2015年06月12日
WING発表会 LINE UP! FINAL ダンスイベントレポート(映像無し)
ストリート系のスタジオではなく、ジャズやバレエ方面がメインなのですが、世界的なストリートダンサーも所属しています。
全体を通して、単純に上手いとか、全体レベルの高さだけでなく、練習量の多さも見て感じ取れる。繋ぎ目やよどみといったものが無い。力の入れるところ、抜くところ、伸ばすところ、見ていて違和感や不協和音を感じさせない。
また舞台という言葉が似合う構成や作り。その人の表現する雰囲気や時代が、舞台上から映し出されてるかのごとく。それぞれのシーンが上手く構成されている。
自分は普段から見ているのはストリート中心なので、ジャズやバレエの細かいところはわかりませんが、それでも見ていて舞台に引き込まれるような感覚であったり、見ていて満足度はいやがおうにも高まる。
そして、常に張り詰めた空気だけではなく、1つのシーンではとなりのトトロが行われたりも。一見すると遊びやコスプレのように見えて、実はそれでいてとてもレベルが高い。
TKZW氏に今日聞いたら、ジャズやバレエ系の人はストリートダンサーの5倍は練習している、とのこと。
しばしば、発表会=ダンススタジオにとってのボーナスや集金、と揶揄される事があります。何度か聞いた事もあります。また人(…いや魔王!?)によっては**の発表会なんか出ても(以下略)と言われたり、発表会という言葉の響きが良く無いです。正直自分の中で、発表会はあまり良く無いので積極的に見に行かないものです。
改めて、公演や舞台という言葉が似合う内容だったと思います。
しかし、良い舞台を作るのは大変だと思います。この舞台を作り上げるとなると、ヘタしたら全員赤字ではないでしょうか。
参加者もお金を払うだけじゃなくオーディションを通らないと参加出来ません。そして作り上げる期間が半年。この良い舞台を作ろうと力を注いだ気合いのようなものも、完成した舞台を見れば感じ取れますが…例えば普通の世間的なナンバーや発表会が2ヶ月程度なのでざっと計算すれば、デジタルからも採算度外視しているのでは、と見えます。
良いものを作ろうとするほど、リターンが少ない。やればやるほど金銭的に辛くなるのは、ダンス、アンダーグラウンドの中では宿命かもしれません。本質にこだわりまくれるアングラの葛藤かもしれません。
ですが出た人たちも、見た人たちにとっても、お金以上の価値があったのではないか、と思いました。
付き合いで行く発表会ではなく、気合いで見に行く発表会を、まだ知らない人たちがいる。
ちなみにこの日は仕事を定時で終わらせて気合いとダッシュ行きましたが、仕事疲れの眠気も一切出ずに最初から最後まで見る事が出来ました。(他の人には多分全く伝わりませんが、自分的にはこれだけでも結構凄い事です。)