2019年01月30日
医療的ケア児に対する差別、差別と気づいていないところが問題
長男を保育園に迎えに行ったときに、在園時の継続利用決定者が掲示板に張り出されていました。
それを見て、私は正直複雑な思いでした。
次男も昨年、一次申し込みの書類を作成して第一希望の保育園に提出したのですが、書類はその日のうちに返却。
看護師がいないので、医療的ケア児を受け入れられないという理由です。
通常の申し込みにおいて利用決定を行うはずの「区」、もしくは医療的ケア児モデル事業を担当する「市」は、書類を受け取る必要はないと判断したわけですね。
だって、書類を提出した保育園に看護師がいないから。
他にどんな重要な理由があっても、看護師がいない=預かれない。
この時点ですでに医療的ケア児は門前払いされているのです。
でもこれは、よくよく考えるとおかしなこと。
保育園を利用したい方は、その必要性を申請書に書いて提出するわけでしょう。
それを、自治体の担当者が必要性に応じて利用の可否を決定する。
何らかの理由で利用決定がなされなかった場合でも、さらに2次募集、3次募集まで申請を行うことが可能です。
それでも利用が認められない場合は待機児童となります。
でも、医療的ケア児は?
そもそも担当部署にまで書類が届いていないのです。
一旦受け取って課内で検討する、という選択肢はなかったのでしょうか。
これは、「医療的ケア」を理由に親の働く権利、こどもの成長の場を奪っています。
ある意味、医療的ケアを理由にした差別といえないでしょうか。
「お子さんの安全のため」「制度を作るのに時間がかかる」「予算が確保できない」
これらの言葉はもっともらしく聞こえますが、医療的ケア児以外に対しても、同じ理由で支援を断れるでしょうか。
なにか医療的ケア児は、特別に支援が難しいと思われている節があるのか、耳障りの良い言葉で受け流そうとしている感じがするんです。
でもおそらくは、支援を行わないことが差別だなんて、相談を受ける側は微塵も感じてはいないのだと思います。
「私にそんなこと言われても」ですよね。分かります、分かります。
でも、誰かが一旦受け止めないと、問題をどこで、誰が検討できるんですか。
親としては、「お子さんの安全が確保できない」なんて言われたら、不安になって「じゃあ、あきらめるしかないのか」って思わざるを得ないです。だって大事な大事なわが子ですもんね。
でも、これまでそうやってあきらめてきたことで、家族が払ってきた代償もまたとてつもなく大きなものです。
相談を受ける行政側には、せめて「できるように努力していく」という立ち位置でいてほしい。
当事者の言葉を真摯に受け止め、実際に行動に移していくところに新たな支援の枠組みが見えてくるのではないでしょうか。
繰り返しになりますが、どんな理由であれ、門前払いは本当に傷つきます。
自分の子どもが、行政から見放されているような気持ちにすらなります。
正当な理由があるなら、きちんと説明してほしいです。
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