2018年05月04日
虹色に光る花畑 (心に描くイメージ画)
この物語には
様々な深い想いが隠されています。
絵の写真を載せていないのは
皆様の『心に描かれるイメージこそが一番の絵』になるだろうと思ったからです^^
この話を、どのように捉えるかはそれぞれ違うと思いますが、
何か感じて頂けたらと思います。
是非イメージしながら心に絵を描いてみて下さいね♪
『虹色に光るお花畑』
私のお花畑は、色とりどりの花が咲いている。
毎日、土の状態を見て肥料あげ、雑草を引き抜いてお水をあげ、
花一本一本には愛のある言葉をかけている。
私は絵描きをしていて、色とりどりの花の絵を描きながら
のんびりと暮らしてきた。
お花を植えることにしたのは、絵描きの私にとって
ある悲しい出来事があったことから始まった。
その事で悩んでいた私の心を癒してくれた一輪のお花、
その一輪の花を無くしてしまわないように、種を取って植えたのがきっかけだった。
その種から育ったお花が
いつの日か畑いっぱいに広がっていた。
ある天気の良い昼下がり、太陽光いっぱいな畑の向こう側に
キラキラとした光が見えた。
そばまで近よってみると、その光は花にとまっているアゲハ蝶から発した光だった。
舞うたびにキラキラと光るその色は虹色をしている、
虹色に光る綺麗な蝶は、
まるで私を導いているようにみえた。
あの虹色の光に私の心はすっかり吸い込まれてしまっている。
絵描きだった私は、あの蝶の色をどうしても絵に描きたくてたまらず
毎日のように蝶を追い求めていた。
いつか、あの蝶を手にいれて自分もあの虹色の光を表現したいと強く思っていた。
あの美しい蝶に憧れさえ感じている…。
蝶は毎日キラキラと飛び回っている、自信に満ちているような美しい虹色。
いつか蝶を描くならば、『自由』というタイトルの
光る虹色の蝶の絵を描こうと決めていた。
ある日、私は蝶を捕まえる事に成功した…
蝶は苦しそうに暴れ、蝶の羽からは鱗粉が舞てしまったが
数分たつと動かなくなった、
そっと手を広げて中にいる蝶を覗いてみると
そこに光は無く、捕まえた蝶の色は濃い紫色にかわってしまった。
何度捕まえても、飛んでいる最中は虹色なのに、
『自由を失い飛べなくなった蝶』からは光がなくなってしまっていた…。
光がなければ虹色には見えなかった。
それでも私は追いかけることを辞めずに
頭の中は蝶を捕まえる事でいっぱいになってしまっていた。
絵描きという自分の時間も、お花畑の花達の事も、
後回しにして…
何を目的に蝶を追い求めているのかも考えられなくなっていた。
どんなに追いかけても何をしても、蝶には手が届かない、
たとえ捕まえても、心が満たされない。
何故だろう?
私はあの蝶のような光を自分からは出す事が出来ないのだろうか?
何度もイメージして絵を描いてみても、思い通りの絵が描けなかった。
私は、どうしてもあの蝶にたどり着けないのだろうか…。
ある時、何処を探しても蝶の姿が見えなかった。
焦った私は無我夢中で探し回ったが、
それ以降何日たっても、あの虹色の光が現れることはなかった。
私は、目的も自分が何なのかも分からなくなり
喪失感だけが私を支配した。
絵を描きたい気持ちにならなくなり、ご飯も食べられなくなった。
何日も
ただただ、紫色の蝶の羽を眺めていた…。
それから数日間、雨が続いた。
どんなに待っても答えは同じで、戻る気配はなかった。
雨が上がり、そっと『後ろ』を振り返ると
私の花畑はぐちゃぐちゃになっていた。
私『歩んできた足跡』も、毎日愛情をこめて育てた花も、
蝶が飛び回っていた空間も
何もかも壊れてしまった。
疲れ果てた私は、もう追いかけるのを辞めることにした。
私の花畑は。いつの間にか
ドロドロの土畑になってしまっていた。
蝶に夢中になっていた私は、すっかり自分の花畑の存在を忘れてしまっていた。
こうなる前の私は美しい花の色に囲まれ
その中で自分の育てたお花の絵を描いていたが
今はもうそれすら失ってしまった。
『何故光る虹色の蝶が、私の所にやってきたのか…。』
それは、『私の花畑の花が美しく咲き、良い香りを漂わせていたから』だった。
そんな簡単な事も忘れてしまっていた。
その日から、私の畑の修復作業が始まった。
私が自分自身で守らなければ、私の『心という畑』は壊れてしまう事を
身に染みて感じた。
地道に自分の畑を耕し、種を植えた。
毎日愛情をそそぎ、種から芽が出て茎が伸びるまで観察した。
一粒の種から、芽が出たときの感覚・喜び。
こんな大切な事も忘れてしまっていたのだと思った。
お花が咲くまでは、油断禁物
天候管理やお水を上げたり、言葉をかけて愛情をそそいだ。
そして、可愛い芽が出て花が咲くまでの過程を絵でかき
その作品の名前を『誕生』というタイトルにした。
それから少しの月日がたち、
愛情をそそいで大切に育てた花で満ちた私の畑には、
『光る虹色の蝶』が沢山飛んでいた。
私は、その蝶の虹色の光を心の中にしまって
イメージを膨らませ、絵を描き始めた。
完成した絵のタイトルは…
『虹色に光る私の花畑』
VALU
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