2012年09月14日
薬効植物 アロエ
薬効植物 アロエ
分類 ユリ目 アロエ科 アロエ属 Aloe
英名 Aloe
アロエ(蘭: Aloe)はアロエ科アロエ属の多肉植物の総称。
現在までに300種以上が知られている。アロエ属全体としては原産地はアフリカ大陸南部、
およびマダガスカルに集中している。古くはアロエの「ロエ」を漢字で音訳(当て字)した「蘆薈」の読みを変えた、
「ろかい」と称した。
琉球方言ではこの漢字の中国風の発音「るふぇー」と称する。
日本にも伝来し、現在は九州、瀬戸内海、伊豆、千葉と主に太平洋側に多く自生している。
日本ではキダチアロエとアロエベラが多く、その他アロエ・サポナリア、アロエ・不夜城も
よく栽培されている。
アロエ属の科は分類体系によって異なっており、アロエ科、ユリ科、ツルボラン科の
いずれかとなる。
世界で一番大きなアロエはバイネーシー (A. bainesii)で 高さ18mにもなり、花穂は三叉に
分岐、ピンクの花をつける。
逆に、最小のものはアロエディスコイングシー (A. descoingsii)で最大でも数cmにしか
ならない。
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種類
キダチアロエ
普通観賞用に栽培されるものはキダチアロエ(学名Aloe arborescens)という。
「木立ち」の名の通り茎が伸びて立ち上がる。暖地では戸外でも育ち冬に赤橙色の花を
つける。葉の外皮は苦味が強いが、葉内部のゼリー質はアロエベラと変わらず苦味はない。
ワシントン条約によって輸出入は制限されている。
アロエベラ
食用にはアロエベラ (A. vera) の外皮を剥いたゼリー質が使用されている。
ほぼ全種がワシントン条約で保護されるアロエ属にあって唯一栽培種として例外措置されて
いる。花は黄色で葉は長く株の中心部の葉が成長し、外側の葉は成長に伴い枯死する。
寒さには弱い。食用ではヨーグルトに入れるほか、日本では刺身などにされる。
生薬
日本薬局方に基原植物として収載されているアロエは、アロエフェロックス
(A. ferox、ケープアロエともいう)及び、これとアロエアフリカーナ (A. africana)、
またはアロエスピカータ (A. spicata) との雑種と定められている。
これらの葉の汁を濃縮乾燥させたものが日本薬局方でいう「アロエ」である。
なお、キダチアロエ・ケープアロエ以外の観葉植物として出回っているほとんどのアロエには、薬効となる成分は含まれていないので、誤った使用をすべきではない。
キダチアロエは、昔から俗に「医者いらず」といわれてきたものであり、葉肉の内服で健胃効果があるとされ、また含有するバルバロインの下剤効果により便秘に効果がある。
ただし、体質によっては胃炎を起こす場合があることや、継続摂取による大腸の色素沈着を
起こすことがあることなども報告されている。
また外用として傷や火傷に用いられる場合もあるが、逆に悪化させた例も報告されており、
使用には一定の注意が必要である。
なお、ドイツの薬用植物の評価委員会コミッションEによれば、ゲル状物質(葉の中央にある
柔組織に存在する粘性の物質)の外用は、痛みや火傷の回復に対して有効性が示唆されて
いる。
注意点
専門機関の研究によれば、子宮収縮作用が有るため、妊娠中の使用は避けるべきで
ある。
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