今日も楽しく笑えてる？　< 肺がんになり10年 >

　プー先生の事務所から　まっすぐ自宅に行った


　うららかな春の気配が漂い始めていたが

　動悸が激しく　唇もカッサカサになる程
　嫌な緊張状態だった


　娘が帰宅するのを待ったが
　どうやら今夜は遅くなるらしい

　学生生活を満喫できていて何よりだ！
　母としては　ホッとする


　
　
　そして　願ったり叶ったり！
　夫が珍しく　早めに帰宅した

　・・・と言っても　9時半はとうに回っていたが



　リビングにいる私をみて

　「どうしたの？

　　車あったから・・・何かあった？
　　体調でも悪いの？

　　あ、それとも　食事の場所　決まったの？」



　
　文字通り「ズッコケ」そうになる私


　体勢を整えてからの　第１波！


　「ねえ　　彼女から　裁判のことで何か聞いてる？」



　早口でよく聞き取れなかったのか？

　夫は上着を脱ごうとする手を止めて
　マジマジとこちらを見た
　　


　そして　急に不機嫌な顔で　語気を強めた

　「裁判なんて　そちらが勝手に起こしたものでしょう

　　私は　一切知らされていないし　
　　今さら　あちらと何の話をするっていうんですか？」



　ほほぉーーーー　　一切知らされていない？

　 " 奥様の証拠収集能力はすごいですね " のセリフは忘れないぞ！！！



　まぁ　それは　裁判を始めてまもなくの頃だし

　さっきの夫の表情を見るに　本当に知らされていないのかな？





　で　呼吸を整えてからの　第２波！！！



　「ねぇ　あちら側の証人となって　出廷するの？」





　？？？？？　　フリーズしてしまった夫！！！！！




　頭の中で　言葉の意味をやっと理解したのか

　上着を片手に持ったままで　叫ぶように言った




　「証人？　出廷？？　誰が？？？　俺が？？？？」






　　　


　　　　　　　　　　　　　　　

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