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2012年10月06日

暮らしの中の自然 イスノ木(カトラリー)


暮らしの中の自然 イスノキ(カトラリー)

分類 ユキノシタ目 マンサク科 イスノキ属 イスノキ
イスノキ(蚊母樹、柞、Distylium racemosum)は、暖地に自生するマンサク科の常緑高木。
別名、ユスノキ、ユシノキ、ヒョンノキ。



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特徴
高さ約20m。樹皮は灰白色。大木になると赤っぽくなる。葉は厚く長楕円形で互生、
深緑で表面に強いつやがある。
4月頃、葉腋に小花を総状花序につける。
花序の基部には雄花、先の方には両生花がつく。
花弁はなく、萼も小さいが雄しべの葯が赤っぽく色づくのが美しい。ただし見られる時期は
短い。
葯は乾燥すると裂開し、花粉は風によって飛散する。
果実は表面が黄褐色の毛で覆われ、先端に雌蘂が二裂した突起として突き出すのが目につく。
葉にしばしば虫こぶがつく。イスノキコムネアブラムシの寄生では葉の面に多数の小型の
突起状の虫こぶを、イスオオムネアブラムシ Nipponaphis distychii の寄生によっては丸く
大きく膨らんだ虫こぶ(ひょんの実)が形成される。どちらも非常に頻繁に出現するので、
これを目当てにイスノキが特定できるほどである。

分布
日本では関東以西、四国、九州、琉球列島に産する。
本土では低地の森林によく見かける。沖縄では石灰岩上の森林で優占するのを見ることが
ある。国外では済州島、台湾、中国に分布する。

利用
とくにひょんの実は大きくなり、成熟すると表面が硬く、内部が空洞になるので、
出入り口の穴に唇を当てて吹くと笛として使える。これが別名ヒョンノキ(ひょうと鳴る木)の由来とも言われる。
また、この虫こぶがタンニンを含むので染料の材料として使われる。乾燥させると非常に堅く丈夫になるので、家具・木刀(示現流系統の剣術で使用されているのは有名)・杖などの
材料に、灰(柞灰(いすばい))は陶磁器の釉の融剤とする。
乾燥に強く丈夫なので街路樹として栽培されることもある。

近似種
同属の植物はヒマラヤに数種が知られるが、日本ではこの種だけである。
しかし葉の形などにはっきりした特徴が少なく、慣れないと分かりにくい面もある。
上記のように虫こぶがよい目安になる。
posted by 豊後国主 at 13:40 | 生活の中の自然
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初参加 2010年 7月30日
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