2012年08月21日
薬草 薬用植物 南天
薬草 薬用植物 ナンテン
分類 キンポウゲ目 メギ科 ナンテン亜科 ナンテン属 ナンテン
和名 ナンテン(南天)
英名 heavenly bamboo
ナンテン(南天、学名:Nandina domestica)は、メギ科ナンテン属の常緑低木。
和名の由来は、漢名の「南天燭」の略。
価格:2,625円 |
高さは2m位、高いもので4〜5mほど。幹の先端にだけ葉が集まって付く独特の姿をしている。
葉は互生し、三回羽状複葉で、小葉は広披針形で先端が少し突きだし、革質で深い緑色、
ややつやがある。
先端の葉の間から、花序を上に伸ばし、初夏に白い花が咲き、晩秋から初冬にかけて赤色
(まれに白色)の小球形の果実をつける。
分布・生育地
中国原産。日本では西日本、四国、九州に自生しているが、古くに渡来した栽培種が野生化
したものだとされている。
山口県萩市川上の「川上のユズおよびナンテン自生地」は、国の天然記念物(1941年指定)。
利用
薬用など
葉は、南天葉(なんてんよう)という生薬で、健胃、解熱、鎮咳などの作用がある。
葉に含まれるシアン化水素は猛毒であるが、含有量はわずかであるために危険性は殆どなく、
逆に食品の防腐に役立つ。このため、彩りも兼ねて弁当などに入れる。もっとも、
これは薬用でなく、食あたりの「難を転ずる」というまじないの意味との説もある。
南天実に含まれる成分としては、
アルカロイドであるイソコリジン、
ドメスチン(domesticine)、
プロトピン(英語版)、
ナンテニン(nantenine:o-thyldomesticine)、
ナンジニン(nandinine)、
メチルドメスチン、
配糖体のナンジノシド(nandinoside)などの他、
リノリン酸、
オレイン酸が知られている。
鎮咳作用をもつドメスチンは、多量に摂取すると知覚や運動神経の麻痺を引き起こすため、
素人が安易に試すのは危険である。
また、近年の研究でナンテニンに気管平滑筋を弛緩させる作用があることが分かった。
また、ナンジノシドは抗アレルギー作用を持ち、これを元にして人工的に合成された
トラニラストが抗アレルギー薬及びケロイドの治療薬として実用化されている。
毒成分 ナンテニン、ナンジニン、 メチルドメスチシン、
プロトピン、イソコリジン、ドメスチシン、
リノリン酸、オレイン酸
毒部位 全株、葉、樹皮、実、新芽
毒症状 痙攣、神経麻痺、呼吸麻痺
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