「大丈夫よ。任せてちょうだい。寝ないようにやるからね。」ヴィーナスは、初対面だというのに不動が自分の大ファンだというのに足元を見て、不動がゴロンと横になって。。。耳掃除をはじめてしまう。残念ながら、不動はそこまでゴロゴロと大きな耳垢がないものの、まぁまぁ掃除のしがいがあり「割と。。。日頃からこまめとは言わないけど、そこそこは掃除されてるわね、あー、これは掃除したの。。二週間ぐらい前かしら。でも。。綿棒で掃除してるんでしょ。」不動はびっくりした顔をして、「あっ、なんでわかるの。。。だいたいそれぐらいだと思う。こまめじゃないけど、2、3週間に一度ぐらいか忘れた頃に適当に。。。うん、その通りで綿棒でやってるかな、だいたいは。」ヴィーナスは、「綿棒なんてダメよっメッ耳垢が押し込まれる耳掃除の敵よ。」と、不動を叱ると「なんか。。気持ちいい。。竹のやつって。。耳を刺しそうで怖くて使ってなかったけど。。」「気持ちよく寝させる様にツボを押しながら掃除する事もできるけど、その技はあたしの仕事のお客さんの赤ちゃんにしかやらないわ。あたしは学校でも毎週月曜日と金曜日に限定数人の児童の耳掃除やこの木蓮幼稚園で臨時講師として美術のお絵描きや粘土細工や陶芸の先生で授業した後に何人か耳掃除をボランティアでするんだけど、寝させようと思えばクライアントを寝させる事ができるけど学校もお昼時のランチ後の眠い時で夜じゃないし、これから授業もあるし、学校生活に支障が出るので気持ちよくても絶対寝させないやり方で耳掃除をする条件でやってるのよ。うちの小学校も最初はクラスメイトが、耳鼻科検診で引っかかって多分、親の耳掃除が痛いから逃げ回って耳掃除を全然させないから耳垢の詰まり過ぎだろうけど耳鼻科行きたくないから怖いどうしようって泣くんでアタシに任せな耳掃除にトラウマがある子達だから、放課時間にまずは耳掃除が比較的うまい親に恵まれて耳掃除されるのが好きな奴を適当に取っ捕まえてそいつらの耳掃除をおやすみモードで取り立てするんだけど実験台のモニターの奴らは元々耳掃除好きだし進んで耳掃除やってほしいし気持ちいいしやってるとうっとりした顔していつのまにか、もう寝ちゃうのよ。シュナ坊はアタシが毎日毎日のように耳掃除で取り立てするから綺麗さっぱり過ぎて実験台にならないしね。でも、放課時間に実験台で耳掃除した子達が三人ともおやすみモードで取り立てちゃったからそのまま寝ちゃってさー」あの時、そばで見ていたシュナ坊も
「熟睡モード取り立てじゃなかったからまだしも。。。なんか催眠術にかかったみたいに30分ぐらい起きなくて。。で、担任のセブン先生に何をしたのかなんでこの子達三人は寝たのか、起きろ、起こせと聞かれたから耳掃除をおやすみモードでやったら寝ちゃってさーってヴィーナスが言ったら嘘つけまさか、睡眠薬でもジュースに混ぜるイタズラしたんじゃないだろうなって大騒ぎでさ。」
ヴィーナスが「あの時は。。。
このアタシが薬物濫用ってそんな事するわけないじゃないのちょっと、先生今はちょうど天下の道徳の時間だし。お時間をちょうだい、道徳的に証明して見せるわ。はい、そこに寝る」
あの時。。。
セブン先生は静かに怒りつつもヴィーナスを信用してるし。はっきり言ってヴィーナスは見かけによらずかなり頼りになる。。でも。。耳掃除ってはっきり言ってかゆくなった時ぐらいに適当だし。
時間空間で、ヴィーナスが教室の隅に取り出したソファー。。時間空間というのはヴィーナスが使える離れワザの一つで物質を空間に預けたり物質をワープさせたり。先ほど耳掃除のモニターの子達の施術の為に家のソファーを取り出したが、施術で寝た子の耳元で催眠術のようにささやいて自分の机で突っ伏して寝るように誘導して3人とも自分の机に戻らせると出したソファーは時間空間でまた空間に入れて海辺の白い家に戻したのだが、また先生の施術の為に取り戻す「大丈夫よ。痛かったらすぐ辞めるわでも、痛いわけないしね、あのモニターの子達みたいに、おやすみモード30分アバウトね。おやすみモードじゃない取り立てもあるけど、今日は睡眠薬を使ってないって証明だから。」セブン先生はしぶしぶ半分好奇心と野次馬ミーハー根性半分。。。ヴィーナスは器用にピンセットと竹製の梵天耳かきでセブン先生の右耳を覗くと。「わ、あまりきちんと手入れしてない。。うっ。。結構大量よ。腐りかけた色だけどさー」
腐りかけた色なんて言われたセブン先生はムッとして
しかしながら、「な、なんだ。。この。。気持ちよさ。。」と、言ったかと思うとうとうとし始めるけど、そこはヴィーナスも「アララ。。ネチャ耳じゃん。。まぁ、ちょっと、残念だけどもでも、右耳だけで終わらせてなるまい、」生かさず殺さず生殺し睡眠で、右耳の耳掃除を。。うまく、うまく幸せホルモンのセロトニンやエンドルフィンを引き出して。寝られたらクライアントをひっくり返せず左耳の掃除ができなくなる。。。だから、最初の片耳のうちは、決して熟睡させぬように細心の注意を払ってうとうとあり得ないぐらい気持ちいい起きているか寝ているかの狭間の夢心地程度にクライアントを追い込むのだ。でも、まぁ、セブン先生は残念ながらの湿り気のあるアメ耳で。ヴィーナスの好みは乾燥したパサパサのパイ生地の様な乾燥耳なんだけどかと言って、耳掃除は至福の時。耳鼻科の先生が耳掃除をしなくてもいい、自然に耳垢が取れてくる。万が一の時は耳鼻科へ行けばよし!と言うのをどうせ、耳掃除を素人が自分達でやってしまえば、耳屋のオッさんの耳垢の取り分が少なくなったりお客に耳掃除をさせて貰えなくなると困るからそうやって上手いこと言って耳屋のオッさんが耳掃除を楽しむ為に言ってるんだろまったくとんだヤブだわ。かゆい耳を我慢する奴の方が圧倒的に少数派だし、そういうお前は耳のかゆみを我慢できるのかよ。お土産や100均ですら素人耳かきが販売されてるって事はどう考えてもさ、危険物を子どもでも買える料金や範囲で販売するわけがない。家庭で素人が耳掃除オッケーだから売ってるんだ耳掃除ダメなんて、絶対にアタシみたいな耳掃除中毒の耳垢マニアの耳鼻科のオッさんの陰謀論だろうに。と、めちゃくちゃな事を言い出すヴィーナス自身は年中無休の万年耳掃除ブームで、自分自身含めて、同居の福ちゃんやグリやシュナ坊はヴィーナスにマメにチェックされて耳掃除をされてしまうのだ。だから、ここで小学校でザクザク取り放題の美味しい穴場を確保しなければと親が耳掃除が嫌いで耳掃除をされていない子がいるにも心が痛むわざわざトラウマと恐怖心に打ち震えて耳鼻科のオッさんに金を払って耳掃除されなくてもアタシが耳穴のマッサージをするようにリラクゼーション的に耳掃除をすれば、アタシは至福状態を何度も何度も存分に味わえるしクライアントは無料で耳が綺麗になるし耳鼻科のオッさんは耳掃除をしなくても、中耳炎や他の耳の病気でも治しとけばいいんだし。みんな幸せでまるく収まるじゃない。右耳の施術に光悦うっとりの
セブン先生はまるで催眠術にかかっているかのように次は反対の耳と言うヴィーナスの指示でコロッと左側にひっくり返されて左耳は寝かせても大丈夫なのでヴィーナスは右耳をα派に持っていきθ派で止めてさらに左耳はα派からゆっくりとθマッサージ、最後にデルタ波のマッサージに持っていく。。ヴィーナスにマッサージされるような耳掃除をされたセブン先生はとうとう寝落ちしてしまう。。。うわぁぜひぜひ、絶対、親の痛い下手な耳掃除から逃げても次は耳鼻科が待ち構えているであろう八方塞がりの耳掃除に恐怖心やトラウマを持つ生徒たちには、ヴィーナスが煌々と光り輝く神様か救世主に見えてきた。。。もしかしたら、耳掃除って気持ちいいかもしれない。ヴィーナスならちょっと強引な性格とは言え痛いとか嫌だと言ったらそれ以上は無理をせずにやらないだろうし。
あまりにも気持ち良い夢心地に負けて
スヤスヤと寝息を立て始めるセブン先生。。先生の机に誘導しようと思ったんだけど日々のお疲れもあるし27歳というのは世間ではまだまだ青い未熟な若者でも20歳以上も自分より年寄りなのでまるでシルバーシートのお年寄りをいたわるようにそのままソファーで寝かせる事にした。うわぁ〜パチパチパチパチキャーキャーピーピーキャッキャッ、ブラボーブラボー見事にストンと寝落ちしたセブン先生にすっかりクラスメイトたちは拍手喝采で盛り上がるが、
それでも、セブン先生やモニターの生徒たちは羨ましいぐらいにスヤスヤと気持ちよく寝息を立てている。
「さ、今度は本命。やってみよ。ヴィーナスは時間空間でまた違う家のソファーを施術用に取り出しました。普段から耳掃除をしない人達の耳穴はそれこそ穴場スポットでやりがいがあると言うもの虜にしてしまえば親の痛い下手な耳掃除も避けて病院も行きたくないで逃げ場を失った耳掃除嫌い達が耳掃除駆け込み寺にされるのは間違いないし。取りっぱぐれ無しのクライアントになり赤ちゃんやまだまだ若い子は特に新陳代謝が良くザクザク財宝の様に取れそうだし耳掃除を嫌がって取らせないのはあまりにももったいない話しで宝の持ち腐れ。
そんな人達すらあたしの腕の虜にしてみせる耳掃除がまるでまどろみの中の夢心地。
温泉やマッサージのように気持ちいいならなおさらのこと、
でも、他人様の耳掃除はやってもらう方も気持ちいいだろうけどさ。あたしみたいな耳掃除キチには掃除する方がたまらないし。それでも危険が伴うわね。
あたし自身が耳掃除をやめられないとまらないなドーパミン中毒になるかとだからそこだけは覚醒剤にならないように絶対に気をつけてお名残惜しくも1日何人かと人数限定の区切りにするのよ。腹八分目に医者いらずって言うじゃない。ああ、クライアントの子達もこれからは耳掃除に関して医者いらずだわ。幸せの
なくてはならない新しい習慣よ。