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2019年09月17日

感謝


 9月の最初の連休が終わった


 昨日から仕事が始まり
 自分にとっての日常が戻ってきた


 先週は 自分の通院や娘の結婚式等があり
 仕事の合間を縫って 自宅とアパートの間を2往復した



 O先生のところでの 定期検査

 今回は 採血とレントゲンだった


 外来に呼ばれて診察室に入ると
 先生が じっと画像を見比べていた


 「ニャンままさん
  前回の検査時と特に変わった様子はないのですが・・・」


 画像を見据えた状態のまま こちらを見ない先生の言葉に
 今までも何度か経験したことのある胸苦しさを覚えた



 そして ゆっくり振り向きながらの 先生の言葉


 「少し 便秘気味ですね? 辛くないですか?」


 アァーー びっくりした!!!


 確かに 結構な便秘症で 
 今回もお通じがあまりなかったタイミングだった


 「お恥ずかしながら その通りです
  少しお腹は重い感じがしますが 通常の範囲内です」


 側から見れば 笑ってしまうほど
 何とものんびりとしたやりとりだったに違いない


 他にも 腎機能の数値が少々下がってきているので
 意識して水分を多く摂取すること!!
 
 という注意をいただいた(毎回このシーズンには注意される)


 和やかに 次回の予約をし
 今回の検査も 大事なく無事に終わった





 そして 土曜日にあった娘の結婚式

 お天気に恵まれ 本当に良いお式となった



 親類関係は 親兄弟のみ

 6月に挙式したばかりの長男夫婦はもちろんのこと
 二人の子連れの次男夫婦


 そして幼稚園時代からの友人達や 
 学生時代・社会人になってからの先輩・後輩等

 どの方々も 娘夫婦の門出を満面の笑みで祝福してくれた

 
 新郎方の招待客は 

 学生時代の友人の方達を始め(これがまた大人数 笑)
 職場の方々も 皆本当に良い方達ばかりで

 新婦側の我々にも とても気さくに 楽しく応じてくれた


 こんなにも暖かく 門出を祝福してくれる皆さん

 新郎新婦はもちろんのこと
 親である自分にとっても 本当に心強く嬉しかった



 ここまで 生きていられた自分の身体と

 どんな場面においても
 いつも支えて続けてくれた子供達に 感謝しかない

 
 夫は・・・ 
 今となっては改心しているのだろうが
 
 娘とバージンロードを歩ける日を迎えたことには
 私自身が一番驚いている


 娘も器が大きいな!!!と感心しきりだ



 娘の心の中に ものすごい葛藤があっただろうことは
 想像に難くない


 
 この 表面上からは何の荒波感もない家族の間に
 
 ここに至るまでには
 まだまだ波乱の展開があった事を

 振り返りながら 思い出しながら 
 一つ一つ綴っていくつもりだ




 さぁ 今日も仕事を頑張って
 気持ちを上げていこう!!!


 毎日 楽しく笑えていられることに
 改めて こころいっぱいの感謝を込めて!!!







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2019年09月10日

台風一過

 
 昨日までの 台風15号の影響は凄いものでした

 皆さんの地域では 被害は出ませんでしたか?



 当方 自宅も 現在の単身赴任先(実家前)も
 大きな被害もなく ホッとしております


 90歳と82歳の老親たちを
 避難させなければならない状況にはならなかったので
 それだけは ホッとしました


 私の勤務先からは  " 自宅待機 " の指示が出て家にいたので
 何かあった時には 避難させなければ!と緊張していたという・・・


 大ごとにならず安堵しましたが 
 台風シーズンは終わらなそうなので まだまだ油断できませんね





 今書いている2014年のこと

 これから まだまだ続きます(笑)



 ただ 今週は仕事のシフトが結構入っていたり
 O先生のところでの定期検査
 
 そして 週末には 娘の結婚式♡


 ・・・などなど 移動も多く結構ハードです



 なので 更新はポツリポツリという感じになりそうです
 


 ゆる〜い目で のんびり見守ってくださると嬉しいです




 では 今日のところはとりあえず これで失礼します





  
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2019年09月09日

2014年7月 PET検査の結果


 無言の夫とのドライブで Mクリニックへ

 PET検査はいつもの通り無事に終わった



 帰り道に 夫がボソッと・・・

 「裁判 そんな風になっていたんだ・・・

  今日の結果はいつわかるの?」


 1週間後のO先生の外来診療日に  
 結果を教えてもらうと夫に告げたが 

 それには ただ頷くだけで

 4月に入庫確認がされたと言う事実には
 なんの言葉もなかった

 


 裁判やら イレッサの副作用やら
 様々なストレスを抱え込んでいたこの時期


 正直 結果を聞くのが 今までで一番怖かった



 いよいよ O先生に結果を聞きに行く日


 今回は 結果を聞くのが主なので 
 採血だけで 他の検査がなかった

 それで 予約は午後一番に入れてもらっていた
 
 そんな自分を恨めしく思うほど 
 朝からどんどん気温が上昇して
 
 病院に向かう頃には 溶けそうな暑さだった



 実際に 診察室に呼ばれるまでに1時間

 この日は妙に腰が痛んで 
 もしかして腰に転移?などと 余計な事まで考えてしまっていた



 診察室に呼ばれた時 O先生は画像をじっと見ていた


 " え? やっぱり転移しているのかな? "
 
 一瞬 身構えてしまった




 O先生は 振り向きざまに言った

 「右側肋骨断面に多少の集積が見られるんだけど・・・

  でも 転移と断定できるほどの大きさではないかな?」


 え? でも集積が見られるのであれば転移なのでは?


 「ここは 手術の時に 器具を通すために切った箇所です

  患部に近かった箇所に一時的な集積が見られる事は珍しくありません」



 そんなものなの?  少し納得いかずモヤモヤ・・・



 「ニャンままさん どうしましたか?

  転移していた方が良かったのかな?(笑)」


 「いえ そうではなくて・・・
 
  明らかにCEAが上昇しているのに転移ではない!と
  言い切れるのかどうか不安になったので」


 「うーーん なるほど  ご心配はよくわかります

  ただ 腫瘍マーカーはもちろん大事な判断材料ですが 
  それが全てではありません

  あくまでも 全身状態も合わせてみての所見です

  私の意見では 
  今すぐ何かをしなくてはならない程ではないと言う事

  ただ 骨の断面に集積が見られると言う事実に対して
  骨転移の検査を依頼することにはしました

  もしそれで 転移がはっきりした場合 
  イレッサを中断して 抗がん剤投与の治療に切り替えます」




 抗がん剤投与???

 それを聞いた途端 頼むからイレッサ続けさせてよぉ〜と
 心で叫んだ


 さらに 現金なもので 

 抗がん剤を投与されたくない一心で 
 " 転移なんかしてない!!! " と
 
 根拠のない自信を持ってしまった(笑)





 
  
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2019年09月07日

2014年 7月


 入庫確認の結果を受けたストレスのせいなのか
 6月末からの体調は あまり良くなかった


 他にも
 イレッサの影響やら 急な暑さの影響やら
 色々あるのだろうけれど

 今までよりも 吐き気をもよおすことが多く
 身体のだるさも 日々強くなってきているような気がした




 7月なかば

 O先生のところでいつものように検査してもらった



 結果 やはりCEAの数値が上昇!!!



 レントゲン画像では 目立った異常は見受けられなかったものの

 先生は 迷わずPET検査の予約を入れてくれた




 あぁ ・・・ 正直 自分で運転して行くのが怖い

 このところの 身体のだるさから考えても
 1時間のドライブすら億劫なこと この上ない



 2回目のガンマナイフ入院の時のように
 義兄夫婦にお願いしようかとも思ったのだが

 いつもいつも甘えてばかりだし・・・



 意を決して 夫に送迎を頼むことにした



 夫はすんなり了承してくれ 当日休みを取ってくれた




 気分があまり優れないままではあったが

 " せっかくなので " 入庫確認の結果をご報告差し上げた




 夫は 無表情にハンドルを握ったまま 運転を続けている

 
 あちら側から裁判所側にそんな要請があったことも知らなかったようだ



 12月どころか 4月末に入庫していたことが確認された、と告げた



 今回と同じように 私がガンマナイフの施術を受ける時期だったこと

 私は転移という現実に押しつぶされそうだったのに 
 夫は 彼女と二人でそんな事をしていたこと
  

 それなのに 今に至っても夫は
 裁判を始めた私の方が悪者のように振る舞っていること


 などなど 運転中で逃げられない車内で
 今自分が思っている事を 全て話した




 夫はやはり 無言のままずっと前を見て運転していただけだった

 クリニックに到着するまで 謝罪の言葉はとうとう聞けなかった









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2019年09月05日

入庫確認の結果


 弁論期日がずいぶんと先送りされてしまって

 とにかく 先が見えない事にイライラしていた

 

 次は9月

 その間 ホテルへの入庫確認は終わるだろうけど
 それが分かったとして すぐにどうなるものでもない


 次男の結婚式には 
 スッキリして行くことができると思っていたのに・・・




 弁論期日のはずだった日から数日後


 仕事が休みで 自宅で早めの夕食準備をしていた時
 プー先生より 電話がきた



 「ニャンままさん

  ホテルへの入庫確認が終わりました

  裁判所からの連絡によると
  宿泊したとされる日の分は 確認できなかったとの事です」


 「は???
  夫も宿泊したと認めたのにどういうことですか?」


 「そのホテルでは 
  毎日の入庫車のナンバーを 全て控えているわけではありませんでした

  2012年12月の場合 20日分ほどの記録しかなかったようです

  それも1日通しての記録ではなく 数時間おきのバラけたものでした」
  

 
 訳わかりませんが? 

 ホテル側の節税対策とでもいうんですか?

 ドラマの中では 全ての記録があったりするんだけど
 本当のところは そこまでしていないの?
 


 ひょっとして 弁護側からの細工でもあった?

 いやいや まさか・・・ 
 裁判所とホテル側が 直接やり取りしたはずだ




 どうにも納得いかず ますますイラついている様子が
 電話ごしにプー先生に伝わったらしい



 「これにはさすがに 裁判所側も意外そうでした

  それから・・・・ 
  喜んでいいのかどうか 微妙な事なのですが・・・

  一応お伝えしておきますね」


 プー先生が 呼吸を整え直しているのがわかる


 「宿泊したとされる12月には 当該ナンバーはありませんでしたが

  同年 4月末に入庫していることが確認されました


  念のため・・・本当に念のためだけなのですが・・・
  ニャンままさんは その日ホテルには行っていませんよね?」




 はぁ・・・・


 声にもならなかった



 夫が私の病気について相談をするようになり 

 その頃から お互い好意を寄せて付き合うようになったと
 彼女から聞いていたが・・・

 


 右肺上葉切除の手術をしたのが2012年2月


 脳転移が判明してからの 1回目のガンマナイフの施術は

 2012年5月だった!   5・が・つ!!!




 4月末の入庫確認・・・って

 その頃の私は「転移」という現実に 正直心身ともに参っていたが

 懸命に 良い方向を思い浮かべるようにして
 残酷な現実に立ち向かおうとしていた




 それなのに・・・・ 

 もうホテルに行ってる仲だったの?




 今更ながらに 
 夫と彼女の 脳内お花畑を見せつけられたようで

 吐き気がすると同時に 一切の感情が失せた気がした





    

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2019年09月03日

弁論期日の延期


 プー先生の事務所からの文書に驚いた!!!

 明日の弁論期日が
 何と 丸2ヶ月以上先の9月4日に延期とは!!


 よくよく見ても その理由とかは全く記されていない


 翌日の午後一番の弁論は
 義姉と同行するはずだったので 急ぎ連絡をした


 もちろん とても驚いていたが
 双方休みを取っていたので 約束の時間を少し早めて
 ランチを一緒にしようということになった


 
 そして翌朝 プー先生が出勤した頃を見計らって電話した


 「ニャンままさん 急な出張と面倒な案件があったので
  連絡が後になってしまいましたが 
  文書の内容通りです」

 「これは 入庫確認のための時間稼ぎとか
  相手方の都合とかですか?」

 「いえいえ 私も驚いたのですが
  全て裁判所側の都合によるもののようです

  詳しくはわからないですが 
  相手方が何か動いている訳ではありませんのでご心配なく」



 プー先生もはっきりとした事情を知っているわけではないようだ

 それにしても こんなに急な予定変更などあるのだろうか?



 友人の間では
 
 双方の弁護士先生が何かしらの内約をするために 
 日程変更を申し出たのでは?という憶測まで・・・


 そういえば プー先生も " 面倒な案件 " とか言ってたし?


 今になっても あの時の本当の理由はわからない




 何れにしても 私自身でどうなる問題でもない

 さっさと終わらせて 
 次男の結婚式には 晴れ晴れとした気持ちで臨みたかったのに



 無用なストレスで 
 また腫瘍マーカーが上がってしまいそうな気がした







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2019年09月02日

えぇ? ほんとなの?


 O先生のところで診ていただいてから 数日後


 プー先生から連絡が入った


 裁判所が 
 夫が狐目の彼女と外泊したとされる日の
 ラブホの入庫状況を調べる、と

 それも 被告側からの要請により・・・
 
 は? 被告側からの要請?



 夫が宿泊を認めたことで 
 逆に 入庫していなかったことを証明したいらしい


 急遽 車検証のコピー等 必要書類をプー先生の元へ


 やれやれ 次の弁論期日まで そう日がないのに
 ご苦労様な事だ

 それにしても 私達が一度は考えた事だが
 まさか 被告側からの要請があるとは思わなかった


 もし 夫の車のナンバーが出てきたらどうするんだろう?

 いや 私にとっては出てきてくれるのが当たり前のことなのだが

 そうなればそうなったで 自分の中の感情はどうなるんだろう?

 ちょっと想像がつかないでいた


 何より 6月下旬の期日が迫っているのに 
 これから調査を依頼して間に合うのだろうか?


 今回の弁論期日には 
 義姉が一緒に傍聴に行ってくれる事になっている


 代理人同士のやり取りとはいえ この調査要請のせいで

 当日の展開は少しばかり面白くなるのでは?などと
 他人事のように 勝手な想像をして楽しんでいた
  


 
 弁論期日が翌日へと迫った 蒸し暑い日

 仕事を終え 少しばかりのだるさを抱えながらも

 いつもの通り 自宅で娘と二人の夕食を済ませ
 のんびりとアパートに帰った



 郵便受けに 弁護士事務所から封書が届いていた


 はぁ? 明日弁論日なのに 一体何だろう?

 急用だったらプー先生から直接の連絡があるはずだけど・・・



 靴を脱ぐのももどかしく すぐに開封してみた




 そこに記されていた内容は・・・・・・



 何と 明日に迫っていた弁論日を変更する、と!!!

 それも  来月に、とかではなく・・・



 「9月4日」に!  9月???


 いやいや 冗談でしょ??? 

 今 まだ6月ですが???

 えぇ? ほんとなの???



 裁判所って・・・・
 夏休みか盆休みでもあるんですか???






   
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2019年08月31日

2014年 6月 2



 6月の半ばを過ぎ
 O先生のところでの定期検査の日が来た


 前回 少々マーカー値が上がっていたので
 今回は 造影MRIだ!



 もちろん 朝食抜きの検査だったが
 連日の暑さのせいで 水分だけでは不安だった


 この頃は 量はそれほどではなくても
 3食きちんと摂って 体のバランス(物理的にも)を
 取っているような状態だった


 出廷に向かって やはり、というか
 この私でも?というほど痩せてしまっていた
 
 洋服のサイズばかりではなく 靴まで緩くなってしまった程だ

 当然のことながら 何となくふらつくことも多くなっていた


 不思議なことに 自分の中では
 この状態が病気につながるものでは無いと確信していた

 そう思えるほど
 今振り返っても「裁判」というのは尋常なものではなかったのだ


 そんなわけで MRIの結果自体は全く気にしてはいなかった



 予想していた通り O先生から
 「今回も 画像では何の異常もありませんでしたよ」の言葉が!



 ただ また腫瘍マーカーの数値が・・・

 今度は CEAの方だ

 最高値5のところが 8.3まで上がっていた



 「うーーん・・・ 

  急な暑さや仕事等で痩せちゃったのか
  何かしら 体の中に変化があったのかと思ったんだけど

  画像では異常が無いので この数値の上昇は
  どう解釈したらいいのか 正直迷うところです」



 結局 来月もう一度採血をしてみて その結果で判断する事に


 帰る間際に O先生が言った

 「少し痩せて来たけど 食欲があるからと安心しないでね

  ほんの少しでも違和感を感じたら すぐに来てくださいね」と



 
 そのころは サッカーW杯の日本の試合にイライラするくらいで
 仕事や日常生活には 何の不自由もなく

 とにかく 裁判が早く終わることだけを祈る日々だった








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2019年08月28日

2014年 6月


 この年は 5月末から 毎日暑い日が続いていた


 最高気温が30度を超える日も度々あって 
 職場の外回りの掃除などは 正直こたえた

 その暑さのせいなのか 
 サッカーW杯を控えた ドキドキソワソワ感のせいなのか(笑)

 イレッサの湿疹がまた酷くなっていた

 梅雨も何処へやらのお天気続き・・・



 そんな暑い日々が続く中 アパートで使っていた冷蔵庫が壊れた!

 長男が使っていたお古ではあるけれど もう壊れるの?という感じ

 冷凍庫は使えるが 冷蔵スペースが冷えない!!という事態!!


 いつものように 自宅で娘と夕食を共にしている時
 「お兄ちゃんの温冷庫持っていけば?」とのアドバイス

 次男が寮の先輩からいただいた コンパクトな温冷庫のことだ

 「えーー? あれまだ使える?
  清涼飲料水の懸賞か何かで当たったやつでしょ?」などと 
 きゃっきゃ騒いでいると 


 何と!!  夫が帰宅して来た!!!



 出廷時に顔を合わせてから 半月以上経っていた
 
 まともに鉢合わせするのは 法廷内以来のことだ
 

 あの時見たように 青白い顔のままで
 無言で リビングに入って来た

 娘は気を利かせたのか そそくさと二階へ



 「プー先生から言われたんだけど
  まだ少し あちら側が動くみたい

  あの証言をした事で 何か言われた?」


 こちらを振り向くことさえしない夫だったが
 背中を向けたままで

 「私の中の真実を言っただけです

  〇〇(次男)から 
  あなたがすごい証拠を持っていると聞かされ
  これ以上 あちら側にも迷惑をかけられないと思ったまでで」



 グッジョブ 次男!!!(笑)



 所詮は そんなものなんだろうな・・・・

 あちら側にも、というより 自分もこれ以上
 子供達から最低のレッテルを貼られるのは嫌だったのだろう

 結局は " 保身" に他ならない


 いかなる理由があっても 犯罪を犯してはいけないのと同じで
 私の中では いかなる理由があっても不倫はダメだ!!!


 以前 それを見て見ぬ振りをして来た自分に対して
 甘かったとしか言いようが無い


 と同時に 夫は 私のことよりも
 子供達に対しての感情で更生する方向にしたんだな、と



 これから 裁判の判決がおりるとして

 私自身は この人とどうやって向き合っていくのだろう?


 まるで 拒絶のオーラが冷たく揺れているような

 見るからに硬く 壁のように見える夫の背中を見て
 ボンヤリと考えていた 






    
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2019年08月27日

2014年5月の検査


 出廷が終わり 2、3日すると

 胸に引っかかっていた針のような感覚が
 ようやく 少しずつ薄れていった

 夫が 限りなく真実に近い証言をしてくれたことは
 都心の息子二人にも伝えた

 こちらの想像をはるかに超える緊張感の中で
 " 本当によくできました " という感じだったよ、と

 息子たちは 
 そんなことは当たり前のことだし
 私の評価は " 甘い" とのことだった(笑)



 20日に O先生のところへ定期検査へ

 この日は 採血と造影CTだった


 「相変わらずの元気さ いいですね!」と
 笑顔で応対してくれるO先生!!


 本当に 主治医がO先生でよかったと思う
 
 何でも聞ける雰囲気と 
 真摯に答えてくれる誠意ある対応

 思わずニヤついている私に向かって 
 先生が 少し首をかしげた


 「CT画像には 何の異常もみられないんだけど・・・

  採血の結果では 腫瘍マーカーが少し上がっていますね」


 検査結果の表を見ると

 CA19-9のマーカー値が ほんの少しだが
 既定範囲の最高値より上昇していた!!!



 「うーーーん 
  大げさに考えるほどの数字ではないけれど・・・

  何の心配もないと言い切れるものではないかな?

  この数字は動きがあるし 極端に上下する人もいるから

  ただニャンままさんの場合 しばらく動かなかった数字だからね
 
  やはり注意してみていかないといけないね」



 この腫瘍マーカーの数値は よく動く数字らしく 
 体調の変化だけで すぐ顕れる人もいるらしい



 「他には特に心配する症状がないので 
  一ヶ月後に 造影MRIを予約しておきますね

  もちろん その時に採血もするので 
  このひと月の経過観察という事で診てみましょう」



 
 初めての出廷で バタバタしていた分
 自分が思うよりも ストレスを抱えていたのかもしれないな?


 けれど とにかく山場は過ぎたので 心配事は激減した!


 これから来月の検査まで 余計な事は考えず

 仕事を楽しみ 娘との時間を楽しみ
 真夏の息子の結婚式を楽しみに待っている事にした

 
 口角が上がる楽しいことばかり考えていたら
 また 何事もない平和な日々が来てくれるだろうから♪








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プロフィール
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ニャンまま
2011年12月に肺腺ガンの疑いと宣告される。 翌年2月に右肺上葉を切除。2014年に右腎臓摘出。 その間 何度か部位を変えて転移するも現在に至る。 2019年12月にパーキンソン病の確定診断を受ける。
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