんは、ひかるの娘と同じ名前なので、何時も呼び捨てにしかわいがっている。
真美も、ひかるの事を父親の如く親しくしてくれている。
夕方7時頃、店に行くと島の牧場をやっている青年達が、5人ほど集まっていた。
隅っこの二人掛けのテーブルに座ると、青年達が手招きをするので同席すると、何とテーブルには寿司と焼き鳥、串焼きが所狭しと豪勢に並べられている。
この島にはない料理で、石垣島より取り寄せたばかりだという。
何か祝い事でもあるのかと聞くと、真美ちゃんの27歳の誕生祝だとの事。
しばらくして、真美を席に座らせると、電気が切られ真っ暗闇。
入り口から、若者がタンタータタン、タンタータタンと、出来立てのケーキだといって入ってきた。
ろうそくがともされ、バースデーの歌が流れ、真美ちゃんが蝋燭の火を消すとあかりが点けられ、拍手喝采。
そしてケーキカットの合図に、大きなスプーンが真美に渡された。
何と気がつかなかったが、目の前にあるのは、ケーキではなく、実は豆腐だったのである。
島に、ケーキがないので出来立ての豆腐が、ケーキに早変わり。
よく見ると、豆腐の横には、波形のポテトチップスが刺さって、デコレーションされている。
立派なケーキに見えるのである。
そして真美ちゃんは、ポテトチップスにスプーンで豆腐を乗せ、まず口へ運び、ありがとうと、みんなにお礼をし、そして次から次と、ポテトチップスに、豆腐を乗せ、みんなに配った。
初めてではあったが、びっくりするような珍、新味だ。
醤油は使わず、ポテトチップスの塩気と、その上に乗った豆腐をほおばる。
これ程の珍味があるのかと思われる、見事なケーキ。
島の若者達のアイディア、感性には驚かされた。
真美ちゃんがこの島へ流れ着いたのは、一年前であった。
スタイル、プロポーションは抜群で、目鼻だちもはっきりしており、ファッションモデルとしても通用する、均整のとれた容姿である。
しかし来た当時、どうみても暗いイメージで、いわくありげというか、幽霊が背中にハビリついているのではないか、今にも岩から飛び降り自殺をしそうな暗さを持っていた。
それが一年経った今は、これ程変身出来るかと思われるくらいの明るさが戻ってきた。
誕生パーティーでも、同年代の島の独身男性が言い寄って来ても「私はあんたとなんか絶対結婚しないから、あっちへ行け」と脳天からの高笑い、明るく、軽く、相手に不快感を与えずに、あしらう。
誰もがびっくりするような変身ぶりである。

2024年08月02日

 1177 天空橋





まったく使われていないが、滑走路を思わせる訳の分からない、とてつもない長い桟橋がこの黒島には残っている。
周囲12キロ、海抜12メータ、平べったい島の規模からすると、昔の人のやる事は分からない。
昔の出来事、車や重機も無く、すべて人力。超大型台風となると、風は勿論半端でない波が打ち寄せるが、それにも耐え残っている。
島の古代人のエネルギーはエジプトのピラミットに負けないぞー
橋の先端で夜中、日本の南端、ハートの島、天の川を眺め彦星、織り姫に思いを走せ流れ星に願いをかける・・
最高のデートスポットではないだろうか・・
ちなみに作曲家が見ていれば、この場所は明け方、干潮時、波の音も無く虫の音も無い。
勿論車やエアコン風の音等無く、完璧な無音状態が体験出来る場所でもある。
ギターを抱え訪れる大者アーティストがいるが島の人は知らないようだ。
源一じいさんは、夫婦で20頭程の牛を飼っている。
夏休みに高校生の孫を、島へ呼び寄せる事を一番の楽しみに、セリで牛が売れると少しずつ貯金をし、指折り数え待っているのだ。
昨年、じいさんは思いきって牛舎をトタン屋根で組み上げた。
完成した矢先、9月に30年ぶりと言われる超大型台風が島を直撃。
じいさんが組み上げたトタン屋根は、みごと飛んでしまった。
がっかりしたが気をとり直し、飛んでしまったトタン板をリヤカーを引っ張り、拾い集め、木のハンマーで叩き直し、再度組み上げたのである。
道なき原野をリヤカーで回り、トタンを集め作り上げた牛舎に、みんなが拍手喝采だ。
ところが一年経った今年9月、また昨年に続き、超大型台風が島を直撃。
源一じいさんの作り上げたトタン屋根は、あっけなく吹き飛ばされてしまった。
じいさんは諦めない。再度リヤカーを引っ張り、トタン板を集め、また木のハンマーで叩く。
80歳の年寄りが一人で屋根に上り、ロープでトタンを釣り上げ組上げていく。
その執念には周りもびっくりした。
ところが、ところがである。
やっと組み上げた突端、10月6日にまたまた超大型台風が島を襲ったのである。
当然、あっという間にまたトタン屋根は吹き飛ばされてしまった。
80歳の高齢だ。
周りも声のかけようがない。
手助けを申し入れても、源一じいさんは、決して頭を縦に振らない。
3度ある事は、4度ない、とまたまたトタン板を拾い集めている。
もうトタン板は、屋根の役をなさない。
やめた方が良い、と言ってやりたいところだが、じいさんは意地なのかやり遂げる。
来年も台風は来るだろうに・・・
おばあちゃん、決して咎めるでないぞ。
きっと来年の夏休みには、孫が島へ来、おじいちゃんの肩を揉んでくれる事だろう。
それにしても80の年で屋根に上り、一人でトタンを引っ張り上げ組み立てていく。
牛飼い魂は、見上げたものである。
誰にも真似出来ない事だ。

 1175 豊年際





黒島には、かなり古くから伝わる、豊年際の、ハーリー競争がある。
ハーリー競争は、中国や沖縄本島、石垣島や周りでも行われているが、この黒島の場合、かなり違った行事である。
船を漕ぐ競争だけでなく、ウーニーと呼ばれる、走り手、その競争が、かなりメインの役割をする。
写真は、ウーニーの姿で、ふんどしの部分は、肝心なところをやっと覆いつくすばかりで、ケツの方は、ぐるぐる巻きに束ねる。
割れ目に食い込み、下半身がむき出しの状態だ。
勿論、上半身もごらんの通り軽装で、このウーニーに選ばれることは、走りが早く、非常に名誉な事である。
最大の人気者だ。
ウーニーは、強い脛の意味で、健脚という事。そこにも英語が相通じる方言が、見え隠れする。
ウーニーは、村長から杯をいただき、腰くらい迄の所に待っている船に、砂浜、浅瀬を走り、飛び乗る。
そして船をこぎ、沖合にある旗をとって、Uターンする。
帰りは船にスピードが付いている為、深さ胸元くらいの所で、ウーニーは飛び降り、両手で水をかきながら、浅瀬、砂浜、そして、村長の所へ来て、タッチする。早い方が勝ちだという訳だ。
そういう意味では、ただ陸上で走りが早いだけではない。
水中をうまく、走るテクニック、方法が重要である。
また舳先に、ピーゾーと呼ばれる、棒高跳びの竿に匹敵する、竹のさおを付いて、漕ぎ手と、トウージーと呼ばれる、かじ取りと連携する。
返しの場合、ウーニーが、船からとび降りる合図をかじ取りが出す。
舳先のピーゾーと、かじ取りが強引に船を方向転換しないと、ウーニーは、船の下敷になる。
そのタイミングが、危険極まりない状態だが、その為に、漕ぎ手に指示を出し、ピーゾーに指示を出す。
飛び降りる瞬間をウーニーへ指示するのが、トウージーと呼ばれる、かじ取りの重要な役目だ。
また、Uターンをする時、旗を船に取り込まなければ、失格である。
かなりスピードが出ている船で、旗を取れる状態で、Uターンさせる。
50センチでも離れれば、旗が取り込めない。
そこが、トウジーの1番重要な役目だ。
前回、トウージーとトウジ(妻)の話をしたが、その辺に繋がりがあるようだ。
このウーニーハーリーの方式は、他には無く、日本国内ではこの黒島にしかない。
中国のハーリーにもない、なんでこの島にしかないのだろうか?
この島は、かなり古くから他には影響されない、独自の文化があったのではないかと、推測する原点である。
昔から南の島に伝わる、このウーニー、トライアスロンの原点ではないだろうか。
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