2012年08月29日
薬草 薬効植物 自然薯
薬草 薬効植物 ヤマノイモ
分類 ユリ目 ヤマノイモ科 ヤマノイモ属 ヤマノイモ
和名 ヤマノイモ
英名 Japanese yam, glutinous yam
ヤマノイモ(山の芋、学名:Dioscorea japonica)は、ヤマノイモ科ヤマノイモ属のつる性
多年草。または、この植物の芋として発達した担根体のこと。
古くは薯蕷と書いてヤマノイモと読んだ。また、ヤマノイモ属の食用種の総称ヤム(yam)をヤ
マノイモ、ヤマイモと訳すことがある。
日本原産、学名は「Dioscorea japonica」であり、粘性が非常に高い。ジネンジョ(自然生、
自然薯)・ヤマイモ(山芋)とも呼ぶ。
ナガイモは、別種である。
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特徴
本州から四国・九州および、朝鮮半島、中国に分布する。
雌雄異株のつる植物で、細長いハート形の葉を持ち、夏には葉腋から穂状の花序を付ける。
果実は大きな三つの陵があり、それぞれの陵が中に種子を含んでいる。
種子のほかに、葉腋に発生するむかごによって栄養生殖する。地下には一本の芋がある。芋は
地下深くへとまっすぐに伸び、1メートルを超えることもある。地上部の成長にしたがって芋は
縮小し、秋には新たな一本の芋と置き換えられる。
赤土土壌で採れたものが、風味がよいとされる。
採取・栽培
元来は野生の植物であり、かつては山へ行って掘ってくるものだった。
イノシシとの取り合いにもなった。
秋になって地上部が枯れる頃が芋の収穫時期である。
枯れ残った蔓を目当てにして山芋を探す。芋を掘るには深い穴を掘らねばならないので、
なるべく斜面の所を探す。掘る道具は掘り棒・芋掘り鍬と呼ばれる大人の背丈ほどの鉄の
棒で、先端が平らになったようなものを使う。
蔓が地面に入り込んだところを特定し、その周辺を深く掘り下げて芋を掘り出す。
先端まで掘り出すにはかなりの注意と忍耐が必要になる。
うまく掘り出せた場合、蔓の先端に当たる芋の端を残して、穴を埋めるときに一緒に埋めてお
けば翌年も芋が生育し、再び収穫することができる。
現在ではむかごの状態から畑で栽培されており、流通しているのは栽培ものが多い。
収穫しやすいように、長いパイプの中で栽培している。
なお、天然のもの(自然薯)は、掘り出した後の孔が放置されると危険であったり、掘り出す
行為そのものが山の斜面の崩壊を助長すること等の理由から、山芋掘りが禁止されている場合
が多い。
意図せず庭に自然に生えてしまった場合などは完全な駆除が難しいため、注意が必要である。
利用法
食用
長く伸びる芋を食用にする。この芋に含まれるデンプンは非加熱状態でアルファ化している
ため生食でき、すりおろしてとろろにする調理法が代表的。
ナガイモと比較すると遥かに粘り気が強く、普通にすりおろしただけだと餅や団子のように
なり食べづらいため、白醤油や出汁などを加えてのばす方法が一般的である。
とろろをパック詰めした商品(冷凍)もある。
薯蕷饅頭(じょうよまんじゅう)、かるかん、きんとんなど、和菓子の材料にもなる。
製菓用の粉末状の製品もある。
むかごは主に加熱調理して食用にするが、生食も可。
薬用
“山薬(さんやく)”は本来はナガイモの漢名だが、
皮を剥いたヤマノイモまたはナガイモの根茎を乾燥させた生薬もこう呼ぶ。
これは日本薬局方に収録されており、滋養強壮、止瀉、止渇作用があり、八味地黄丸(はちみ
じおうがん)、六味丸(ろくみがん)などの漢方方剤に使われる。
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