2018年10月19日
潮の満ち引きが関係?満月・新月は大潮で出産ピーク?
妊娠週数が進むにつれて、いつ陣痛が来るのか毎日ドキドキしますよね。出産予定日はあくまでも予定日なので、いつ陣痛がきて、いつ分娩が始まるかはわかりません。でも「新月や満月の日に出産する人が多い」という噂を聞いたことはありませんか?そこで月の満ち欠けや潮の満ち引きが出産に影響するかどうかをご説明します。
満月・新月と潮の関係は?
新月から満月までの月の満ち欠けは、およそ29.5日周期で繰り返されています。新月とは、月が太陽と同じ方向にある状態で、太陽の影になっているため月が肉眼で見えません。一方、満月とは月が太陽とは逆の方向にある状態です。だから月そのものが丸くはっきりと見えるのですね。
新月や満月のときは、太陽と月の引力と、地球が回る遠心力を合わせた「起潮力」が最大になることから、潮の満ち引きの差が一番大きくなります(※1)。この時期を「大潮(おおしお)」といいます。
満月や新月は女性の体に影響があるの?
それでは、月の満ち欠けと女性の体には何か関連があるのでしょうか?
月の満ち欠けは前述したように約29日周期です。そして女性の生理周期の正常範囲は25〜38日ですが、平均的には28日前後といわれています(※2)。つまり、お互いがかなり近いサイクルを持っているので、月と女性の体には、何か関係があるのではないかと思いますよね。
新月から満月へと移行している時期は、体が栄養分を吸収して太りやすいため、ダイエットには不向きな時期、満月から新月へと移行している時期は、体の不要物が排出されやすいため、ダイエットに向いている時期という考えもあります。
これは、生理周期の「黄体期(排卵後から生理開始まで)」に太りやすく、「卵胞期(生理開始から排卵前まで)」にやせやすい、という体のリズムとよく似ています。
ただし、月の満ち欠けが体に与える影響について、科学的な根拠はないので、気にしすぎないことも大切です。
新月や満月、大潮の日は出産しやすいって本当?
月が人間の体に及ぼす影響を考えるうえで、科学的なアプローチとして最もよく知られるのは、アメリカの精神科医アーノルド・L・リーバー博士による研究でしょう。
リーバー博士は、「人間の体内でも潮の満ち引きのような作用が働いているのではないか」と考えており、彼の著書『月の魔力』には、「満月や新月の時期はそれ以外の時期に比べて約10%出生率が上がった」という記述もあります。
統計的に有意なデータに基づいた研究報告ではなく、科学的な根拠を示しているものではありませんが、日本の産婦人科や助産院で「満月や新月の日に出産が重なりやすい」という話を聞いたことがある人もいるようです。
なぜ満月や新月、大潮が出産と関係するの?
科学的には証明されていないことですが、一説には、人間の体内にある水分が月の満ち欠けに影響を受けているのではないかと考えられています。
人間の体内にある水分は体全体の約8割を占めていますが、妊婦さんにおいては子宮内に羊水を抱えています。体の水分量が多いことで、月の満ち欠けや引力などの影響を受けやすく、新月や満月、また大潮の日に陣痛が始まり、出産するのではないか、という説があります。
ただし、科学的・医学的な根拠があるわけではないので、あくまでも神秘的なジンクスの一つとして楽しむくらいがちょうどいいかもしれません。
満月や新月以外で、出産の多い時期はあるの?
満月や新月の時期以外には出産数が減るのかというと、そうはっきりとしたデータが出ているわけではありません。実際、臨月の妊婦さんすべてが満月や新月の日近くになると陣痛が来て出産につながるわけではありません。
また、満月や新月近くの大潮のとき以外にも、陣痛や出産が多いとされる時期がいくつかあります。
たとえば「台風や嵐の日は陣痛や出産が起きやすい」という噂を聞いたことがある人もいるかもしれません。これにも医学的根拠はありませんが、低気圧が自律神経に影響を与えることで、陣痛にも影響を及ぼすのではないか、という考えもあります。
満月・新月にしろ、台風や嵐にしろ、ほかの日よりも記憶に残りやすいことも、「陣痛・出産が多い」と語り継がれる理由かもしれませんね。
満月や新月ではなくても、出産という神秘的な体験を楽しんで
妊婦さんも赤ちゃんも、出産の準備がほぼ整った臨月という時期は、いつ陣痛が始まってもおかしくない状態です。そのため、満月や新月を過剰に意識する必要はないでしょう。「もしかしたら関係あるのかも…」というくらいの軽い気持ちで、月の満ち欠けカレンダーをチェックしたり、夜空を眺めたりするのもいいかもしれません。
出産は、本当に神秘的なことだらけです。我が子がどんなタイミングで生まれてくるのか楽しみにしながら、出産までの日々をゆったりと過ごしてくださいね。
※1 メジカルビュー社『プリンシプル 産科婦人科学1 婦人科編』p.240
※2 メジカルビュー社『プリンシプル 産科婦人科学1 婦人科編』p.240
満月・新月と潮の関係は?
新月から満月までの月の満ち欠けは、およそ29.5日周期で繰り返されています。新月とは、月が太陽と同じ方向にある状態で、太陽の影になっているため月が肉眼で見えません。一方、満月とは月が太陽とは逆の方向にある状態です。だから月そのものが丸くはっきりと見えるのですね。
新月や満月のときは、太陽と月の引力と、地球が回る遠心力を合わせた「起潮力」が最大になることから、潮の満ち引きの差が一番大きくなります(※1)。この時期を「大潮(おおしお)」といいます。
満月や新月は女性の体に影響があるの?
それでは、月の満ち欠けと女性の体には何か関連があるのでしょうか?
月の満ち欠けは前述したように約29日周期です。そして女性の生理周期の正常範囲は25〜38日ですが、平均的には28日前後といわれています(※2)。つまり、お互いがかなり近いサイクルを持っているので、月と女性の体には、何か関係があるのではないかと思いますよね。
新月から満月へと移行している時期は、体が栄養分を吸収して太りやすいため、ダイエットには不向きな時期、満月から新月へと移行している時期は、体の不要物が排出されやすいため、ダイエットに向いている時期という考えもあります。
これは、生理周期の「黄体期(排卵後から生理開始まで)」に太りやすく、「卵胞期(生理開始から排卵前まで)」にやせやすい、という体のリズムとよく似ています。
ただし、月の満ち欠けが体に与える影響について、科学的な根拠はないので、気にしすぎないことも大切です。
新月や満月、大潮の日は出産しやすいって本当?
月が人間の体に及ぼす影響を考えるうえで、科学的なアプローチとして最もよく知られるのは、アメリカの精神科医アーノルド・L・リーバー博士による研究でしょう。
リーバー博士は、「人間の体内でも潮の満ち引きのような作用が働いているのではないか」と考えており、彼の著書『月の魔力』には、「満月や新月の時期はそれ以外の時期に比べて約10%出生率が上がった」という記述もあります。
統計的に有意なデータに基づいた研究報告ではなく、科学的な根拠を示しているものではありませんが、日本の産婦人科や助産院で「満月や新月の日に出産が重なりやすい」という話を聞いたことがある人もいるようです。
なぜ満月や新月、大潮が出産と関係するの?
科学的には証明されていないことですが、一説には、人間の体内にある水分が月の満ち欠けに影響を受けているのではないかと考えられています。
人間の体内にある水分は体全体の約8割を占めていますが、妊婦さんにおいては子宮内に羊水を抱えています。体の水分量が多いことで、月の満ち欠けや引力などの影響を受けやすく、新月や満月、また大潮の日に陣痛が始まり、出産するのではないか、という説があります。
ただし、科学的・医学的な根拠があるわけではないので、あくまでも神秘的なジンクスの一つとして楽しむくらいがちょうどいいかもしれません。
満月や新月以外で、出産の多い時期はあるの?
満月や新月の時期以外には出産数が減るのかというと、そうはっきりとしたデータが出ているわけではありません。実際、臨月の妊婦さんすべてが満月や新月の日近くになると陣痛が来て出産につながるわけではありません。
また、満月や新月近くの大潮のとき以外にも、陣痛や出産が多いとされる時期がいくつかあります。
たとえば「台風や嵐の日は陣痛や出産が起きやすい」という噂を聞いたことがある人もいるかもしれません。これにも医学的根拠はありませんが、低気圧が自律神経に影響を与えることで、陣痛にも影響を及ぼすのではないか、という考えもあります。
満月・新月にしろ、台風や嵐にしろ、ほかの日よりも記憶に残りやすいことも、「陣痛・出産が多い」と語り継がれる理由かもしれませんね。
満月や新月ではなくても、出産という神秘的な体験を楽しんで
妊婦さんも赤ちゃんも、出産の準備がほぼ整った臨月という時期は、いつ陣痛が始まってもおかしくない状態です。そのため、満月や新月を過剰に意識する必要はないでしょう。「もしかしたら関係あるのかも…」というくらいの軽い気持ちで、月の満ち欠けカレンダーをチェックしたり、夜空を眺めたりするのもいいかもしれません。
出産は、本当に神秘的なことだらけです。我が子がどんなタイミングで生まれてくるのか楽しみにしながら、出産までの日々をゆったりと過ごしてくださいね。
※1 メジカルビュー社『プリンシプル 産科婦人科学1 婦人科編』p.240
※2 メジカルビュー社『プリンシプル 産科婦人科学1 婦人科編』p.240
【このカテゴリーの最新記事】
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバックURL
https://fanblogs.jp/tb/8215420
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
この記事へのトラックバック