ぶつよくさんの『言いたい放題』。

両軍陣営を巻き込む恐るべき罠。それは、罠を仕掛けた形となった本人すら気付く事無く。

【本日の進行具合】　少将 ＬＶ４

ガンダムバトルオペレーション（２周目）５７６日目。ガンダムブレイカー２、ようやく一通りミッションクリアー。にしても最後のチャンレンジミッション、すんごくエゲツねぇんでやんの･･･。

マジェスティックトラップ

Ｄルームにて「特務指令書を使用したいから、ベーシック・コスト５００で部屋を用意して遊びましょう」という提案を誰かが出した。フムス、エースマッチばかりやっていれば、特務指令書も使用できるものが偏ってくるというもの。
事の発端は、指令書を順次使用していけばキャンペーン限定機体の開発進行度も大きく進むので、まだジュアッグが完成していないプレイヤー達の手助けをしようというものであった。何かとモラルだとか民度だとかが低いと評されるネットワークゲームにおいて、ここＤルームは「やさしい世界」と言えるだろう。

当初ジオン側で入室していたのだが、Ｄルームは今日も満員御礼。この時この身はすでに２戦連続でプレイしていた為、休憩がてらにまだプレイされていない方と変わる事にした。言わば休憩しながらの「リスナースタイル」である。スカイプを繋いでいる為、戦闘そのものは想像するしかないがその会話を聞いているだけでも楽しいのである。故に然したる考えも無いまま交代し、プレイ中の会話を楽しんだのだった。
しかしこの選択が、後に発覚する恐るべき事件から己の身を護る結果になろうとは、凡百の身では想像すらしようがなかった。

戦場はどこが選ばれたのか、誰がどんな機体を使用しているのか。そういったところが分からなくても、皆の楽しげな声が聞こえてくればその辺りは然したる問題では無い。時折憎悪に歪んだかのようなブラックな発言が聞こえなくもないが、その辺りは戯れと心得てにこやかに聞き流せばよいのである。
ちょいと作業しながら聞いていた為か、８分などあっという間に過ぎてしまった。詳細は分からないものの、概ね皆が
楽しんでいた事だけは充分に伝わっていた。

事件は、そんな戦闘後に発覚したのである。

戦闘終了後の報酬画面に切り替わったのであろうところで、誰かが言った。

『あっ、ランクダウンした』
『『『『『『！！なにぃぃ！？』』』』』』
『えっ？あっ！？ホント？？』

スカイプの向こうから聞こえてきたのは、慌ただし気に自身のＲＰを確認している様であった。そう、今回用意された部屋は、なんと“無制限部屋”だったのである！
どうやらホスト自身がコスト制限をかけたつもりになっていただけで、実は無制限のままルームを用意していたようだ。

しかし今回の件は、実はその被害が両軍に及ぶものであった為に、その悲劇性に拍車がかかっていた。

負けた側は言うに及ばず、勝った側にしても階級差があった為に大きなスコアを出せなかった方々は軒並みＲＰが下がってしまったという正に大惨事が発生していたのである。
これは実際にランクダウン者が発生したからこそ明るみに出た事実である。当然早々にこのルームは閉じられたが、もしこれで誰もランクダウンすることなく、誰一人この事実に気付かないまま連戦する事になっていたら･･･おおっテリブル！

しかしホストの人徳の高さ故か、恨み節の一つも聞こえてこない（冗談めかしたものなら多々あったけども）。それどころか、皆笑い話のひとつが増えたと言わんばかりの対応であった。やはりここは「やさしい世界」だったのである。

さて、偶然とはいえこの悲劇を回避したのは正に僥倖。ほほほ、日頃の行いが良いからカシラカシラそうカシラ？恐らくバトルオペレーションの神が「いい加減ランクを上げなさい」とおっしゃってくださっているに違いない。はーい神様がんばりまーす！
などとひとり納得顔でほくそ笑んでいると、後退して参加した誰かがこう言った。

『ははーん、ぶつよくさんめ、これが分かっていて変わったなー！』

ノォォォーーーーーゥ！？そそそれは濡れ衣だよぉぉぉぉー！そんなところに気付く程、きめ細やかな性格じゃないヨー（自分で言ってて虚しい･･･）。