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2022年08月07日

第20回 トリップ飛田「道の駅で学ぶ震災の被害と教訓」

こんにちは。
旅行記「トリップ飛田」です。

今回は、道の駅で見た震災の爪痕についてです。


■ 道の駅で知る震災の状況

東北の太平洋沿岸地域の道の駅を電車で巡る旅をしましたが、
海に面した道の駅には東日本大震災の被害状況を発信する施設や展示が
数多く整備されていました。


何の影響力も拡散力もない弱小ブログですが、
少しでも多くの方に震災の影響と教訓を学べる施設を知っていただき、
次に起こるかもしれない災害の発生時に
命を守る行動を選択していただきたいとの願いを込めて
道の駅とその付近の震災の記録をご紹介いたします。




■ 道の駅「大谷海岸」

第11回でご紹介した道の駅「大谷海岸」は、
震災前は「海水浴場に日本一近い駅」と呼ばれていましたが、
震災で大きな被害を受け高台に移転しました。
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展望デッキから海が見えます。


震災前の道の駅では水槽で生きたマンボウを飼育していたそうですが、
プロジェクションマッピングとして復活しました。
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可愛いマンボウは復興の象徴でもあります。





■ 道の駅「高田松原」

第15回で訪れた「高田松原」は、敷地内に「奇跡の一本松」、
「高田松原津波復興祈念公園」、「東日本大震災津波伝承館」など
震災について学べる施設を備えています。


名前の由来となった松原は、「奇跡の一本松」のみを残し
津波の犠牲になってしまいました。

その後、松原の再生を目指し植樹が行われました。
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植樹された松の木の一部は、震災前年に地元の女性が高田松原で拾い集めて保管していた
松ぼっくりから育てた苗木が使われたそうです。
震災前の松の遺伝子を受け継いだ貴重な松ぼっくりで、
高田松原が復活する日を楽しみにしています。

復興のシンボルとなった一本松をやなせたかしさんが
キャラクター化したタイル画です。
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多くの人々に津波の脅威を教え、復興への希望を抱かせてくれる存在です。



■ 道の駅「みやこ」

第16回で訪問した道の駅「みやこ」は、約5メートルまで浸水し、
その到達ラインが建物に記録されています。

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自分よりもはるか頭上にある到達ラインから、
しばらく目を離すことができませんでした。



■道の駅「たろう」

次は第17回で訪問した道の駅「たろう」です。
こちらの道の駅は震災伝承施設「たろう潮里ステーション」、
震災遺構「たろう観光ホテル」などの震災関連施設があります。

最寄りの新田老駅から道の駅に行くまでの間にも、
津波の記録が刻まれていました。
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見るたびに圧倒される津波浸水ライン。

反り立つ壁のような高さで迫りくる水流は、
本当に恐ろしかったと思います。

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下に立って撮影して高さが分かるようにすればよかった。


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電柱と見比べていただくと、津波の高さがお分かりいただけるかと思います。


浸水ラインは、津波が発生する前に逃げることの重要性を教えてくれます。



新設された高さ14.7メートルの防潮堤です。
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その分厚さに驚かされます。
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今回の津波と同様の被害を防ぐには、この分厚さが必要なのでしょう。




津波の被害を伝える施設として有名な「たろう観光ホテル」です。
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実際に見てみると、上部と下部の差に言葉がなくなります。


内部の見学は予約が必要なので、外部から撮影したものです。
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予約すると、テレビ非公開のホテルから撮影された津波の映像を
見ることができるようですが、私にはそこまでの心構えができていない…。

勿論、津波の脅威を実感できる貴重な記録ではありますが、
被害の爪痕を見て落ち込む私にとって実際の被害の映像はより衝撃が強く、
非情な津波に巻き込まれる一軒一軒が誰かの思い出の場所だと思うと、
胸が苦しくなるからです。
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震災前の田老の街並みを再現したジオラマは、
たろう潮里ステーションで見ることができます。



■ 最後に

今回ご紹介した施設以外にも、福島の道の駅「ならは」や「そうま」でも、
震災の被害を伝える展示がありました。

よく考えれば、海の近くの道の駅は津波の被害を受けているので、
営業を再開した道の駅自体も復興のシンボルですね。



電車で旅するうちに、電車に乗って数日間かかる距離に津波が押し寄せたと知ると、
背筋が凍る思いをしました。
実際には、私が旅した以上の、青森や茨城も含む500キロメートルに
及ぶ地域に被害が及んだそうです。


今回、東北三県を旅するまで、東日本大震災の被害状況について
自分から積極的に調べることはありませんでした。
多くの人々が大切な人や思い出を失ったという事実に直面することが
臆病な私にはできなかったからです。

しかし、今回の旅で津波遺構を見ていくうちに、
津波の被害から教訓を学ぶことの重要性に気付かされました。

実際、津波が到達する前に避難した方の多くは、
大きな地震の後は津波が来ることを知識としてご存じだったと
「東日本大震災津波伝承館」で学びました。

恐怖に背を向けず教訓を知ることは、
自分と大切な人の命を救うことになります。



道の駅は、飲食・休憩やレジャーだけではなく、
防災・伝承施設としての機能もあります。
道の駅で豊かな海の恵みをいただくとともに、
命を救うために震災の教訓を学んでみてはいかがでしょうか。

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posted by 飛田 at 14:00 | 旅行記
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