2017年07月30日
米アマゾンと漫画家の争い
「ブラックジャックによろしく」の著者佐藤秀峰氏が、米アマゾンに高画質版の作品をキンドルで0円で配信されたことに怒りタイトルをタイトルを「ブラックジャックによろちんこ」に変更してアップした問題。子供のようなやり取りですが、中々に興味深い内容でしたのでブログで取り上げてみました。
「ブラックジャックによろしく」の権利者は佐藤秀峰氏が持っていますが、商用・非商用とも2次利用フリー化されてます。でもアマゾンのキンドルは自ら配信するため規約にKindleストアでの取扱いは、個別の許諾がない限り一切できないと明記されてます。
では、なぜアマゾンが0円配信に踏み切ったかというとAmazonの自費出版プログラムで「競合他社で安く販売している場合、Kindle版の価格もAmazonの判断で下げる」という「プライスマッチ」条項があるためこれに則り価格を著者の許可無く変更して配信したとの事。
つまりよそで0円で配信しているからうちでも0円で配信するよ。事前にそういった条項も設定しているから事前に許諾してるってことで改めて連絡せずに配信したよ。
う〜〜ん、さすが世界有数の企業アマゾン。強引なやり口ですね〜。佐藤氏はアマゾンと別件で訴訟を行っているためそれも含めての嫌がらせなんじゃないかと邪推してしまいます。
そもそも、「プライスマッチ」条項って独占禁止法違反に該当しないのかな?
調べてみるとマーケットプレイスでは一度公正取引委員会で指導が入っていました。
ざっと見ただけですが、マーケットプレイスで価格等の同等性条件が含まれているということで、今回のプライスマッチのようなことを出品者に強制していたとうかがえます。でいやなら売らせないよということですね。
今回は電子書籍ですが、まあ同じですよね。そもそも卸値は各業社毎に自由に設定できなければおかしいと考えます。でアマゾンは自由に設定していいけどうちは一番安い値段に設定させてもらいますねということ。
これを電子書籍でかなりのシェアを占めるアマゾンが、小さな自費出版者にプライスマッチを結ばせると、完全にその優位な立場からの恫喝となり、独占禁止法に該当すると思うんだけど。。。
今回の場合はちょっと趣旨が違いますが、逆にアマゾンのトンでも具合がわかります。さて話は戻ります。
■今回はよそで0円で配信しているものは佐藤氏が自ら配信していない。
■アマゾンに配信しているものは高精細で無料で配信しているものよりクオリティが高いこと。
これらを佐藤氏はツイッターで言ってますので、仮にアマゾン側がプライスマッチを主張しても解像度等が違うので、適用させるのは無理なんじゃないかと。
色々佐藤氏はネット上で話題になっていますが、著作権者が泣き寝入りせずに権利を主張するのは、業界の健全化に寄与していると思います。これが新人漫画化とかなら主張しても世間から見向きもされず一撃でつぶされます。
話題になることで少しでも著作権者にお金が入ると良いですね。まああんまり金の亡者になられても困りますが、最近取材とか下調べとかしない漫画が大量に増えているので、取材とかしないのかな〜と考えるとね。
私も以前はかなりの割合でキンドルで電子書籍を購入してましたが最近は分散してます。日本企業の電子書籍事業もがんばって欲しいものです。
漫画「ブラックジャックによろしく」のKindle版が、「ブラックジャックによろちんこ」に改名されている。Amazon.co.jpが同作を一方的に「0円」で配信したことへの対抗策として、作者の佐藤秀峰さんが名前を変更したという。改名を受けAmazonは同作の配信を停止。29日現在、ダウンロードできない状態になっている。
ITmedia
「ブラックジャックによろしく」の権利者は佐藤秀峰氏が持っていますが、商用・非商用とも2次利用フリー化されてます。でもアマゾンのキンドルは自ら配信するため規約にKindleストアでの取扱いは、個別の許諾がない限り一切できないと明記されてます。
では、なぜアマゾンが0円配信に踏み切ったかというとAmazonの自費出版プログラムで「競合他社で安く販売している場合、Kindle版の価格もAmazonの判断で下げる」という「プライスマッチ」条項があるためこれに則り価格を著者の許可無く変更して配信したとの事。
つまりよそで0円で配信しているからうちでも0円で配信するよ。事前にそういった条項も設定しているから事前に許諾してるってことで改めて連絡せずに配信したよ。
う〜〜ん、さすが世界有数の企業アマゾン。強引なやり口ですね〜。佐藤氏はアマゾンと別件で訴訟を行っているためそれも含めての嫌がらせなんじゃないかと邪推してしまいます。
そもそも、「プライスマッチ」条項って独占禁止法違反に該当しないのかな?
調べてみるとマーケットプレイスでは一度公正取引委員会で指導が入っていました。
(平成29年6月1日)アマゾンジャパン合同会社に対する独占禁止法違反被疑事件の処理について
Amazonマーケットプレイスに係る出品関連契約における価格等の同等性条件及び品揃えの同等性条件
(1) Amazonマーケットプレイスに商品を出品しようとする者は,平成28年4月30日以前においてはアマゾン・サービシズ・インターナショナル・インク(米国法人)との間で,同年5月1日以降においてはアマゾンジャパン合同会社との間で,出品関連契約を締結することにより,商品を販売するためにAmazonマーケットプレイスに商品を出品することができる。
(2) 全ての出品者には,出品関連契約の一つである「Amazonマーケットプレイス参加規約」に定められた条件が適用され,また,ほとんど全ての出品者は,出品関連契約の一つである「Amazonサービスビジネスソリューション契約」に定められた条件にあらかじめ同意する必要があり,これらの条件の中には,価格等の同等性条件が含まれている。
アマゾンジャパン合同会社からの申出
本件審査の過程において,アマゾンジャパン合同会社から公正取引委員会に対し,おおむね次の内容の自発的な措置を速やかに講じるとの申出がなされた。
[1] アマゾンジャパン合同会社は,当委員会による確認を経た上で速やかに,締結済みかつ有効な出品関連契約における価格等の同等性条件を削除し,又は当該契約における価格等の同等性条件及び品揃えの同等性条件に係る同社の権利を放棄して行使しないこととするとともに,今後,当該契約において価格等の同等性条件及び品揃えの同等性条件を定めないことを誓約し,これらの旨を出品者に周知する。
[2] アマゾンジャパン合同会社は,上記[1]の措置を講じた後に締結する出品関連契約において価格等の同等性条件及び品揃えの同等性条件を定めないことを誓約する。
公正取引委員会HPから引用 URL http://www.jftc.go.jp/houdou/pressrelease/h29/jun/170601.html
ざっと見ただけですが、マーケットプレイスで価格等の同等性条件が含まれているということで、今回のプライスマッチのようなことを出品者に強制していたとうかがえます。でいやなら売らせないよということですね。
今回は電子書籍ですが、まあ同じですよね。そもそも卸値は各業社毎に自由に設定できなければおかしいと考えます。でアマゾンは自由に設定していいけどうちは一番安い値段に設定させてもらいますねということ。
これを電子書籍でかなりのシェアを占めるアマゾンが、小さな自費出版者にプライスマッチを結ばせると、完全にその優位な立場からの恫喝となり、独占禁止法に該当すると思うんだけど。。。
今回の場合はちょっと趣旨が違いますが、逆にアマゾンのトンでも具合がわかります。さて話は戻ります。
■今回はよそで0円で配信しているものは佐藤氏が自ら配信していない。
■アマゾンに配信しているものは高精細で無料で配信しているものよりクオリティが高いこと。
これらを佐藤氏はツイッターで言ってますので、仮にアマゾン側がプライスマッチを主張しても解像度等が違うので、適用させるのは無理なんじゃないかと。
色々佐藤氏はネット上で話題になっていますが、著作権者が泣き寝入りせずに権利を主張するのは、業界の健全化に寄与していると思います。これが新人漫画化とかなら主張しても世間から見向きもされず一撃でつぶされます。
話題になることで少しでも著作権者にお金が入ると良いですね。まああんまり金の亡者になられても困りますが、最近取材とか下調べとかしない漫画が大量に増えているので、取材とかしないのかな〜と考えるとね。
私も以前はかなりの割合でキンドルで電子書籍を購入してましたが最近は分散してます。日本企業の電子書籍事業もがんばって欲しいものです。
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