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2024年09月14日

魯迅とカオス2 狂人日記

 認知言語学は、人間の認知能力を問う学問である。認知能力とは、一般的に周囲の環境から情報を受け取り、それを記憶に貯えて、必要に応じてその情報を呼び出すことができる力のことである。この3つのプロセスをそれぞれ組みで考えてみよう。
 まず、環境から情報を受け取る知覚のプロセスでは、感覚器官から入ってくる情報に注目するため、対象を捉えるときの目のつころが重要になる。従って、このプロセスでは「知覚と注意」という組み合わせが成立する。次に、獲得した情報は記憶として蓄えられるため、そこから人間の知識が生まれる。この段階では「学習と記憶」という組み合わせが成立する。受け取った情報は、計画を立てるプロセスでも役に立つ。その際、目的に応じて問題を分析し、解決策を探っていく。しかし、獲得した情報が完全でないと推論が必要になる。3つ目の段階では「計画と推論」という組み合わせが成立する。

[認知能力のプロセス]
@知覚と注意 感覚器官からの情報に注目することから、対象の捉え方が問題になる。例えば、ベースとプロファイルとか視線の移動である。
A学習と記憶 外部からの情報を既存の知識構造へ組み込む。この新しい知識は、スキーマと呼ばれ、既存の情報と共通する特徴を持っている。また、未知の情報についてはカテゴリー化される。このプロセスは、経験を通した学習になる。
B計画と推論 受け取った情報は、計画を立てるプロセスでも役に立つ。その際、目的に応じて問題を分析し、解決策を探っていく。しかし、獲得した情報が完全でないと、推論が必要になる。

花村嘉英(2015)「从认知语言学的角度浅析鲁迅作品−魯迅をシナジーで読む」より
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花村嘉英
花村嘉英(はなむら よしひさ) 1961年生まれ、立教大学大学院文学研究科博士後期課程(ドイツ語学専攻)在学中に渡独。 1989年からドイツ・チュービンゲン大学に留学し、同大大学院新文献学部博士課程でドイツ語学・言語学(意味論)を専攻。帰国後、技術文(ドイツ語、英語)の機械翻訳に従事する。 2009年より中国の大学で日本語を教える傍ら、比較言語学(ドイツ語、英語、中国語、日本語)、文体論、シナジー論、翻訳学の研究を進める。テーマは、データベースを作成するテキスト共生に基づいたマクロの文学分析である。 著書に「計算文学入門−Thomas Mannのイロニーはファジィ推論といえるのか?」(新風舎:出版証明書付)、「从认知语言学的角度浅析鲁迅作品−魯迅をシナジーで読む」(華東理工大学出版社)、「日本語教育のためのプログラム−中国語話者向けの教授法から森鴎外のデータベースまで(日语教育计划书−面向中国人的日语教学法与森鸥外小说的数据库应用)」南京東南大学出版社、「从认知语言学的角度浅析纳丁・戈迪默-ナディン・ゴーディマと意欲」華東理工大学出版社、「計算文学入門(改訂版)−シナジーのメタファーの原点を探る」(V2ソリューション)、「小説をシナジーで読む 魯迅から莫言へーシナジーのメタファーのために」(V2ソリューション)がある。 論文には「論理文法の基礎−主要部駆動句構造文法のドイツ語への適用」、「人文科学から見た技術文の翻訳技法」、「サピアの『言語』と魯迅の『阿Q正伝』−魯迅とカオス」などがある。 学術関連表彰 栄誉証書 文献学 南京農業大学(2017年)、大連外国語大学(2017年)
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