アフィリエイト広告を利用しています

広告

posted by fanblog

2017年09月24日

『話す』 日本語の会話や作文からやさしい翻訳へ2

1 教案の作成方法

1.1 日本語の基礎会話

 「みんなの日本語1」と「みんなの日本語2」の教案は、概ね作業内容が同じである。無論、随時内容を動かしながら授業を進めるので、異なる点も出てくる。まず、学期毎に1週間のコマ数を確認してから、時間の配分を決める。ここでは、一課を4コマで終えるケース(2コマx2回、1コマは45分)を想定して、教案の例を説明していく。各課の文型については、補習用の資料を参考にしている。構文の解釈に基づいて、重要なポイントを説明していく。
 例えば、41課は、初歩的な敬語表現の勉強をする。まず、例文を使って発音の練習をする。ここでは、「あげます」、「もらいます」、「くれます」といった受け渡しの表現を勉強する。表現方式を示す際、それぞれ対応する敬語(「さしあげます(謙譲語)」、「いただきます(謙譲語)」、「くださいます(尊敬語)」)についても合わせて説明する。構文については、「動詞て形+さしあげます」、「動詞て形+いただきます」、「動詞て形+くださいます」というように分類して、それぞれテキストにある例文を示す。一回のクラス(45分x 2の場合)では、このパートは30分が目安である。
 次は会話の練習で、まず全員で音読をする。それから二人一組(ペアワーク)で音読の練習をする。学生の数にもよるが、このパートは25分が目安である。練習Aは、文型とその構文の確認である。ここは10分。練習Bについては、回答をすべて黒板に書く。この練習の内容を使って学期末に筆記テストを行うため、学生にも回答を書くように勧めている。ここは40分ぐらい。練習Cは、単語を入れ替えて会話文を作る練習なので、15分とする。各課の最後にある問題のパートは、聴解が25分、残りが30分から35分で進めていく。

花村嘉英著(2017)「日本語教育のためのプログラム−中国語話者向けの教授法から森鴎外のデータベースまで」より
この記事へのコメント
コメントを書く

お名前:

メールアドレス:


ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバックURL
https://fanblogs.jp/tb/6734482
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。

この記事へのトラックバック
ファン
検索
<< 2024年09月 >>
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30          
最新記事
写真ギャラリー
最新コメント
タグクラウド
カテゴリーアーカイブ
プロフィール
花村嘉英さんの画像
花村嘉英
花村嘉英(はなむら よしひさ) 1961年生まれ、立教大学大学院文学研究科博士後期課程(ドイツ語学専攻)在学中に渡独。 1989年からドイツ・チュービンゲン大学に留学し、同大大学院新文献学部博士課程でドイツ語学・言語学(意味論)を専攻。帰国後、技術文(ドイツ語、英語)の機械翻訳に従事する。 2009年より中国の大学で日本語を教える傍ら、比較言語学(ドイツ語、英語、中国語、日本語)、文体論、シナジー論、翻訳学の研究を進める。テーマは、データベースを作成するテキスト共生に基づいたマクロの文学分析である。 著書に「計算文学入門−Thomas Mannのイロニーはファジィ推論といえるのか?」(新風舎:出版証明書付)、「从认知语言学的角度浅析鲁迅作品−魯迅をシナジーで読む」(華東理工大学出版社)、「日本語教育のためのプログラム−中国語話者向けの教授法から森鴎外のデータベースまで(日语教育计划书−面向中国人的日语教学法与森鸥外小说的数据库应用)」南京東南大学出版社、「从认知语言学的角度浅析纳丁・戈迪默-ナディン・ゴーディマと意欲」華東理工大学出版社、「計算文学入門(改訂版)−シナジーのメタファーの原点を探る」(V2ソリューション)、「小説をシナジーで読む 魯迅から莫言へーシナジーのメタファーのために」(V2ソリューション)がある。 論文には「論理文法の基礎−主要部駆動句構造文法のドイツ語への適用」、「人文科学から見た技術文の翻訳技法」、「サピアの『言語』と魯迅の『阿Q正伝』−魯迅とカオス」などがある。 学術関連表彰 栄誉証書 文献学 南京農業大学(2017年)、大連外国語大学(2017年)
プロフィール
×

この広告は30日以上新しい記事の更新がないブログに表示されております。