2018年08月27日
求められすぎてないですか?医療的ケア児の親は1人何役こなす?
医療的ケア児の母親に求められる役割、多すぎやしませんか。
よく世間で言われているのは「3足のわらじ」。
母親と、妻と、会社勤め。
もちろん、これだけでも大変なのは重々承知。
でもそれ以外が重すぎる。
専門的な知識を要するような役割ですら、必至に調べたりしながら、1人で全部こなす必要があるのですよ。
・看護師
日常的な健康管理に始まり、毎日の医療的ケア、体調不良時の徹夜看護。
うちの場合は気管切開しているので、カニューレにまつわるリスク管理を含めると気の休まる時がありません。
・支援員
(というものがあるのだと最近知りました。行政曰く、うちは対象外なんだとか)
使えるサービスを探したり、行政機関の窓口へ問い合わせや交渉。申請書類の準備や作成など。
身体・知的に障害のない医療的ケア児は、たいてい「使えるものはない」とか「前例がない」断られます。
「検討します」と言って、返事をもらえず曖昧にされます。
裏を取るために法律について調べたり、厚生労働省の政策について勉強したりと、自分たちの権利を求めるための勉強が不可欠。
どんなに嫌な思いをして心を病みそうになっても、あきらめたらそこまで。
頑張るしかありません。
・医師
医師というと、ちょっと大げさかもしれませんが。
今後の方針とか、予後についてとかは、黙っていても情報をもらえません。
自分たちで専門書をあさり、論文を読んだりして、自分の子どもの疾患や状況について熟知していないと医師と満足のいくやりとりはできません。
同じような医療的ケアのお子さんの保護者の方と繋がり、治療法や、医療機関、日々の工夫について情報交換をし合うことで、勉強させてもらうことも大切。
・リハビリの療法士
医療的ケアの子の中には、身体機能・認知機能等に問題がないとの理由でリハビリに通うことができない子もいます。
でも、圧倒的な「経験不足」からくる遅れがないとは言い切れません。
親と自宅で過ごしている医療的ケア児が集団へと移行する場合、なんらかの専門的な支援が必要な場合が多いのではないかと思います。
でも、リハビリを使えない子は、保護者が試行錯誤したり、工夫したりしながらその役割もこなすしかありません。
・保育士
自分の子どもだから保育は当たり前、と思われるかもしれませんが、単に子育てをするのと保育士さんの保育とは大きな違いがあります。
親は自分の子どもと客観的に接することはほとんど不可能です。
お互いに甘えが出たり、安心する関係性だけに留まったりします。
でも、保育園等に通えない医療的ケア児の保護者は、自宅で保育士のような役割をこなさなければならないこともあります。
子どもの成長・発達を促すために公園に連れて行って遊ばせたり、家で一緒に工作をしたり、読み書きを教えたり。
大抵の母親は家事の合間に時間をとって、子どもと関わっていきますが、兄弟児がいたり、他に介護が必要な家族がいたりすると、こうした時間が十分に摂れません。
「子どものために自分がやらなきゃ」と思いつつも、毎日の生活に追われて時間が取れず、焦燥感にかられてしまうこともあります。
・FP
医療的ケア児の子育てを社会で支えていくというシステムは、現在のところ「無し」と言っても過言ではありません。
預かり先もなく、保育園も使えない。
元々共働きをしていた家庭でも、母親は仕事を辞めざるを得ず、世帯収入は激減します。
こうした収入が少ない状況に加え、子どもの医療費、医療的ケア児の生活を支える医療用品、受診や入院に伴う交通費や雑費など、出費がかさみます。
限られた収入の中でなんとかやりくりしていくためには、家計の見直しが常に必要です。
わが家でも、大幅な保険の見直しを行ったり、将来に向けたライフプランの設計などを行いました。
でも、未だに将来には不安があります。
家庭を運営していくために必要と、お金のことについて勉強すればするほど、不安が募ります。
ちょっと思いつくままに書いてみたのですが…やっぱり負担が大きすぎやしませんか。
頭も心もパンパンになってしまい、破裂寸前のお母さんはたくさんいます。
少しでもその役割を減らせるように、手助けしてほしい。
ヘルプを出せるような場所を作ってほしい。
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