2018年05月21日
フェムトセル(2)
2018/5/12「フェムトセル」の続編です。
携帯電話の大手三社は、電波が弱いところに対策として「フェムトセル」という機器を無償で貸与します。
ルーターのような大きさ、形をしている、いうなれば無線基地局です。
電波が弱い家庭や環境では、サポートセンターに電話するとフェムトセルの貸出を受けられます。
フェムトセルの設置完了まで、携帯会社のスタッフは2度、訪れるようですね。
一度目は電波の測定と関係書類の確認。
基本、光回線が必要なので、NTTの光回線ならばNTT契約時に発番される「CAF123456・・・」というキャフ番が必要です。
先日、「フェムトセル」に、
『ただし、スタッフがくる時に、あらかじめ用意しておくものを確認しておいて下さい。』
と書いたのは、このキャフ番が記された「工事内容のお知らせ」のことでした。
二度目の訪問は、フェムトセルの設置と電波の改善確認です。
ところがフェムトセル本体は二度目の訪問より先に、配送会社から送られてきます。
人情として電波は早く善くなって欲しいものです。
また、フェムトセルの設置といっても梱包を解いて、ルーターにLANケーブルでつなぐだけです。
ただ、その設置はあくまで有資格者が行うものとなっているようなのです。
今回、フェムトセルの設置をしてくれたスタッフは「独り言」だと称していました。
「フェムトセルは資格を持った者しか設置できないけど、早く付けたい人は勝手にやっている場合もあります。あ、これは独り言です。」
といった感じです。(笑)
私ももちろん、早い方が良いので、勝手に付けてしまいました。あ、これも独り言です。
こうすることで、二度目に来て下さるスタッフも時間短縮になります。
お互いに良いことなのです。
事実、そのスタッフは二度目の訪問が終ればすぐに、次の現場へ向かわなくてはならないと言っていました。
次の現場とはここから160km離れた場所です。
少しでも早く出たかったでしょう。
こういった訪問をするスタッフは通常、大手企業から2次・3次の請け負いです。
ゆっくり話をする時間はありませんでしたが同様に、昔こういった請け負いをしたことのある私は、聞かなくてもだいたいスタッフの仕事内容がわかります。
当時、私がしていたのはカート設定です。
旧社名「ネクサス」
ネクサスの運営するポータルサイトにショッピングモールが掲載されていて、会員登録するとショッピングモールで買い物ができ、きっとポイントか何かメリットがあったのでしょう。
ネクサスでは営業が飛び込みで出店する企業をつのり、かなり高額な掲載料を請求したと思います。
私は出店する企業を訪ねて商品を撮影し、一覧を作ったり、『特定商取引法に基づく表記』ページを作ったり、またショッピングカートの設定をする作業をしていました。
他にもインターネット開通サポートもありました。
これは、お客様宅に訪問し、あらかじめ送られているモデム、ルーターを設置して開通設定を行うもの。
通常スタッフ登録すると、スタッフ専用のページにログインできるようになります。
スタッフ専用ページには、訪問するお客様の案件が一覧になっていて、希望するスタッフは専用ページからエントリーします。
希望者が複数の場合はネクサスが判断し、依頼します。
しかし報酬は意外に少ないものでした。
また地域的な事情もありました。面積が広い北海道では特にです。
札幌圏は人口が多いですから、訪問する案件も多く、スタッフも大勢いました。
案件が多いといっても専業にできるほどではなく、恐らくスタッフが小遣い程度、稼ぐ位置づけだったろうと思います。
しかし当時、北海道でもはずれの田舎に住んでいた私は同じスタッフでも事情が違います。
たとえば札幌市内でちょこっと、こなすような仕事はありません。
田舎では近くに案件がまずありません。
ただし遠くにはあります。
釧路や網走、北見、稚内などです。
それらは札幌からも遠く離れています。
幸いに、釧路や網走、北見、稚内などにスタッフがいませんでした。
札幌のスタッフたちは近くに案件があるため、わざわざ遠いところへ行きたがりません。
そういった地域の案件は、誰もエントリーしないままスタッフ専用ページに取り残されるのです。
すると、ネクサスから私のところへ電話がかかってきます。
「〇〇さん、申し訳ないけど旅費出しますから釧路へ行ってくれませんか?」
という具合にです。
私は日程を組んで、出かけます。
だいたい3泊4日くらいの日程で。
日数分の着替えを持って、自分の車で出かけます。
毎晩、ホテル住まいです。毎晩、街から街へ移動して宿泊です。
一日で400kmを一気に走ることもありました。
夏は取り締まりに気をつけます。
一度あったのですが、確か3万円で請け負った仕事。
しかし途中、スピード違反でつかまり、反則金が1万5千円でした。
もともと3万円の仕事のはずが、半分の1万5千円の仕事になってしまいました。
やはり北海道の冬は大変です。
夜の雪道を峠越えしたり、暗い細道を一気に走り抜けたり、吹雪で一寸先も見えなくなったり。
あのワイパーすら見えなくなる猛吹雪は心臓に好くないです。
前が見えないからといって止まってはいけません。
追突される危険があるからです。これは雪道のセオリーです。
しかし何も見えないのですから当然、いずれ路肩にぶつかります。
路肩には雪があるので車にキズがつくことはありません。しかし路肩に止まったままでは恐怖です。
そんな半死半生(?)で道内各地を巡ったスタッフ時代でした。
その頃に比べると今は、ぬくぬくとデスクで発信しています。
しかし突然ふと、車で走っていた光景がフラッシュバックするときがあります。
車の移動は大変でしたが、きらいではありませんでした。
でも、知らない土地で心細かったんだろうと思います。
仕事をしていてふと心細くなるとき、当時の景色が呼び出されるのだろうと思っています。
あれ?
いま、芥川龍之介の「トロッコ」を思い出しましたよ。
携帯電話の大手三社は、電波が弱いところに対策として「フェムトセル」という機器を無償で貸与します。
ルーターのような大きさ、形をしている、いうなれば無線基地局です。
電波が弱い家庭や環境では、サポートセンターに電話するとフェムトセルの貸出を受けられます。
フェムトセルの設置完了まで、携帯会社のスタッフは2度、訪れるようですね。
一度目は電波の測定と関係書類の確認。
基本、光回線が必要なので、NTTの光回線ならばNTT契約時に発番される「CAF123456・・・」というキャフ番が必要です。
先日、「フェムトセル」に、
『ただし、スタッフがくる時に、あらかじめ用意しておくものを確認しておいて下さい。』
と書いたのは、このキャフ番が記された「工事内容のお知らせ」のことでした。
二度目の訪問は、フェムトセルの設置と電波の改善確認です。
ところがフェムトセル本体は二度目の訪問より先に、配送会社から送られてきます。
人情として電波は早く善くなって欲しいものです。
また、フェムトセルの設置といっても梱包を解いて、ルーターにLANケーブルでつなぐだけです。
ただ、その設置はあくまで有資格者が行うものとなっているようなのです。
今回、フェムトセルの設置をしてくれたスタッフは「独り言」だと称していました。
「フェムトセルは資格を持った者しか設置できないけど、早く付けたい人は勝手にやっている場合もあります。あ、これは独り言です。」
といった感じです。(笑)
私ももちろん、早い方が良いので、勝手に付けてしまいました。あ、これも独り言です。
こうすることで、二度目に来て下さるスタッフも時間短縮になります。
お互いに良いことなのです。
事実、そのスタッフは二度目の訪問が終ればすぐに、次の現場へ向かわなくてはならないと言っていました。
次の現場とはここから160km離れた場所です。
少しでも早く出たかったでしょう。
こういった訪問をするスタッフは通常、大手企業から2次・3次の請け負いです。
ゆっくり話をする時間はありませんでしたが同様に、昔こういった請け負いをしたことのある私は、聞かなくてもだいたいスタッフの仕事内容がわかります。
当時、私がしていたのはカート設定です。
旧社名「ネクサス」
ネクサスの運営するポータルサイトにショッピングモールが掲載されていて、会員登録するとショッピングモールで買い物ができ、きっとポイントか何かメリットがあったのでしょう。
ネクサスでは営業が飛び込みで出店する企業をつのり、かなり高額な掲載料を請求したと思います。
私は出店する企業を訪ねて商品を撮影し、一覧を作ったり、『特定商取引法に基づく表記』ページを作ったり、またショッピングカートの設定をする作業をしていました。
他にもインターネット開通サポートもありました。
これは、お客様宅に訪問し、あらかじめ送られているモデム、ルーターを設置して開通設定を行うもの。
通常スタッフ登録すると、スタッフ専用のページにログインできるようになります。
スタッフ専用ページには、訪問するお客様の案件が一覧になっていて、希望するスタッフは専用ページからエントリーします。
希望者が複数の場合はネクサスが判断し、依頼します。
しかし報酬は意外に少ないものでした。
また地域的な事情もありました。面積が広い北海道では特にです。
札幌圏は人口が多いですから、訪問する案件も多く、スタッフも大勢いました。
案件が多いといっても専業にできるほどではなく、恐らくスタッフが小遣い程度、稼ぐ位置づけだったろうと思います。
しかし当時、北海道でもはずれの田舎に住んでいた私は同じスタッフでも事情が違います。
たとえば札幌市内でちょこっと、こなすような仕事はありません。
田舎では近くに案件がまずありません。
ただし遠くにはあります。
釧路や網走、北見、稚内などです。
それらは札幌からも遠く離れています。
幸いに、釧路や網走、北見、稚内などにスタッフがいませんでした。
札幌のスタッフたちは近くに案件があるため、わざわざ遠いところへ行きたがりません。
そういった地域の案件は、誰もエントリーしないままスタッフ専用ページに取り残されるのです。
すると、ネクサスから私のところへ電話がかかってきます。
「〇〇さん、申し訳ないけど旅費出しますから釧路へ行ってくれませんか?」
という具合にです。
私は日程を組んで、出かけます。
だいたい3泊4日くらいの日程で。
日数分の着替えを持って、自分の車で出かけます。
毎晩、ホテル住まいです。毎晩、街から街へ移動して宿泊です。
一日で400kmを一気に走ることもありました。
夏は取り締まりに気をつけます。
一度あったのですが、確か3万円で請け負った仕事。
しかし途中、スピード違反でつかまり、反則金が1万5千円でした。
もともと3万円の仕事のはずが、半分の1万5千円の仕事になってしまいました。
やはり北海道の冬は大変です。
夜の雪道を峠越えしたり、暗い細道を一気に走り抜けたり、吹雪で一寸先も見えなくなったり。
あのワイパーすら見えなくなる猛吹雪は心臓に好くないです。
前が見えないからといって止まってはいけません。
追突される危険があるからです。これは雪道のセオリーです。
しかし何も見えないのですから当然、いずれ路肩にぶつかります。
路肩には雪があるので車にキズがつくことはありません。しかし路肩に止まったままでは恐怖です。
そんな半死半生(?)で道内各地を巡ったスタッフ時代でした。
その頃に比べると今は、ぬくぬくとデスクで発信しています。
しかし突然ふと、車で走っていた光景がフラッシュバックするときがあります。
車の移動は大変でしたが、きらいではありませんでした。
でも、知らない土地で心細かったんだろうと思います。
仕事をしていてふと心細くなるとき、当時の景色が呼び出されるのだろうと思っています。
あれ?
いま、芥川龍之介の「トロッコ」を思い出しましたよ。
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