2021年06月25日
三浦綾子の「道ありき」で寄与危険を考える2
2 三浦綾子の「道ありき」でクロス集計表を分析する
表2
N病院に入院して四カ月がたったが、依然としてわたしの熱はつづき、身体はやせていた。しかし、その熱の原因を知ることはできなかった。排尿の回数が多くなり、時には夜七、八回おきることがあった。医師に言うと、驚いたことに、尿のでない薬をくれるというのである。虚無あり結核1 虚無なし結核1
わたしは、医学にはしろうとである。しかし、尿の回数が多いと言えば、少なくとも検尿ぐらいはするだろうと思った。それがいきなり尿のでなくなる薬と聞いて、この病院にいてもラチがあかないと考えた。
虚無あり結核1 虚無なし結核2
熱がでると解熱剤、下痢をすると下痢止め、咳が出れば咳止め、というのは一番信頼できない医師のすることではないだろうか。何よりもその原因を調べた上で、適当な処置がなされなければならないはずだった。わたしが退院を考えたのは、このことだけではなかった。虚無あり結核1 虚無なし結核2
その頃、私の背中がちょっとでも動かすと辺に痛むのだ。院内の外科医に見てもらうと、「神経だ。若い娘のことは、よく背中が痛むことがある。いちいち気にとめる必要はない」と言った。しかし、動かすと痛いのだから、もしかしたらカリエスではないかと尋ねてみた。虚無あり結核1 虚無なし結核1
医師は怒った。「レントゲン写真にも変化がない。神経だ」再び叱られて、いたし方なくわたしは病室に帰ってきた。わたしは、療養生活七年目であった。もう、客観的に自分の病状をとらえることができるはずである。誰でも最初のうちは、病気のことがよくわからないから、いらぬ神経を使うが、少なくとも六年の経験というものは、それほど神経質にはさせないはずである。医師が何を言おうと、わたしは病状からしてカリエスだろうと見当をつけた。虚無あり結核1 虚無なし結核1
指数のため、既婚(正義)は、計画出産あり3なし2、既婚(不正)は、計画出産あり1なし4になる。
花村嘉英(2021)「三浦綾子の『道ありき』で寄与危険を考える」より
表2
N病院に入院して四カ月がたったが、依然としてわたしの熱はつづき、身体はやせていた。しかし、その熱の原因を知ることはできなかった。排尿の回数が多くなり、時には夜七、八回おきることがあった。医師に言うと、驚いたことに、尿のでない薬をくれるというのである。虚無あり結核1 虚無なし結核1
わたしは、医学にはしろうとである。しかし、尿の回数が多いと言えば、少なくとも検尿ぐらいはするだろうと思った。それがいきなり尿のでなくなる薬と聞いて、この病院にいてもラチがあかないと考えた。
虚無あり結核1 虚無なし結核2
熱がでると解熱剤、下痢をすると下痢止め、咳が出れば咳止め、というのは一番信頼できない医師のすることではないだろうか。何よりもその原因を調べた上で、適当な処置がなされなければならないはずだった。わたしが退院を考えたのは、このことだけではなかった。虚無あり結核1 虚無なし結核2
その頃、私の背中がちょっとでも動かすと辺に痛むのだ。院内の外科医に見てもらうと、「神経だ。若い娘のことは、よく背中が痛むことがある。いちいち気にとめる必要はない」と言った。しかし、動かすと痛いのだから、もしかしたらカリエスではないかと尋ねてみた。虚無あり結核1 虚無なし結核1
医師は怒った。「レントゲン写真にも変化がない。神経だ」再び叱られて、いたし方なくわたしは病室に帰ってきた。わたしは、療養生活七年目であった。もう、客観的に自分の病状をとらえることができるはずである。誰でも最初のうちは、病気のことがよくわからないから、いらぬ神経を使うが、少なくとも六年の経験というものは、それほど神経質にはさせないはずである。医師が何を言おうと、わたしは病状からしてカリエスだろうと見当をつけた。虚無あり結核1 虚無なし結核1
指数のため、既婚(正義)は、計画出産あり3なし2、既婚(不正)は、計画出産あり1なし4になる。
花村嘉英(2021)「三浦綾子の『道ありき』で寄与危険を考える」より
【このカテゴリーの最新記事】
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバックURL
https://fanblogs.jp/tb/10817212
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
この記事へのトラックバック