2016年09月25日
[ネタバレあり]ポセイドン・アドベンチャー(1972)〜豪華客船からの脱出
元祖、乗り物系パニック映画では最高傑作とも呼ばれる本作。
転覆した豪華客船からの決死の脱出劇 『ポセイドン・アドベンチャー』
『ポセイドン・アドベンチャー』 The Poseidon Adventure (1972・米)
配給/20世紀フォックス
監督/ロナルド・ニーム
製作/アーウィン・アレン
原作/ポール・ギャリコ
脚本/スターリング・シリファント、ウェンデル・メイズ
編集/ハロルド・F・クレス
撮影/ハロルド・E・スタイン
美術/ウィリアム・J・クレバー
特殊効果/L・B・アボット、A・D・フラワーズ
音楽/ジョン・ウィリアムズ
主題歌/「モーニング・アフター」(The Morning After)
作詞・作曲/アル・カシャ、ジョエル・ハーシュホーン
歌:モーリン・マクガバン
20世紀FOX映画が〈トラ・トラ・トラ!〉に続いて放つ73年最大の感動巨篇!
──これこそ映画の中の映画……UPI通信──
【映画ネタバレ】1972年:ポセイドン・アドベンチャー
<ネタバレあり! 結末まで掲載しています!>
豪華客船ポセイドン号が、ギリシャに向かうためにニューヨーク港を出港したのは、12月末だった。船長(レスリー・ニールセン)は最初から船の重心が高いことに気づいていた。バラスト(底荷)をしていないので、船体の上部が重く、大波を喰うと転覆する恐れもあり、スピードを出すことも危険だったが、船主はそれを認めなかった。
乗客の1人、フランク・スコット牧師(ジーン・ハックマン)は、「神はただ祈るだけの者など見ない。自ら努力する者だけを助ける」という信念のため教会上層部から疎まれ、アフリカへの布教へ赴く中継点であるギリシャへ向かうため乗船していた。
ニューヨークの刑事であるマイク・ロゴ(アーネスト・ボーグ・ナイン)と、その妻で元売春婦だったリンダ(ステラ・スティーヴンス)は新婚旅行で、互いに罵り合いながらも深く愛し合っていた。
ポセイドン号が地中海に入ったとき、地震観測所から「クレタ島南西130マイル沖合いで海底地震があった」という電報が入った。それから間もなく大津波が押し寄せ、ポセイドン号は一瞬にして真っ逆さまに転覆した。船体の上部が海中に没し、船底が海面に現われたのだ。折から新年を祝うパーティが大食堂で催されており、集まった船客たちのほとんどと、大半の船員たちが生命を失った。
スコット牧師は、大混乱が鎮まると奇跡的に助かった人々と共に、脱出を試みた。マイク・ロゴと妻のリンダ、雑貨商のジェームズ・マーティン(レッド・バトンズ)、老夫婦マニー・ローゼン(ジャック・アルバートソン)とベル(シェリー・ウィンタース)、歌手のノニー・バリー(キャロル・リンレイ)、17歳のスーザン・シェルビー(パメラ・スー・マーティン)と10歳になるその弟のロビン(エリック・シーア)そして船のボーイ、エーカーズ(ロディ・マクドウォール)の9人がスコットに従うことになり、あとの生存者は、救急隊がくるまでじっとしていた方がいいという事務長の意見をとった。
スコット牧師は、かすかながら船内に電気があるうちに、船の竜骨、つまり海面に1番近い所にたどりつき、そこで待機していれば助かるかもしれないと判断したのだ。上部に進むためには大クリスマス・ツリーを逆によじ登っていかなければならない。10人が登り終わったとき、スコット牧師の意見が正しかったことが証明された。キッチンボイラーが爆発して大食堂に海水が流れ込み、残った人々を流してしまった。
一行はスコット牧師の指示に従い、ブロードウェイと呼ばれる通路を通り、エンジンルームを目指した。その間、船内の爆発はたびたび起こり、船体は往々に沈下して、海水が下から次第にせり上がり、皆を焦らせた。ロゴは勢力的に指揮を執るスコット牧師に、事あるごとに反抗した。だがそれは、妻リンダを無事に助けたいがためだった。
最初の不幸は、ギャレーから次のエンジンルームに向かうときに起こった。35フィート先にあるエンジンルームに着くためには水中を通らなければならない。ロープをはるために、スコット牧師が飛び込んだ。だが途中、倒れてきた鉄板の下敷きになって身動きができなくなってしまった。水泳選手であったベルは、異変を感じ水中に飛び込んだ。牧師を救ったベルは、目的地に泳ぎついたものの、心臓発作に襲われ、息を引き取った。
やがて他の生存者たちもベルを見習い、水を潜ってエンジンルームにたどりついたが、彼女の死は一同を悲しみに包んだ。一行は最後の困難にさしかかった。いよいよプロペラ・シャフトにアタックする段階に入ったのである。この時、船体が再び傾いたと思う間もなく遠くに爆発音が起こり、更に船体は船尾に傾いた。このため、ロゴの妻リンダが振り落とされ、水中に沈んだ。ロゴはスコット牧師を、涙を流してなじった。
惨事は更に続いた。最後の試練である炎に包まれたエンジンルームの出口のそばの空中にあるスチーム・パイプが破れ、高温の蒸気が噴き出したのだ。このまま進路が阻まれれば、今までの苦労は水の泡になってしまう。スコット牧師は灼熱のパイプに飛びつき、ぶら下がりながら、渾身の力でハッチをしめた。
「神よ、我々にどれだけ試練を与えれば気が済むのか、どれだけ生命を奪えば気が済む!私で最後にしろ!」と天に叫んだスコット牧師は自ら手を放し、燃える水中に落下した。
牧師に代わりロゴが指揮する一行は、やっとの思いで船底にたどりついた。皆は鉄棒を振って船底を無我夢中で叩いた。すると、遠くからかすかに反応が聞こえてくる。外には救助隊が救助にきていたのだ。船底の扉が焼ききられ、太陽の光がさし込んだ。
「牧師の言った通りだった」と、ロゴはうなだれ、一行は失われた人々を思った。助かった6人を乗せたヘリコプターは、大空へと舞い上がっていった。
<END>
海のパニック映画を代表する1本「ポセイドン・アドベンチャー」!
公開当時は超大作だったこの作品も、今見ると古く感じはしますが、大好きな作品です!!天井と床が上下逆になった船内を、脱出口を求めて進んでいくというストーリーが秀逸ですね。
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刑事役に、名俳優アーネスト・ボーグナイン。鬼瓦のような顔面で有名なアーネスト・ボーグナインは「北国の帝王」にも出演していますね。事故に見せかけてタダ乗りする客を殴り殺す車掌でした。当時のアメリカって、そういう時代だったんだなぁと言った感じの鬼役者です。
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この「ポセイドン・アドベンチャー」は、2006年に「ポセイドン」というタイトルで続編が作られています。
サササッ 三|ノシ・з・|┐ それではまた!