勤務先が被災したら給料は・・・
Q 勤務先が倒壊し解雇、未払い給与は?
今回の大地震により、勤め先の飲食店(個人経営)が倒壊し、3月25日に支払われる予定であった2月1日から2月28日の労働に対する給与が払われることなく、解雇されてしまいました。
このような場合、この給与を支給してもらうことはできるでしょうか?
A まずは事業主と話し合い。未払賃金立替払制度も
回答を申し上げる前に、このたびの東日本大震災により、亡くなられた方々のご冥福をお祈り申しあげますとともに、被災された地域の皆さま、そのご家族の方々に、心からお見舞い申しあげます。
一日も早い復旧を心よりお祈り申しあげます。
さて、このたびの地震により、お勤め先の飲食店が倒壊し、解雇されてしまったとのこと。
事業主の方も店舗が倒壊し、事業の継続が不可能と判断されてやむを得ずのことであるとは思います。
しかし、今回のような地震で事業の継続が不可能となったからといって、そのことによって当然に、労働者が賃金を受け取る権利や、使用者が賃金を支払う義務がなくなるというわけではありません。
労働基準法第24条により、使用者は労働者に対し、毎月1回以上、一定の期日を定めて、全額賃金を支払わなければならないことになっています。
また、民法や商法の規定では、賃金は他の債権に優先して支払いを受けられることになっています。
よって、まずは以上を踏まえて未払い賃金の額や内訳を改めて確認し、再度事業主の方と良く話し合っていただく事をおすすめします。
それでも事業主の方が支払いに応じなかった場合は、交渉手段として以下のような方法があります。
(1)労働基準監督署への相談
(2)既存の労働組合(新たに労働組合を組織し)、交渉を行う
(3)個人加盟できる労働組合に加入して交渉を行う
(4)行政機関で行っているあっせん制度の活用
(5)労働審判制度の活用
また、賃金の支払いの確保などに関する法律に基づき、「未払賃金立替払制度」という制度があります。
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