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2019年11月24日

失いたくない日本語


 新しいカテゴリを追加しました。〜 失いたくない日本語 〜

 今風に言うと、「新しいカテゴリを作ってみた。」ということでしょう。
私は学歴がないので、恥ずかしいのですがそれでも知って良かった言葉があります。
同時に、最近あまり遣われなくなり、この先忘れられていくのではないか、心配な言葉です。


・白河夜船(しらかわよふね)
この言葉を知ったのは割と最近のことです。
知るきっかけとなったのは、この歌。

(YouTube :tecchan19)


シンガーソングライターだった明日香さんの歌です。
これは1982年の歌です。2013年夏、ラジオで聞いてとても懐かしいと思った歌。

たぶん1982年当時、一度か二度くらいしか聞いたことがなく、30年振りくらいに聞いて、
「あったあった、こんな歌あった!」
そう思った歌です。でも憶えていたのは当時、きっと好きな歌だったからです。

歌詞はこちら→ https://www.uta-net.com/movie/5870/

奇しくも同年の10月、明日香さんは癌でこの世を去ります。

この歌の2番に“白河夜船”が出てきます。
白河夜船は、
《京都を見てきたふりをする者が、京の白河のことを聞かれて、川の名だと思い、夜、船で通ったから知らないと答えたという話によるという》
とあります。(デジタル大辞泉→コトバンク[https://kotobank.jp/]より引用)

京都の白河は地方の名で、川のことではありません。
転じて、
・熟睡して何も知らない
・知ったかぶり
という意味に遣われます。


・三方一両損(さんぼういちりょうぞん)
トラブルが起きるとなかなか解決できない、または誰も満足できる結果にならないことがあると思います。
悪いことが起こると争った者同士、プラス要素よりマイナス要素が大きく、決してプラマイゼロにならないことがほとんどではないでしょうか。

先日書いた、「家フェチ」だってそうだと思います。
車の事故でもよくありがちですね。

それを平和なシチュエーションで収める言葉だと思います。
これは古典落語の演目で、

 大工の吉五郎が三両入った財布を落とす。左官の金太郎が拾い、吉五郎に返そうとするが吉五郎はあきらめていた金だと受け取ろうとしない。お互い江戸っ子で互いに譲ろうとしない。
とうとう奉行所で大岡越前の裁きを受けることになるが、大岡越前は自分から一両出して四両とする。

四両のうち、二両を吉五郎に、残る二両を金太郎に渡す。
これで落とした三両が二両しか返ってこなかった吉五郎、拾った三両が二両になった金太郎、一両出した大岡越前と、みな一両ずつ損をしたと解決した話です。


このカテゴリでは、こんな話を思いつくたび書いていこうと思います。












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