2018年05月17日
金融庁が苦慮するスルガ銀行の大幅減益
スルガ銀行は15日、2018年3月期の決算を発表しました。
経常収益(連結)は、1562億7800万円(前期比7.2%増)で、貸出金利息の増加や株式等売却益が寄与した一方、経常利益は308億7100万円(同46.9%減)、当期純利益は210億6500万円(同50.5%減)と半減しました。
これはシェアハウス関連融資等で貸倒引当金を積み増し、与信費用が増加したためです。
スルガ銀行は、5月15日に東京地裁から破産開始決定を受けた(株)スマートデイズが展開していた「かぼちゃの馬車」などのシェアハウス向けで融資実績を伸ばしていました。
スルガ銀行危機管理員会が公表した資料によると、シェアハウス向け融資の顧客数は1258名、融資総額は2035億8700万円で、危機管理委員会は、同行の横浜東口支店の複数の行員がオーナーの自己資金水増しを認識していた可能性を指摘し、「営業が審査部より優位に立ち、営業部門の幹部が融資の実行に難色を示す審査部担当者を恫喝するなど、圧力をかけた」と内部統制の不全を公表しています。
2019年3月期の業績予想(連結)は、経常利益365億円、当期純利益250億円と増益を見込んでおり、スルガ銀行の担当者は、「シェアハウス関連の貸倒引当金は2018年3月期で現状のすべてを見積もっており、2019年3月期の業績予想にシェアハウス関連の影響は現状のところ考慮していない」と説明しました。
スルガ銀行の低迷は長引くように思います。
確かに、金融機関にとって、融資の焦げ付きは避けて通れないものです。
どれ程慎重に審査をしても、想定しえない事態は起こり得るからです。
ですが、杜撰な融資が恒常的に行われていたのでは、話にならないでしょう。
米山明広社長は会見で、スマートデイズが手がけた女性専用シェアハウス「かぼちゃの馬車」の物件所有者向けの融資をめぐる社内調査の結果、書類の改ざんを多くの行員が認識していたことを明言しました。
スルガ銀行はアベノミクスの優等生と言われていました。
金融庁の森信親長官は、今後の地方銀行の在り方について「個々の地銀が創意工夫して、既存のビジネスモデルではない、新たなビジネスモデルを作り上げることが重要だ」と主張しています。
そのビジネスモデル作りに取り組む代表例として、スルガ銀行を高く評価していました。
そのスルガ銀行に、金融庁は立ち入り検査を実施し、問題の経緯を知る役職員の恣意的な解雇、退職が検査忌避になり得ると警告するに至りました。
森長官は日々、肝を冷やしていることでしょう。
今まで絶賛していたスルガ銀行が、金融機関にあるまじき行為をしていた可能性が高いのですから。
対応を間違えれば、自身のクビはおろか、アベノミクスへの大打撃とさえなりかねません。
森友・加計学園問題等より、遥かに政権を揺るがしうる懸念を孕んでいます。
経常収益(連結)は、1562億7800万円(前期比7.2%増)で、貸出金利息の増加や株式等売却益が寄与した一方、経常利益は308億7100万円(同46.9%減)、当期純利益は210億6500万円(同50.5%減)と半減しました。
これはシェアハウス関連融資等で貸倒引当金を積み増し、与信費用が増加したためです。
スルガ銀行は、5月15日に東京地裁から破産開始決定を受けた(株)スマートデイズが展開していた「かぼちゃの馬車」などのシェアハウス向けで融資実績を伸ばしていました。
スルガ銀行危機管理員会が公表した資料によると、シェアハウス向け融資の顧客数は1258名、融資総額は2035億8700万円で、危機管理委員会は、同行の横浜東口支店の複数の行員がオーナーの自己資金水増しを認識していた可能性を指摘し、「営業が審査部より優位に立ち、営業部門の幹部が融資の実行に難色を示す審査部担当者を恫喝するなど、圧力をかけた」と内部統制の不全を公表しています。
2019年3月期の業績予想(連結)は、経常利益365億円、当期純利益250億円と増益を見込んでおり、スルガ銀行の担当者は、「シェアハウス関連の貸倒引当金は2018年3月期で現状のすべてを見積もっており、2019年3月期の業績予想にシェアハウス関連の影響は現状のところ考慮していない」と説明しました。
スルガ銀行の低迷は長引くように思います。
確かに、金融機関にとって、融資の焦げ付きは避けて通れないものです。
どれ程慎重に審査をしても、想定しえない事態は起こり得るからです。
ですが、杜撰な融資が恒常的に行われていたのでは、話にならないでしょう。
米山明広社長は会見で、スマートデイズが手がけた女性専用シェアハウス「かぼちゃの馬車」の物件所有者向けの融資をめぐる社内調査の結果、書類の改ざんを多くの行員が認識していたことを明言しました。
スルガ銀行はアベノミクスの優等生と言われていました。
金融庁の森信親長官は、今後の地方銀行の在り方について「個々の地銀が創意工夫して、既存のビジネスモデルではない、新たなビジネスモデルを作り上げることが重要だ」と主張しています。
そのビジネスモデル作りに取り組む代表例として、スルガ銀行を高く評価していました。
そのスルガ銀行に、金融庁は立ち入り検査を実施し、問題の経緯を知る役職員の恣意的な解雇、退職が検査忌避になり得ると警告するに至りました。
森長官は日々、肝を冷やしていることでしょう。
今まで絶賛していたスルガ銀行が、金融機関にあるまじき行為をしていた可能性が高いのですから。
対応を間違えれば、自身のクビはおろか、アベノミクスへの大打撃とさえなりかねません。
森友・加計学園問題等より、遥かに政権を揺るがしうる懸念を孕んでいます。
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