お世話になりました。
ありがとう。。ありがとうございました。
微笑む
天から小梅さんの声が聞こえてくるような。。。
ひっそりと。。。その夜
身内だけで、小梅さんのお通夜が執り行われました。今やもう一般的になった
家族葬。。。
亡くなられた小梅さんは100歳以上のご長寿ですので、長い人生お疲れ様と、福の神達から大きな葬儀を出しましょうか、と言われましたが、
小梅さんは、生前から、長生きしても自分は悪い事をしてきたので、自分は犯罪者なので、ひっそりとこの世からいなくなるつもりでした。
神楽町やプルメリア島では、100歳以上で亡くなられた方を尊敬して福の神から盛大にお葬式を出してもらえます。
若いうちに良い人が死ぬみたいに言われて立つ背がないというか、それはそうかもしれないけど、でも、
もちろんご長寿様もたくさん良い人がいる、
良い人な上に長生き、前世も現世も幸せな人という事で。。。
福の神が御見送り
こんな人になりたい、という尊敬の意味です。
しかし、小梅さんは、娘さんの五十鈴さんには、どうか身内だけでひっそりとお葬式を出してと頼んでいました。
痴呆症になる前から、ずっと。。。
本当は、いつまでも罪を後悔して
長生きはしたくなかった小梅さんでしたし。
さすがに。。。小梅さんは、人を騙したり人の人生を狂わせた事は、娘さんには言えなくて。
木蓮寺から、木蓮和尚とベルモが読経とお弔いに参りましたが。。。とにかく、ひっそり黙って地味式にしてくれ、との故人の意志を尊重し遺言を娘さんは守り貫きました。
えっ。。。
「てんてー、ペズもてんてーえ。」えっドタドタっと。。。玄関から誰かが入ってきて。。。ゲ
木蓮寺幼稚園ヒヨコ組ぴいな。。。マルチーズとブルドックのミックスの子どもで、ベルモが大好き2歳の女の子で、
ベルモの家のチワワのふたりと仲良しです。赤ちゃんから2歳までのヒヨコ組に入っています。
ヒヨコ組は、一番小さい子の保母さんも、どちらかと言えば
ベビーシッター組みたいなもので、ベルモもヒヨコ組の生徒のオムツを換えたりします。
だけど、ブルドックのお母さんが幼稚園に乗り込んできて、ぴいなは、ベルモ先生が大好きなあまり、将来的には、木蓮寺でお坊さんになりたいって言うんです。主人は好きなようにさせたらって言うんですが、、、ぴいなは女の子、ですよっ、
あっ、ごめんなさい、ベルモ先生も女の子でしたけど、でもっ、でもっ。。。
やっと授かった女の子なのに上は男の子ばっかりで諦めてたのに。。。。
歳が離れて歳がいってからようやく女の子が産まれたせいか、ぴいなのママは女の子に幻想を抱いていました。
女の子はフリフリ可愛い服を着せて。。。
しかしまぁ、ぴいなは可愛いといえば可愛いけどブチャかわ。。
お兄ちゃん達は、パパのマルチーズが強めに出ていますが、ぴいなはブルドックのママ似です。。。だから、女の子だし、よけーにブルドックのママはぴいなが可愛くって仕方ないらしいし。
姫奈って書いてぴいなって読むらしい。。。あっ。。。そ。いかにもキラキラって感じなんだけど。
ぴいなのママは。。。ぴいなを
木蓮寺に就職したいなら、
木蓮幼稚園の先生にせめて、って言ってもお坊さんだって聞かないんです。と、まるで、木蓮寺の木蓮和尚の奥様の紫子さんが、昔ベルモがお坊さんになると言ってギャアギャア泣いてわめくみたいにして。木蓮幼稚園によく乗り込んできます。
じゃあ、もう、木蓮幼稚園に通わせないようにしたらいいのに。。。とは、さすがに言えません。お客様だし、なにより、ぴいながベルモが大好き木蓮幼稚園は、躾も勉強も遊びもパーフェクト
ぴいなは、そう言えばこの近所の子ども。。。
いつも木蓮寺に停まっている
ピンクの木蓮和尚の外車が止まるのを目撃して後をつけてきたようです。
「ペズもてんてー。おばあちゃんと友達なのー。ミャハ。」「ぴ。。。ぴいなちゃん。。。」読経してる最中に。。。あぜんとするベルモ。。。
こ。。。この子。。お葬式だとか、お亡くなりになるってまだまだわからないんだわ。。どうも、ご近所のせいか、ぴいなは小梅さんと親しい様子。。。
「あ、あらっ、ぴいなちゃん。。。」亡くなった小梅さんの娘さんの五十鈴さんが、泣きながらぴいなに気づきます。
「おばちゃんおばあちゃんはみんなでなにちてるのどーちんてペズもてんてーがこんなとこに来てるの」「おばあちゃんは遠いところへ行ったのよ。」五十鈴さんが言います。「ウソっ。おばあちゃん、ひとりで遠くまで行けないのぴーちゃんしってるもんね。」
「ウーン。。。あ、あのね。。。ぴーちゃん。。。」ベルモがぴいなに、おばあちゃんが亡くなった事を説明しようか、どうしようかな。。と悩んでるところ。。。
「ぴーちゃん、ぴい、」慌ててぴいなのママが入ってきました。
「ママー」ぴいなが手を振ります。
「まあっ、この子ったら、ここのおうちに入って行くのを見た人がいるって、、。あ、あらっ、あら五十鈴さん、こんばんは。ごめんなさい、ぴいなが、勝手におうちに入って。。え、ええっ。あ、あらっ、木蓮寺の和尚様とベルモ先生。。。どうして、どうして、五十鈴さんのお宅に。。。」
ぴいなママは不思議な顔をしましたが、はっ、
あ、あらっ、喪服を着たどうも五十鈴さんのご親族方が集まっています。
「え。。。ええっ。。え。。。あ、あの、まさか、まさか、お葬式。。えっ。」はっ
祭壇で微笑む小梅さんの遺影。。。
「こ。。。小梅さん。。小梅おばあちゃんが。。。」ハンカチを取り出してなきわめくぴいなママ。。。しかし、
誰かが亡くなる意味がわからない
ぴいなは、どうしてママが泣くのか理解できていません。。。
その時でした。。。部屋の隅に。。。ボーっと。。。
えっ
ベルモがまた霊を察して。。あっ。。。
ボーっとした影は、だんだんとハッキリしてきました。しかし、それが見えるのはベルモだけなのでしょうか、
それとも。。。
すると、ぴいなが、「あっ、ハニネズミの男の子がいるよ。。」
ぴいなは、そのハッキリと現れた影を指差して言います。
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2020年05月14日
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